見出し画像

ブスは育て方が9割〜私の中のトリカブト〜

はじめに

 
 こんにちは。両手に毒林檎です。
 皆様、ブスに興味はおありでしょうか。
 私は10代でブスを発症し、結婚後ブス嫁になり、娘を産んでブスに育て、数百万から1000万の損失を出してしまいました。そして今
「人はなぜブスになるのか」
と人生を省みて
「ブスを防ぐにはどうしたら良かったのか」
を考えるに至りました。
 こんな私の文章が何処かの誰かのお役に立てば幸いです。 
 

第一章 ブスとは何か


 美人は相手に好感を与えるもの、ブスは相手に不快感を与えるものだと私は思います。
 ブスの語源は附子ぶし。毒性を持つ植物のトリカブトのことです。ブスとはトリカブトを摂取して顔が無表情になった様子を表しています。
 無表情=ブスが何故不快なのでしょう。
 それは相手を不安にさせるからではないでしょうか。
 表情は感情の表現です。意思表示がはっきりせず、態度も曖昧で何を考えているか分からない人間は顔面が美人でも面倒なタイプだと思われます。その扱いづらい性格にブスな顔面がプラスされると、周囲からの評価はかなり低いものとなります。
 逆はどうでしょうか。
 顔面がブスであっても頭脳明晰でセンスが良く、ポジティブで気が利く性格。
 そのような人間は相手に好感を抱かせます。
 顔面ブスは内面を磨くことで評価を挽回することが可能なのです。
 顔の造形と体格は遺伝子により親が子に授けるものです。子に選択の余地はありません。子がブスに生まれたら、親は内面を磨くよう全力でサポートしなければなりません。子のブスから目を背け放置した場合、そのしっぺ返しは必ず親に還って来ます。
 ・・・と、偉そうに書きましたが。
 これは私が人生において何度もブスを経験したから言えることです。

 ブスの第1期。高校生の頃の私は、昼休みになると校舎の最上階の階段の突き当たりで蹲っているような生徒でした。高校の三年間、友達は一人も出来ませんでした。
 洒落っ気など欠片も無く、眉毛や鼻の下の産毛の処理もせず体型は小太り。よくぞ三年間高校に通い続けたなと思いますが、これは親が怖かっただけで真面目だったからではありません。
 仮に現在の私の前に当時の私が現れたとしても
「扱いづらい子だなぁ」
と嘆息することでしょう。
 まさに私は他人に不快感を与えるブスだったのです。

第二章 ブスを育む環境


 ブスの解説の為に、私のブス歴史を紐解いていきます。
 自分が年齢を重ねて分かったことは、私のブスの根底には母親の過干渉と父親による面前DVがあったということです。
 父親は私には暴力を振るいませんでしたが、月に一度は癇癪を起こして母を怒鳴りつけ殴りました。私は学習机の下に膝を抱えて潜り込み、嵐が過ぎるのを待っていました。翌朝は床に食器の破片が散乱しており、時々足の裏に刺さりました。
 母親は私に偏った愛情を注ぎました。夏休みの宿題を母が代わりにして完璧に仕上げたり、私の習い事は母が決め、同じ教室に母も通いました。
 ベネッセ教育総合研究所による「ヘリコプターペアレントによって育った子どもの特徴4つ」が全て当時の私に当てはまります。
①1人で問題解決ができない
②自分を好きになれない
③ネガティブ思考
④精神的に不安定になりやすい
 母親の過干渉は娘の性格をブスにします。例えば先生や親戚が子どもに質問したのに、母親が先回りして返事をしてしまう。この繰り返しで自分の意見が言えない子どもになります。何でも母親に決められてきた子どもは、自分の髪型や服も選べません。思考は他責になります。
 暴力を振るう父親を見て育った私には、男性とのコミュニケーションに問題が残りました。結婚して生活を共にすると様々な軋轢が生じますが、私は夫に対し意見を言うことが出来ませんでした。結果不満や愚痴を溜め込み夫を愛せなくなり、ブス嫁になりブスの第2期を迎えました。自分の意見を言えないことは人をブスにする最大の要因だと思います。

