【ゲームレビュー】18.11.17 ラグビー日本代表対イングランド戦の個人的雑感
さて、イングランド戦の試合雑感です。
「前半大健闘、後半完敗」という、あまりにもはっきりとしたコントラストだっただけに、ファンの悔しさもひとしおだったと思います。僕もしかりですが。ただ、先のオールブラックス戦と同じく、イングランドも80分間手を抜かず、そして日本代表をナメることなくぶつかってくれたことが、最大の成果であり日本代表の現在地だと考えます。
また、課題として挙げられていたラインアウト、ディフェンス時のサポートも大きく改善されていました。オフェンス面でもリーチ、福岡を大外に配置するシステムが効果的であり、実際に前半31分のトライに繋がりました。
ただ、この試合のMOMを選ぶならば、僕はFBのウィリアム・トゥポウにしたいと考えています。特に、ディフェンス面での泥臭い仕事ぶりはお見事でした。
オールブラックス戦では「これがアンストラクチャーだ!」と言わんばかりに、日本代表ディフェンスの背後、隙を狙ったプレーが相次ぎました。しかし、イングランド戦では前半5分にカウンターから決められたとは言え、「アンストラクチャー返し」のプレーはあまりありませんでした。これを支えたのが、トゥポウの泥臭いボール処理です。
「ディフェンス(キック処理)に長けたFBがいる」というのは、バックスの構成を考える上でも大きなメリットになります。決定力に長けたWTBが多数いるものの、残念ながらディフェンス面で及第点を得られるのは福岡のみというのが現状です。
仮にトゥポウがFBとなった場合、バックス陣も思い切り攻めることができます。また、松島はCTBも可能ですので、攻撃のバリエーションも広がるでしょう。
その一方で、SHが課題のポジションだという声も、日に日に増してきています。特に、途中出場で入った流大への批判は高まる一方です。
どちらかというと、流は「強いFWをより強く動かす」ことに長けた選手です。しかし、ティア1と戦うときのように、「FWが逆境に立たされる」局面では、あまり強みを出せていません。また、オールラウンダーであるが故に、スピードやテンポづくりといった「これだ!」という強烈な個性に乏しいのも現状です。
この試合に関しては「もう少し田中を引っ張ってもよかったのでは?」という点含め、ベンチワークの問題もあります。ですが、少しSHの人選・起用で思ったような成果が挙げられていません。次のロシア戦では思い切ったテストはもちろん、流自身の成長にも期待したいところです
どうもです。このサポートの力を僕の馬券術でウン倍にしてやるぜ(してやるとは言っていない)