見出し画像

共感と期待を作るクリエイティブを目指して。宇宙スタートアップに寄り添うデザイナーの歩み。

メンバーインタビュー第20弾となる今回のメンバーインタビューに登場するのは、ワープスペースのクリエイティブを一手に担うデザイナー、早川さんです。自身でもデザイン制作会社を立ち上げつつ、初期からワープスペースのパートナーとして寄り添ってきた早川さんに、デザイナーの視点での宇宙業界との関わり方について伺います。

異色なスタートアップとの出会い

-早川さんとワープスペースはどのようにして出会ったのでしょうか?

名古屋の芸術大学でグラフィックデザインを学び、卒業後、Web / グラフィックデザイナーとして東京で活動した後、7年前に名古屋で友人とデザイン制作会社(株式会社Hakbee Lanka)を立ち上げました。
たまたま共通の知り合いを通じてCEOの常間地さんを紹介いただいたことから、今日に繋がる縁が始まりました。

ここまでお付き合いするきっかけになったのは、2018年に開催したイベント「WARPSTATION」のサイトデザインや、参加者に送付するイベントパスポートのクリエイティブでした。

WARPSTATION 特設サイトイメージ

立ち上げすぐのスタートアップが山奥でフェスを開く、なんて面白いことをするスタートアップなんだと思いながら、すごく楽しく仕事させてもらえました。みんなで焚火を囲んで、衛星のモックを見ながら音楽を聞いてと、今振り返っても本当にいいイベントでしたね。
そこでのクリエティブが常間地さんに響いて、ワープスペースのクリエイティブを担当することになりました。

WARPSTATION 来場者用イベントパスポート

- デザイナーとして活躍されてきた早川さん。宇宙に対してはどんなイメージを持っていましたか?

実はもともとすごく宇宙が好きなんです。
小学生の頃に初めて洋画・SFの世界に触れたのが「スターウォーズ」でして、あまりのかっこよさとワクワク感に心惹かれて、そこから宇宙が大好きになりました。
その後、かかりつけの歯医者に置いてあった雑誌Newtonを読むのが楽しみな小学生になりました。全く理解してないですが、眺めているだけで楽しかったです。

事業を可視化し、共感とワクワクを作るクリエイティブ

-先日、ワープスペースの次の衛星「LEIHO」のリリースを行いましたが、そのクリエイティブも早川さんにデザインしていただきました。

LEIHOキービジュアル

-このデザインはどのようにできあがったのでしょうか?

まず、書道家の「姫洲さん」から上がってきた「霊峰」という文字の力強さに圧倒されまして。そこからイメージを和に振り切り、迷うことなくこのビジュアルに導かれていきました。

夕日や日本の伝統色を想起させる朱色を使い、それだけだと和っぽくなりすぎるため、アクセントで罫線で図形の極限である円を入れてスタイリッシュな印象に仕上げました。 背景の宇宙は、要素が多い画面の中でまとまりを持たせ、中心に目がいくように、目の虹彩のようなイメージにしています。

-「霊峰」筑波山があしらわれているのも印象的ですね!

-LEIHOのリリースに加え、直近ではCIVIのリニューアルも行いました。
-ワープスペースの新たな姿を手掛けてみて、いかがでしたか?

普段の制作現場では代理店などが間に入った仕事が多い中、ワープスペースの場合は、常間地さんやメンバーとのヒアリングを通して求めている要素をキャッチしていきました。お客さんと直接じっくり話して一緒にものを作っていくというのは、すごく嬉しい時間でしたね。内心、もう会社に入りたいぐらいです(笑)

どんなリニューアルがなされたかについては、ぜひこちらの特設サイトを見ていただけたらと思います。

-制作にあたって、重要視したポイントがあれば教えてください

各所の視覚的要素(web、グラフィック、プロダクトなど)のクオリティを保つことや、一定のレベルまで上げていくことは、スタートアップに限らず全ての事業にとって大切だと思っています。

「ワープスペースの第一印象を最高に良くする」が自分の仕事だと捉え、
見た瞬間に期待感が上がるものを作っていきたいです。

TXつくば駅に掲載した採用ポスター

さらに制作するときに特に優先して考えるのは、メンバーのテンションを上げるものを作ることですね。
宇宙の向こう側で何年か経って実現するこの事業は、ある意味では先が見えず、足が長い事業です。 そこで事業全体を視覚化し、共感やワクワクしてもらう。 「自分たちはこんなかっこいいことに挑戦しているんだ」と感じ、モチベーションを高めることも、デザインが果たせる役割だと考えています。

Leapするデザインを目指して

-最近ではSpaceX社等を筆頭に、宇宙業界もどんどんデザイン性が高まっているのを感じます

そうなんです。あのかっこよさは異次元ですね(笑)
Crew Dragonの内装デザインはもちろん、宇宙飛行士しか触らないようなパネルのUI・UXがデザインされているという。 使いやすさを優先した結果だとは思いますが、多くの人の目に留まるものだけでなく、インナーでのデザイン、ブランディングが重要なことが分かる事例だと思います。

インナーブランディングをすることで会社の思想や信頼感、ブランド力を高め、しかもそれが一貫しているクリエティブであれば、社内はもちろん、社外からの評価に確実に繋がるでしょう。 この考え方はここ最近、徐々に浸透していっていると思います。デザイナーとしては嬉しい限りです。

-今後、ワープスペースのクリエイティブを通して実現していきたいことはありますか?

ワープスペースの「すごいかっこいいことしているのに、親しみやすいところもある」点に魅力を感じていて、そんな会社の「なかなかクレイジーで面白いコトやってるな」を表現できるよう狙っていきたいです。

先日制作した海外の展示会向けトートバッグは、まさにそのスタンスが表れた事例でした。

日本的要素とワープスペースの事業を組み合わせた方向性。かつたくさんの資料を持ち運ぶ展示会で需要のある、丈夫なバッグがあったらいいよねというアイデアから、おそらく唯一の「衛星×浮世絵」のトートバッグが誕生しました。これが海外の方々にばっちり刺さって大人気となりました。

-このデザインのバッグ欲しさにブースに来た方も多くいたとか

こういった、誰もやったことのないものを作っていく挑戦は”Leap”というマインドがあってこそですし、制作側としても「絶対想像してないもの作ってやろう」と燃える瞬間でもあります。

日本国内だけでなく、世界中からさらに注目してもらい事業を訴求していくためにも、ワープスペースらしいクリエイティブに挑戦していきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?