【ラグビー・トップリーグ】2020.02.01 東芝対三菱重工相模原戦の個人的雑感
ラグビーワールドカップ後、初めてトップリーグを観に行った。第4節まで時間がかかってしまったのは、確かにスケジュールが合わなかった側面もある。ただ、それ以上に「チケットが取れなかった」というのが大きい。もはや、トップリーグは空いた日の暇つぶしにはならないのだ。
今日の試合会場であるニッパツ三ツ沢球技場もラグビーでたびたび訪れているが、混雑はなかなかのものだった。バス乗り場の行列、会場内の混雑……。観客数はあと数十人で1万人の大台に到達するものだった。
対戦カードは東芝ブレイブルーパス対三菱重工相模原ダイナボアーズ。前者はリーチ マイケルが所属していることでもお馴染みである。ここ数年は停滞気味だったが、新しい指導陣の元でチーム再建が順調に行われており、ここまで開幕3連勝。「今までの東芝とは違う、新しいラグビーができている!」という良い評判も流れており、非常に気になるところだ。
後者は2007−08年シーズン以来、久々のトップリーグ昇格を果たした。前回の参戦時は1勝もできないまま降格の憂き目にあったが、果たして12年越しの「初勝利」となるだろうか?
東芝圧倒的有利の前評判だったが、先制トライを挙げたのは相模原のローランド。そう、試合序盤は相模原のランニングが光る展開が続いた。
サンウルブズ経由でその名を轟かせることに成功したリトルは、どちらかというとサポートに徹し、彼にマークが集中する隙を突いて他のランナーが駆け抜ける。特に前半30分にルーキー宮里が奪った一本はお見事だった。フッカーとは思えないくらいの、しなやかな動きだった。
前半の東芝には残念ながら覇気が無かった。特にブレイクダウンでのファイトが乏しく、ボールをやすやすと相手にキープされ続けたのは不可解だった。それでも、セットプレーやモールの安定と松延のランで3つのトライを奪い、19ー19で折り返す。
後半開始早々にラインアウトからのサインプレーで小林がトライを奪い、相模原サイドにも「初勝利」の期待が頭を過る。だが、ここから東芝の試合巧者ぶりがお見事だった。
まず、ここまでパフォーマンスにムラがあったバックスの攻撃を抑え、フォワード戦により力を入れるようになった。スクラムで相手の反則を誘い、ラインアウトモールでゴリゴリと前に出る。これで相模原の体力は相当削られた。
相模原も早目の選手交代で対抗するも、最後は松延・ナイカブラの両ウイングがフィールドを切り裂き万事休す。結局、45ー26で東芝が開幕4連勝を飾った。
「東芝が面白い!」というのは全くその通りだった。パスのテンポ、そして各ランナーのスマートさ。無骨なチームには似合わない清々しさである。
だが、今日の試合は「無骨さ」が苦境を救った。ゲーム展開に応じて戦い方を変え、強みを最大限に活かす。非常に優勝争いが面白くなってきた。
相模原の奮闘も多くの観客の胸を打ったことだろう。下部リーグ時代は個の力に頼りっぱなしという、いかにもアンダーカテゴリーにありがちなチームだったが、今日の試合を観る限りはしっかりと、チャレンジャーとして挑めていたのではないだろうか。
リトルというスターがいて、脇を土佐や小林が固める。良いバランスだ。あとは、今日の試合ですいも甘いも味わった20代前半の選手たちがどれだけ成長できるか? だと考える。引き続き、トライを奪った宮里に注目したい
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