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船に乗る旅をしようよ。

船、という交通手段が好きだ。それも、12時間(大阪〜福岡)とか22時間(福井〜北海道)とか、長時間かかるような。

わたしは年に2、3回はフェリーに乗って旅行をしている。船旅が好きだと話すと珍しがられる。珍しいという自覚はあるけれど、みんなやったことがないだけで、一度経験したらハマるという人も多いと思う。

とにかく、写真を見てほしい。

こわいくらいの朝焼けに囲まれて一日が始まる。
湾を出たあとの海は、ぞっとするくらい青くて美しい。
私がどんな一日を過ごしていようと、
毎日世界の何処かには美しい景色が
誰に見られるでもなく当然にあるんだろうな。
海の見える居室。
長い航路だと、船内にジムやプラネタリウムがあることも。
水平線を眺めなら、ちょっと贅沢なランチを食べてみる。
知らない陸地の暮らしに思いを馳せる。
どこを見渡しても、空と海しかない世界。
取り残されてしまったかのような。

すべて、スマホで撮っただけの写真。乗船から到着までずっとこの景色を見ていられる。沖に出てしまうと電波が入らないことも多いので、船の中では本を読んだり、お風呂に入ったり、ぼうっとしたりするくらいしか、することがない。流れる時間がゆるやかになる。怒ってる人がいない空間(公共の場としてすごく大事)。

日本海や太平洋に出る航路では、先程の写真のように、一切の陸が見えなくなるときがある。水平線の両端がたわんでいて、地球は確かに丸いんだなと思う。空から見たら、大きなフェリーも水に浮かぶ枯葉みたいに見えるんだろうな。自分のちっぽけな存在であることに安心する。

船に乗る旅が気になるあなたに

乗り物酔いはする方なので、船酔いが心配な人の気持はわかる。無理はしなくていいと思うけど、初めての船旅におすすめの航路を紹介する。

船酔いするかどうか心配なら、瀬戸内海を航路とするフェリーがいいだろう。間違っても太平洋フェリーの航路はやめた方が良い。

瀬戸内海の航路なら、関西と四国を結ぶ便は日中も運行してるけど、やっぱり夜行のフェリーで日の出を見てほしいし、入浴や食事といった日常生活を船の上でやってみてほしい。ので、関西〜九州航路をおすすめしたい

大阪・南港と北九州・門司を結ぶ名門大洋フェリーや、神戸or泉大津〜門司航路の阪九フェリー、南港or神戸〜大分or別府のさんふらわあなどがある。

(個人的にやってみて良かったのは、門司港着の名門大洋フェリー→無料シャトルバス&電車で門司港へ→連絡船(片道5分)に乗って唐戸市場へ渡り→朝から寿司を食べるというコース。)

ちなみに、唐戸市場は駐車場の屋上にある芝生が穴場です!

フェリーからの日の入りや日の出の景色はもちろん素敵だけど、夜ふかしな方には明石大橋をはじめとする橋のスケールの大きさとライトアップを是非見てほしい。(夜景を見るなら関西発のときに!)

あと、テレビをつけると現在地のマップを表示してくれる。私はそれを見るのが好き。

フェリーの一覧を見るなら日本長距離フェリー協会のサイトがわかりやすい。わたしは年一で「フェリーに乗りたいけどどこ行こうかな」と目的地と交通手段がすり替わってしまった旅行をしたくなるので、連休が近くなるとよく眺めています。

www.jlc-ferry.jp/kouro.html より引用

夏なら、新日本海フェリーも揺れがかなり少なくてよかった(津軽海峡は揺れるけど)。太平洋のコースは上級者向けだと思う。殆どを寝て過ごし、それでも酔いに酔ってだめだった。でも、深い海が見せる青色のグラデーションは美しく、なににも邪魔されない夕日は尊く、朝日は気持ちよかった。景色のためにもう一度乗ってもいいかもしれないと、5%くらいは思ってしまっている。

おすすめの酔い止め

私の三半規管の程度は「電車やエレベーターでも酔うときがある」程度。車やバスでももちろん酔います。

酔い止めのおすすめはマヂカルラブリー 野田クリスタル氏愛用の「アネロン」です。沖縄の離島への高速船(外海=揺れる、早くて小さい船=揺れる)でも大丈夫だったので信じていいと思います。

(昔の酔い止めって変に味がついていて、それが『気持ち悪くなる味』と記憶されてしまっていて避けていたのですが、最近の酔い止めって無味無臭なんですね……。)

わたしの場合は、ですが、名門大洋フェリーでは酔い止めいらず。新日本フェリーでは津軽海峡付近で飲み、酔いそうではあるけど気持ち悪くはならない程度で済みました。太平洋航路では服用しなかったので、酔い止めありでリベンジしたい…。

船に乗る旅に出ようよ。

航行中にデッキに出ると、強い風が吹きます。海の上にぽつねんとある船の中にいるとあまり速さは分からないのですが、船上で風にさらされると、ぐんぐんと進んでいることを肌で感じます。

デッキでぼうっと夕陽を眺めるなら、風が吹いていも心地よいと感じるこれからの季節がいいでしょう。海を見てぼうっとしたいときは、フェリーに乗る旅をぜひ候補に入れてみて欲しいなあと思います。

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