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「人としての強さ」3年・梅林頌英

「人としての強さ」

早稲田大学ア式蹴球部は、自分の代が4年生になる来年、創部100年目を迎えます。

自分の気持ちは大きく2つ。
「100周年をただの記念の年にしたくない。」
「ア式がより良い組織になるために。」

この気持ちで、100周年プロジェクトに関わらせて頂いています。

今のア式がもっと強く、良い組織になるために、
「日本をリードする存在」により近づくために、
100年の歴史を紡いできた先輩方に誇れる組織になるために、
これからのア式の未来が輝かしく、多くの人の憧れの対象になるために、

このような思いです。
大変漠然としていますが、これからより具現化していければいいと思っています。

私はア式に入部した当初から長い間、ア式が好きではありませんでした。

2か月の仮入部期間。
意味の分からない部則。
理解できないルールに縛られた決まり。
細かいミスの指摘。
奉仕活動。

などなど挙げたらたくさんあります。
多くの部員が、多くのOBの方々が経験してきたことだと思います。
もしかすると今もまだあまり好きではないのかもしれません。

それでも私は、ア式に属する、属してきた「人」に魅了され続けています。

多くの人が組織のために犠牲になり、何かを我慢しながら、悔しい気持ちをエネルギーに変えながら、活動している姿を目にして、共にして、いつしか「かっこよさ」を感じるようになりました。

そういった人たちに対し、スポットライトが当たる機会は少ないかもしれませんが、もしかすると当たる機会なんてないかもしれませんが、
そういった人たちがいてこそ、組織が成り立つ。
そういった人がいないと組織が成り立たない。

そういった人の苦悩や葛藤を目の当たりにして感じた「かっこよさ」、これこそがア式蹴球部の強さであることに気が付きました。

また、OBの方々の話を聞いていて、自分が感じた「かっこよさ」は間違いなく100年の歴史とともに、受け継がれてきたことであると感じました。

ア式蹴球部には、
推薦で入る人もいれば、浪人して入る人もいる。
試合に出られる人もいれば、スタンドから声を枯らし応援する人もいる。
プロという夢を叶えた人もいれば、サッカーとは一線を引く決断を大学の4年間を通じて決断した人もいる。
置かれた立場が異なる人が一つになり、組織として高みを目指す。
サッカーで勝つことはもちろんのこと、ピッチ外の活動でも、人として一番を目指す。
そして卒業後も、人として1番であり続ける。
活躍し続ける。
日本をリードする存在であり続ける。
これこそが強い早稲田であり、強いア式蹴球部であるのだと。

100周年プロジェクトに携わる中で、このことに気づき、強く共感しました。

「立場が異なる人が一つになり、組織として高みを目指す。」

ア式蹴球部の部員には、さまざまな考え方を持っている人がいます。
社会に出る一歩手前、大学生として、大学サッカーを通じて生まれる気持ちや想いがあります。
ピッチ内で結果を出せばいいでしょ、と思っている人もいます。その一方でピッチ外の活動も重要でしょ、と思っている人もいます。
どう思うか、感じるかは多種多様で、それは自然なことです。
それぞれがいろいろなことを思い、考え、行動を起こし続けています。

しかし、全員思っていることは間違いなく、

「組織として高みを目指す。」

これに尽きます。

100周年プロジェクトが成功するのか、計画通りに進むのかは全くわかりませんが、

「これからのア式がより良い組織になるために。」

この気持ちをもって、前に進み続けたいと思います。


梅林頌英◇ 
学年:3年
学部:文学部
前所属:國學院大學久我山高校


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