 ここで疑問が湧かないでしょうか。人生で2度ブス期を持つ私が、いつ結婚出来たのか。
 それは第1期と第2期の間に約10年間の空白の期間、ブスのミッシング・リンクが存在したからです。
 高校を卒業して親元を離れた私は環境と友人に恵まれ、一時的にブスを脱却しました。外見は標準レベルでしたが20代前半という若さもあり、男性からもきちんと女性として扱われました。外見による周囲の対応の差を痛感した時期です。
 その空白期に今の夫と出会い結婚したのです。
 しかし結婚後に再びブス期に入るので、たまたま空白期に遭遇してしまった夫は不幸としか言いようがありません。この場を借りて謝罪します。
 すまぬ。
 

第三章 結婚生活とブス


 高校からのブスを脱却し、接客業に就いていた私が結婚後になぜ再びブス化したのか。
 愚痴や不満を溜め込んだからです。ここに生い立ちが関係します。
 私の父親は妻に暴力を振るうDV夫、母親は父に虐げられる専業主婦。完全に上下の力関係で成り立った夫婦でした。両親が何かを相談して決めるとか、夫婦で睦まじく語り合うといった姿は見たことがありません。私には
「妻は夫に意見など言わない」「家事は主婦が100%担うもの」
という刷り込みがありました。
 しかし、母とは違い私は共働き。仕事をしながら専業主婦レベルの家事をこなすには時間が足りません。夫の実家は比較的裕福で、義母は良妻賢母型の専業主婦。夫にも「家事は主婦がするもの」という刷り込みがあったと思います。私は夫が居間で脱いだ靴下を黙って拾い洗濯籠へ運ぶような妻でした。
 私は疲労と不満と愚痴を溜め込み、夫を憎むようになりました。
 第2期、ブス嫁の誕生です。
 私たち夫婦の過ちは、それぞれが両親の古い夫婦のスタイルを模倣したことです。こう書くと
「なんだ、家事分担しろって話か」
と受け取られるでしょう。
 ですが一般的に男性の勤務時間が長いことを考えると、分担前にタスクを減らすことが先だと思います。主婦が家事の100分の100を担っているとしたら、夫婦で分子を分け合う前に分母を減らすのです。
 家事の負担軽減については既に多数の書籍がありますが例を挙げます。
 電気圧力鍋や食洗機、ロボット掃除機といった便利家電、食材の宅配サービスの導入。料理の品数を減らす、同じおかずが二日続いても良しとする、など。
「便利家電など無駄遣い」
という方は老後への投資と考えてください。
 40代、50代と体も脳も衰えていきます。老後まで快適な暮らしを続けたかったら合理化するべきです。

「家事の合理化と嫁のブス化は本当に関係あるのか?」
 ありますとも。
 会社に例えるとどうでしょう。
 書類の手書きに拘り電子化を進めず、オンライン会議でも伝わる内容なのに直接会って話そう、と1時間かけて出社させる会社。本来なら削減できる無駄な労働を社員に強いて、汗水垂らす姿を見て「おー、頑張っとるなぁ」と満足する社長。
 そんな会社は愛せません。負担を強いる相手を愛せません。
 会社の仕事を合理化する場合、無駄な作業の炙り出しが必要です。同じ工程を家事においてもするべきです。
 私は状況を改善しないまま妊娠、出産、子育てが始まりました。
 

第四章 ブスの出産


 私は妊娠8ヶ月まで働いてから出産しました。
 育児用品も慌ただしく揃えましたが、一番大切なものを買っていませんでした。育児に関する書籍です。
 今選ぶなら『娘のトリセツ』(黒川伊保子著)『女の子の一生を決める0歳から6歳までの育て方』(竹内エリカ著)でしょうか。(息子、男の子用もあります)
 育児とは未熟な状態で生まれる赤ん坊を自立できるまで約20年育てる長期計画です。夫婦で育児計画を立てることは哺乳瓶のメーカーを選ぶよりも大切です。
 私は子育てを反省する今になって書籍を読み、自分の不勉強を後悔しています。躾、子どもの心理、不登校について。勉強しておくべきことはたくさんあったのに。
 私の子育てはガイドブックも無しに知らない街を歩くようなものでした。

