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5分間紹介「1分で話せ」

伝えて動かすまでが「言葉」

わたしがこの本に帯を作るなら、こんな感じ。

※この5分間紹介シリーズ【本たち編】は、「読んでみたいな」を引き出すことを目指して書きました。なので5分で内容がすべて分かるものではありません。わたしのような「自己啓発系の本ってどうも苦手だし種類ありすぎ…」という方が実用書を手に取るキッカケになったら良いなあという気持ちで綴ります。

さて、それでは本編に触れていきます。

読みやすさ★★★★★

さすが話し方のテクニックの本ということで、文章も頭に入って来る言葉を選んでいるし、各単元の直前にイラスト付きの例が入っている。 「テクニックを用いた場合」「用いなかった場合」の2パターンが見開きで載っているのでポイントを掴みやすい。

取り入れやすさ★★★☆☆ 

やや取り入れるのは難しいと感じる。
 ただ、これはこの本がどうというわけでなく、今まで毎日やってきた「話す」ことについてだからかと思われる。
 ちなみにこれを読んだ後にビジネス系YouTuberの動画を見ると構造の復習が出来て良い。
みんながみんなこの本を読んだわけではないだろうけれど、分かりやすくてモチベーションが上がる話をする人って、しっかり型があるのに気づく。

それでは内容をざざっと。

どうして話すのか

この本、「そもそものゴール設定を確認しよう」というメッセージが何度も出てくる。

なんで私たちは話すのか?どうしてプレゼンをするのか?「伝えたいから」が本当に理由なの?伝えた結果、相手に動いてほしいのでは?と、まずゴールの修正から始まる。「相手を動かすことがゴール」と。そして一つ目の簡単なアドバイスとして、「聞き手のイメージを作ろう」と言う。

相手の表情まで細かくイメージする

「聞き手のイメージ」とはどんなものか。
 伝えた時、相手はどう反応するかをイメージしながら話すことを組み立てるのが良いそうだ。
「この人はどんな言葉で目を輝かせるだろう?どんな顔でこの話を聞くだろう?」と想像する。

 やろうと思ったらできそうだけど、なかなか実行したことはなかったかも。話すのは自分だけど、聞いて行動するのは相手。

ピラミッドをつくる

上から順番に「主張」「根拠」「事実(たとえば〜)」の繋がりを確認しながら話しましょう、という話の構造についても説明されている。
 ダメな例だがよくあるのが、主張がなく頭のないピラミッド。みんな、きっぱりはっきり結論を言わない場合が多いのだ。
 伝えたいことは言い切ったほうが伝わる。

このピラミッドの話の中で流石!と感動した文章があった。

「根拠は3つほどあると良いでしょう。」と述べられ、「その理由は」と続くのだが、その「理由」がポン、ポン、ポンと3つ紹介されるのだ。
お見事な構成だ。

「頑張って考えてきましたアピール」をしない

 これはやりがちだし、このアピールをされたことがある人も多いはず。

「こうやって、ああやって、これもやって、それで分かったんですけど!」「こういう考えもあるって知ってたのであそこに問い合わせてこうやったんですけど!」

 というアピールは余分な情報でしかない。聞き手は知ったこっちゃない。なるべく短く、分かりやすくの方が大事だ。

聞き手に当事者になってもらう

伝わる言葉たちがチョイス出来たら、次は「伝え方」の詳しい説明に入っていく。聞き手に動いてもらうのなら、聞き手に近づいていくことが重要になる。
物理的に近づくのも方法だし、「想像してみてください」のような言葉を用いて話し手のイメージに入ってきてもらう、つまり当事者になってもらうと、より心に響くというのだ。
人は正しいというだけでは動かない。
感情が動いて初めて動いてくれる。

最後に:私はこう思う

話し方のノウハウが語られるが、これらは「気遣い」の一種とも言えるのではないか。
時間を割いて自分の話を聞いてくれる人、その人の提供してくれた時間を無駄にさせないぞという思いもまた、人を動かすほどの言葉を作る一因になるのではと思う。

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