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広告デザインの事業構造とその変化

真面目に書いておこうかな。数十年後に見たときに(残ってるのか?)そんなことが2021年頃にあったのかと思えるかもしれないので。

振り返り。

僕が広告業界(印刷業界)に入り込んだのは1990年年代。DTPワークフロー開発時代なわけで、もちろんまだまだテレビ全盛期。

その頃から21世紀に入って、フリーランスっていう考え方が一般的になっても、構造そのものはあんまり変わってないんですよね。それが下図。

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実際にはこんなにきれいに別れてるわけじゃなくて、制作会社は印刷会社とくっついていたり、プロモーション会社が地方の広告代理店だったり、印刷会社とプロモーション会社がくっついていたり。

で、まぁ少なくとも広告エージェンシーと呼ばれるのは、大都市圏の大手さんだけって言っても過言じゃない。

今の状況はっていうと…

んでま、(構造が)変わったね(はぁと)って言われるのは、ウェブ媒体部分がものすごく多様になってきたことと、クライアントが直接手を出せるようになったこと。

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だからガバっとドンブリでもらっていた広告予算は、しっかり管理され、投資効果と呼ばれる指数で、予算を細かく見直しされる大企業がまぁまぁ出てきた。一次請けになってた広告エージェンシーは、マスメディアが得意なところが多かったので、まさに今、改革を行っている最中(っぽい)。

電通さんのグラフを見ると、改革してなきゃ大丈夫⁉ ってなります。

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dentsu-2019年 日本の広告費より

海外展開に力を入れたり、IP(intellectual property rights)活用に力を入れたりしてるみたいですけど、情報分析は得意じゃなかったと見えて、苦戦しているようです。

とまぁ大手さんがそういう状態だから、大手さんからの案件が多かった制作系デザイン会社さんは結構厳しい経営判断をしているのではないかと。

何が難しいって、指数分析…

それ。経験ないと難しいんですよね。
ウェブサイト制作会社さんはGoogle Analyticsとか使えるので、仮にセールスフォース使ってる企業さんとコラボしても、指数は一緒だから話ができるんですよね。

分析系のわからないデザイン系制作会社さんとか、セールスプロモーション会社さんが今、苦労している感じをすごい受けます。

WordPress、更新が簡単なんで。といって設置してしまうと、メンテナンスがけっこう大変だったりしますが、実は本来の目的から考えたらコスパ良いんですよね。

更新が簡単だからという理由だけではコスパ判断、難しいと思います。

サーチエンジンに登録される仕組みについての参考記事。

さらにAnalyticsとタグマネージャーで指数取得となれば…

これからの状況は?

っていう話をすると、どうも直近の印象を持たれる人が多いんですが…タイムスケールは10年を一単位。なのでその半分の5年後を予想せんといかんですたい。(だれ?)

では2026年の今頃って。あんまり意識ないかもしれんですが、大阪万博の翌年なんです。たぶん、暑いです。(笑)

で、広告デザイン制作系にとって、大阪万博のテーマに何が入っているか知ってないと、けっこう大変かも。体育系のオリンピックに対して、万博は文化祭みたいなもんでっせ。メイド喫茶はそのころもう廃れてますぜ。

とにかく、2.5D・3Dデータ作れないとヤバシ…

作れなくても…いや、作れないとお話にならないです。そもそも参加できないです。色んなものに。

万博を目標に動いているのは、xRと言われる世界。スマホやタブレットも存在する世界でしょうが、(スマホ)カメラ+(仮想)物体が基本。

操作体系もユビキタスから次第に変わってきてるので、5年後は空中で指先をクルクルしてる人が当たり前になっている可能性が高いです。

そこで今注目されているのは「AR」ですね。ちょっと古いけど2.5Dのデモ載せときますね。

時代はイラレからBlender3Dとかクリスタに

AdobeもBlender開発基金に参加しました。

あ、今のうちに書いときますけど、Blender、買収されませんから。Cinema4D覚えたのにぃとか思わなくても大丈夫です。

開発基金参加企業はこんなに。

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Adobeさんは「Person」レベルじゃないので。

たぶんBlenderフォーマットに対応していかないとまずいって判断したんでしょうね。あと、自社開発ソフトとの融合性とかでイニシアチブ取りたいとかありそうな話。

あ、Blenderって3Dモデル作成・リギング・アニメート・レンダリングなどができる総合ツールのことです。イラレ使えるからってBlenderは使えません。もう概念が全く違うので。

あと、クリスタですけど、2.5Dモデルを作るとき(描くとき)に必携。フォトショップは後処理系で必要ではあるけど、Affinity PhotoとかPixelmatorとか出てきたので、Adobeだけのものではなくなりましたね。

ようするに、この先は何らかのキャラクターを作らないといけない時代に入ってきたわけです。

アニメ業界のイノベーション

たぶんですが、広告関係にかなり入り込めると思います。
というか、大きな作品を作るのではなく、xRの世界で使われるキャラクターにその表現技術が使われると考えてます。

アクターさんの表現はやはり人間の枠から出られない。アニメ表現って動作がデフォルメされる利点があるので、xRの世界でもその存在感はでかいと考えられます。

これから出てくるスタジオ(「ことほむ」も含めてですけど)さんは、シリーズアニメーションとかでなく、xRキャラアニメーション(ひょっとしたらアートにもっと寄り添っていく可能性もある)で物語を紡ぐみたいな、小回りの効くモデルもアリになってくると思ってます。

既存のアニメーションスタジオではこの方向に向かうのは難しいかも。🦆

広告デザインじゃなくてプロデュースだよ

これからは。

広義で「UX」だしペルソナ作らないとダメだし、タッチポイントをつぶさに観察しないと、ユーザーに情報を届けられない世界になっていく。

そんな世知辛い世の中嫌じゃんって言葉がデザイン制作側から聞こえてきそうですけども…

でもね、ユーザー側からみたらそんなの関係なく、自らタッチポイントを探しに行ってるんですよ。

タッチポイントが個人の作品だったりするし、ゲームだったりするし。

だからね、情報発信側がユーザー側を無視した情報発信をしていても駄目なんですよ。なにかに期待しても駄目。ちゃんと自ら用意しなければ。

そのためのデータ取得だし、分析っていう世界なわけですから。

↓とにかく、買ってワークしてみよう。というオススメ本。


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