 ブス嫁の育児は続きます。夫に反発し、娘を過剰な愛情で囲い込み・・・
 当時の私はなぜ気づかなかったのでしょう。
 母親の過干渉はブスを作る。
 私は自分の母親と同じ道を選んでいたのです。
 娘はかつての私と同じようなブスに成長していきます。
 

第五章 ブスの予防には父親の介入が必要


 会社にこのような新入社員はいないでしょうか。
・叱責ではなく、指導しただけなのに泣いてしまう
・お客様からのクレームで怒鳴られてパニックを起こした
 男女問わず、このような若い人は父親との関係性が薄かった可能性が高いと思います。大人の男性に対する免疫が無いのです。この免疫は就学前につけておく必要があります。保育園や幼稚園と異なり、小学校では教諭に男性の割合が高く、教育現場では時に大声で指導される機会もあるからです。
 
 この免疫不足については、男子よりも女子の方が不利です。中学、高校と成長する中で男子は自分自身が男性に近くなり、体も声も大きくなります。免疫が足りない女子にとっては、共学の場合クラスの半分が苦手な存在になります。また思春期という厄介な時期が重なります。
 思春期の男子は女子を外見で評価します。社会に出れば職能や性格、生活力などが評価基準に入りますが、学生の間はそのような基準は必要ありません。女子の評価の9割は顔とスタイルです。
(異論がありますか?ほぼそうだと思いますよ)
 校則もブスに不利です。髪型は制限され、同じ制服を着せられ、化粧も無し。素の状態で外見が評価されます。
 娘は私の過干渉により内気な性格に育ち、栄養過多により小太りで肌も荒れた状態で思春期を迎えました。
 そして私の庇護の無い学校という場所に馴染めず、不登校になりました。

 家族というものは本来なら家系図のように、夫婦がしっかりと二重線で繋がった間から一本線で子どもが繋がるものだと思います。ですが私たちは娘を挟んで三人が横に並び、私と娘が二重線で繋がり、娘と夫は一本線で繋がっていました。私たち夫婦は家族の形を保つ為に娘を中継地点にしていました。
 私たちは娘の機嫌を取るような育児を続け、精神を鍛錬することなく、娘の柔らかい心を真綿で包んで守ろうとしました。
 後悔しています。
 親として子に授けるべきだったのは、柔らかい心を守る堅牢な鎧でした。
 鎧とは知識、マナー、生活能力、総じて自立心だと私は思います。

 就学前に男性への免疫をつける方法について。
 父親や兄弟、親族など身近に男性がいない家庭では、スポーツや習い事をお勧めします。他人の大人の指導者に厳しくも優しく、時に大声で指導される練習になります。私はこの免疫の必要性に気付かず娘に苦労をさせました。
 これから成長していくお子さん達が、同じ苦労をしないよう願います。
 

第六章 子どもを苦しめる子どもの理想像


 『女性のためのセルフ・エスティーム』という書籍の中でシナリオ、という言葉が使われています。


 私たちの文化は、女性は人に尽くしたり人から頼りにされたりすることで、自分の価値を測るべきだと教えています。

VOICE新書『女性のためのセルフ・エスティーム』(ディロン博士、ベンソン博士共著、三橋由希子訳)


 このように今までの社会で育まれたシナリオは男女問わず存在します。書籍ではシナリオに沿う生き方を自らに課して感情を圧し殺し続けた女性が心を病んでしまった例が書かれています。
 私もシナリオを娘に要求していました。
・成績は中の上から上くらい
・友達がたくさん
・美人とは言わないまでも、せめて標準くらいになってくれれば・・
 過干渉に育てておきながら、なんて分不相応な願いでしょう。ここでも私は私の母を模倣しています。自分の人生の生き直しを、娘に要求していたのです。

 この中で、おそらく多くの親御さんも抱くであろう願いが一つあります。
・友達がたくさん
 ・・・この刷り込みはどこから来たのでしょう?
 集団生活の中で友達が多いと有利なことは確かですが、友達がたくさん=いいことであれば、友達が少ない=悪いことでしょうか。友達がたくさんいる子どもは、友達が少ない子どもを下に見てもいいのでしょうか。
 友達がたくさん=いいことであるという考えを、未熟な子どもが
「友達が多い人間は強者、少ない人間は弱者」
と誤った解釈をした場合。そこにいじめの芽が吹くと思います。
 
 元々、学校自体が子どもを型に押し込める場所です。製氷皿のようなものです。ハキハキしてきちんと授業を聞いて問題を起こさない生徒の方が、管理がしやすい。組織を運営する上でそのような生徒が好まれるのは仕方がないとも思います。 
 ですが、だからこそ・・・
 私は娘を、家庭では解放してあげるべきでした。
 自分が抱いたシナリオに沿わせるのではなく、そのままの娘を認めてあげれば良かったのだと反省しています。
 蛇足ですが、超多忙な学校の先生に不登校児のケアをする余裕はありません。
 教諭の生活にゆとりを持たせる為にも、保護者活動の簡素化や授業のIT化を進めていただきたいと思います。 

第七章 不登校とお金


 娘は学校の代わりに教育支援センターに通い始めました。通った日は学校での出席日数にカウントされます。センターで話し相手が出来たのは娘にとって良いことでした。勉強については個別指導の塾に通わせました。
 不登校をきっかけに雪だるま式に出費が増えていきます。
 不登校の間は私のパート代からセンターまでの交通費、個別指導の塾代、週末の気分転換の娯楽費、衣料費等娘に掛かるお金を全て出しました。娘の体調に合わせて勤務時間を短くしたので収入も減りました。
 高校は私立になりました。入学金など単位が大きいお金は夫が出しましたが、毎月の学費と交通費とお小遣いは私のパート代です。稼いでも全て消えていき、時にはキャッシングで借金もしました。
 高校の次は私立大学です。入学時は幸い実家から支度金の補助があり、助かりました。その後は夫が学費を負担。私のパート代から学生寮の寮費、毎月の生活費、帰省に必要なお金を出しました。
 ずっと公立で済んでいれば・・とため息がつきません。
 中学の不登校を皮切りに始まった娘への出費は、高級車何台分でしょうか。
 私がブスに育てたばかりに。
 私は何度も何度も自分の子育てを後悔し、生涯消えないでしょう。
 その後悔すら夫にこぼすことも出来ず、私はずっとブスのままです。
 だから今こうやって文字にして、お見苦しい文章を書いています。
 せめて何処かの誰かの役に立つことを願って。

第八章 子どもをブスに育てない為の「食・住・衣」


 衣食住ではなく、優先順位を食・住・衣としました。 

第一節 食


 私は自身の体調不良をきっかけに食事を改善することになったのですが、少量で栄養価が高い食事を心がけると、体はスリムになり腸は整い、朝もスッキリ起きられるようになりました。その効果に驚いて栄養に関する情報を集めると、今まで娘に与えていた食事がいかに間違っていたかを実感しました。
 目から鱗が落ちたのは、食事の改善にはメンタルを整える効果があるということです。探してみればそのような書籍は多数ありました。
『成功する子は食べ物が9割』(細川モモ、宇野薫監修)『心の不調の9割は食事で治る』(溝口徹著)など。
 食事は毎日摂るものなので、選べるなら心身共に整う食事の方がいいに決まっています。知らなかったことを後悔しています。
 先に挙げた書籍の内容が胸に刺さるのは、栄養の効果を自身が実感したことと、娘の心身の成長過程を観察したからでしょう。
 よいですか、このブスのベテランが申し上げます。
 栄養大事!!!鉄分、蛋白質、ビタミン、ミネラル!
 特に鉄分が不足すると起床時の体調が悪く、登校しぶりの引き金にもなります。
 また保護者は栄養バランスを考えた食事を与えるだけではなく、栄養に関する知識を子どもに引き継ぐ必要があります。
 
 子どもが親元を離れると自分で食材を買い出しするようになります。購入する時点で①栄養価②予算③嗜好という優先順位で食材を選べるように、知識をつけてあげることが必要です。予算と嗜好だけで選んだ食材を摂っていると栄養不足となり、食べ足りない気がしてまた嗜好品を摂るという悪循環に陥ります。
 
 今の時代は美の基準も多様化しています。魅力的なラージサイズのファッションモデルもいます。ただ現実には、標準レベルの顔面は太っているか痩せているかで第一印象が雲泥の差です。
 目が細く鼻梁が幅広、薄い唇の顔立ちがシュッとしたボディでアジアンビューティーと言われるか、ムチっとしたボディであだ名がドスコイになるか。
(酷いたとえですみませんが現実です)
 第一章で内面を磨けば顔面のブスは凌駕できると書きましたが、内面を知ってもらうには時間が必要です。体型は初対面の印象に大きく影響します。ボディメイクとメンタルケア、両方の観点から栄養の知識は大切だと思います。 

第二節 住


 転居を数回繰り返しており、築ウン十年の戸建てに住んだこともあります。エビデンスが私の経験だけで申し訳ないのですが、メンタルへの影響を考えると必要なのは広さよりも明るさと清潔感です。湿気が多い場所は不快な害虫が出るし気分も滅入るので、家賃が安くても避けた方がいいです。
 次はブスを予防する子ども部屋について書いていきます。

 ブスとインテリアって関係あると思いますか?
 あります。
 何故ならメンタルとインテリアが関係あるからです。
 不登校だった娘。鬱病だった知人。
 部屋の散らかり方が似ていたんですよね。そっくり。
 床に置きっぱなしの本、コンビニでもらった割り箸、薄暗い、換気してない、飲み干したペットボトル置きっ放し。
(片付けたほうが快適なのに、何故しないんだろう?)
(いやでも、本人はこの方が落ち着くのか?)
 どちらも相手がデリケートな状態だったので、片付けろと説教するのも、勝手に掃除をするのも憚られました。
 ただ私は単純に
(常にあんなゴチャゴチャした状態に囲まれていたら、私だったら目と脳が疲れてしまうなぁ)
とは思っていました。
 こんな書籍を見つけました。
『部屋は自分の心を映す鏡でした。』(伊藤勇司著)
 メンタルと片付けの関係性が書かれています。
 挿絵が女性向けですが、男性が読んでも良い内容です。ご参考までに。
 さて、子ども部屋についてです。
 
①フラットな勉強机がオススメ。
 小学校入学前に準備するものに、ランドセルと学習机があります。
 私は身につけるランドセルは子どもに選ばせるべきだと思いますが、学習机は大人が選んだ方がいいと思っています。6歳児に選ばせると幼稚なデザインを選ぶ可能性があります。そのデザインを18歳まで使うかどうかを、子どもは判断出来ません。
 試しに通販サイトで人気の学習机を検索してみましたが、昔と違ってシンプルなものが多くてホッとしました。私は昔ながらの重っくるしい学習机を買ってしまい、移動や処分が大変でした。反省を込めて理想の勉強机を語っていきます。 
 目の前の本棚はいらない。
 棚に隙間があれば子どもは教科書以外のグッズや小物を飾ってしまいます。気が散るので、フラットな机を白い壁に向かって設置するのがオススメです。
 足元の棚はなくてもいい。
 あっても意外と使いませんし、棚がついているとその分重くなります。
 使い回しを考える。
 子どもの成長後、パソコンデスクや家事用として他の部屋で使う可能性を考えると、昔ながらの学習机は汎用性がありません。シンプルなデザインの方が使い回しが出来ます。
 身も蓋もない事を書きますが、顔面がブスでも知性があると人間としての価値は上がります。幼少期の顔立ちで我が子にブスの芽吹きを感じたら、学力をつけてあげてください。
 
②鏡はブス予防の必須アイテム。
 髪型を整える、肌の状態を見る、服のコーディネートを考える。全てに鏡が必要です。
 スペースと予算があれば子ども部屋にコンセント付きのドレッサーを置いてあげてください。鏡の裏が収納棚になっているものがお勧めです。小さな台の上に鏡を置いたり、割れないタイプの鏡を壁に貼っても良いと思います。
 鏡は男女問わず必要です。長く使うことを考えるなら、小学生からドレッサーを与えても私は良いと思います。
 自分自身を見る。自分の魅力と欠点を確認する。
 そして時々、鏡に向かってにっこり笑えたら満点でしょうね。
(ちなみに私、笑顔を作るのがとても苦手です) 
 鏡は勉強机には置かないこと。集中出来ません。
 
③収納棚をスッキリさせる。
 収納棚は扉付きのものを購入するか、既に開放型の棚がある場合はボックスと併用して中が見えないようにすることをお勧めします。レールをつけてカーテンを掛けても良いでしょう。
 目的の第一は、勉強に集中する為。
 第二は掃除をしやすくする為。
 第三は脳と心が疲れないようにする為。
 
 第三は私が感じたことで、医学的根拠はありません。その上で説明させて頂きます。
 脳は視界に入ったものを分析しようとします。雑然と並んだ品々をぼーっと眺めて何も考えていないように見えても、脳は無意識にあれはいつ何処で買ったなど記憶を掘り起こそうとします。対象の数が多いとそれだけ脳は疲れます。また視界に入ったものが汚れていたり全体に散らかっていると、その中に居る自分が大切にされていないような、つまらない存在のような気がして心が疲れます・・・という、これは私の感覚です。こじつけかも知れません。
 ただ後半の、散らかった部屋に居ると自分の存在が虚しいような感覚は、正しいと思うのです。
 物は少なくスッキリと。不要な物は処分する。掃除しやすい家具配置にする。
 私は節約や掃除の意欲を高めたい時に、ミニマリストの皆さんの動画を見るのですが、皆さんシュッとした体型でスタイルが良いですよね。
 やはりああいう方は食事についても合理的で無駄なものは摂らないのでしょうか。体も部屋もスッキリ、貯金はタップリ(?)、尊敬します。
 

第三節 衣


 衣は第一節の食とも関係があります。
 食事を気遣い体型の管理が出来ると、洋服の選択肢が広がります。デザインが良く価格も手頃な洋服は標準体型を中心に展開しているからです。販売枚数と利益のバランスを考えると当然です。

 そして衣とブスの関係について、声を大にして言いたいことがあります。
 着る服を選ぶ権利を子どもに与えてください。
 幼少期までは購入は親が行います。高いものを揃える必要はなく、枚数も最低限で大丈夫です。ただ、選ばせるのは幼少期からさせてください。
 時に子どもはスットンキョーなチョイスをしがちです。それでも着せてみて、その姿を鏡で見せ、「本当にこれでいい?」と聞き、「いい!」と言ったら。親は覚悟を決めてそれで外出させてください。勿論、TPOを考えて周囲に迷惑が掛からない範囲で。
 小学生になってお金の単位が分かるようになったら、「今日の予算はこれだけで夏服を一枚選びなさい」と親は言い、買う時点から子どもに選ばせてください。親は口を出さないこと。子どもが選んだら服とお金を持たせて自分でレジの会計までさせてください。
 なぜこのような面倒なことを言うのか。
 着るものを選ぶことは、自分の外見を選ぶことだからです。
 大袈裟に言えば着るものは進路です。子どもの
「自分はこんな姿になりたい!」
という主張の第一歩です。
 私はその可能性を伸ばしてあげられませんでした。私自身もそのようなブスでした。
 ブスの第1期、高校時代。あまりに洒落っ気のない私に対し、痺れを切らした母が洋服を買いに連れ出したことがありました。そこで選べと言われても私は自分の好みが分からず、モジモジしてしまい、しまいには苛立った母が選んだ服を買って帰りました。もう何十年も前のことなのによく覚えています。
 

終わりに

 ここまで長々と、私の愚痴めいた話にお付き合いいただき有難うございます。
 私の子育てと人生は後悔ばかりです。
 娘を自分の主張を言えない子に育ててしまったこと。
 私が自分で道を切り拓いて来られなかったこと。
 それでも、あの不登校の日々を、娘と一緒に生き抜いたことだけは。
 私のせいで辛い日々を送らせてしまったのに、娘が心優しい子に育ってくれたことだけは幸いです。 
 この文章を書きながら、ようやく自分の中の醜い感情=ブスを認め、向き合うことが出来ました。
 
 私の中には今でもトリカブトが咲いています。



 
 

 
 



 
 


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?