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#3 適応障害の療養期間をインタビュー形式で振り返る :屋久島旅(自然が先にある)

春先に体調を崩し、しばし会社をお休みすることに。医学的な病名は適応障害とのこと。療養期間を経ること4か月。人生の過渡期であったそんな期間をインタビュー形式で振り返りたいと思います。
それぞれの気づきにわけて。

(#2の続き)

―屋久島に行かれたということですが、なぜ屋久島だったのですか?
これといった決め手はなかったんですけど、自然がたくさんあって、今しか行けないとこはどこかなぁーって。
そしたらふと思った時に浮かんだんですよね。

―思い立ってすぐに行かれたんですか?
そうですね。
面白かったのが行くと決めたことでできたつながりもあるんですよね。
なじみにカフェに行って知り合った人が実は屋久島に詳しかったりと。そのつながりで今まで知り合えなかったようなフリーランスの人とかとも出会えたりと。なんだか「やりたい」と決めてから、周りの人が助けてくれる経験が新鮮でしたね。

―実際、どのぐらいの期間屋久島に行かれたんですか?
3月上旬に5泊6日で行きました。土日以外の平日ですね。

ー屋久島はどうでしたか?
そうそう、それがちょっと笑っちゃうんですが、島に着いて町並みや自然を見たときにこれ地元の田舎じゃんって思っちゃったんですよね笑

その時はまだ何か自分を変えてくれるきっかけとかエピソードとかを探していた時期で・・。それで「きっと屋久島に行ったら変われる!」って思っていたから、なおさら、現実を突きつけられ感じもあって。

―そうなのですね。屋久島は期待外れでしたか?
いえいえ、そんなことはないです。出だしは自分の打算的な気持ちにがっかりしましたが、それからの島での体験はよかったですよ。

―屋久島で特に印象に残っている事はなんですか?
2つあって・・・。
1つは縄文杉まで行った次の日のカラダの感じですね。
11時間のトレッキングで縄文杉まで目指したのですが普段はなかなかしない体験でした。
ましてカラダを動かす機会なんて日常からだいぶ遠ざけていましたし・・。
久しぶりに体を動かしましたが、自分の軸がしっかりする感じがしたんですよね。筋肉痛って言うよりはもっと全体的な力強さというか。カラダの重さと一緒に「カラダがある感覚」を感じたというか。

―それってわらひさんにとって、どういう意味があったんですか?
うーん、なんでしょうか。カラダとの対話の方法が1つ増えた感じですかね。屋久島に来る前は田舎で何気ない日常を丁寧に感じる時間をすごしました。なので、そんな繊細さをもってカラダと対話するのが大事なんだなって思っていたんですよね。ましてやカラダを鍛えるとか全然アタマになかったですし。ただ、運動したりとかって見た目を整えるのでなくて、こちらから働かかけるようなカラダとの対話の仕方もあるんだなと思いました。

―「カラダとの対話」、ですか?
そう。「今、ここ」に戻る方法というか。自分自身に還る方法というか。
瞑想とか、マインドフルネスとか。他にもいくつかセルフケア的なことはやっていたんですが、どれも「静」タイプのモノだったんですよね。でも「動」タイプのことでも、同じように対話ができるんだなって。
要は軸をどこに置くかなんだと思います。
スタイルをよくしたいとか対外的なことを目標にするのでなく、普段使っていない筋肉とか関節とかに気づくことを目標に「動」のカラダの使い方をする感じで。

―そうなんですね。ちなみにもう一つはなんですか?
もう一つは「自然が先にある感覚」ですね。
これはとても深く刻まれた感覚です。
・・なんというか、人がいなくても、そもそも自然があったんですよ。

―もうちょっとわかるように表現するとどんな感じでしょうか?
ずっと前からあるがままで地球が回ってきたんだな。流れてきたんだなって感覚です。自分が頑張ろうがなにしようが。

屋久島の自然に抱かれている感じはどっか懐かしい感じがありました。
田舎とはまた違う感じです。風のような自由さがありました。
それと海はきれいだったなぁ。満月や太陽に自分が洗われている感じでした。自分ありき、ではなく、自然ありき、というか。自然の一部として自分がいるというか。

―屋久島の体験を一言で言うと何なりますか?
そうですね。カラダのことにも触れましたが、
「自然が先にある。そう感じられれば、どこにいてもおなじ」、ですかね。

―それってわらひさんにとって、どんな意味があるんでしょうか
そうですね。。。
休職する前はすごい思考を使って頑張ってきましたけど、そんなに思考だけであくせくして自分の中に閉じこもっていなくてもいいんだよ。
そう、神様というか大自然が教えてくれているようでした。

―思考は全体の一部なんだと言う事ですね。
そうですね。そこだけじゃない、それだけじゃない、もっと多くのものが存在していて、「今ここ」に流れていると言うことを思い出させてくれたと思います。

―ちなみに屋久島のおすすめスポットってどこですか?
温泉です。尾之間、湯泊、楠川、といろいろありますが、なかでも平内海中温泉がよかったですよ。
干潮の時にしか入れない温泉で、しかも、混浴なので女性の方はハードルが高いかもしれませんが、絶景ですよ。
昼間ももちろん素敵ですが夜が抜群でした。流れ星も見れたりなんかして。
星の光だけ闇の中で、空、海が一つに溶けていく感じで。自分もそこへ溶けていくようで。油断すると岩で転んでケガするんですけど。自分みたいに笑

ー屋久島はまた行きたいですか?
そうですね。またのんびり島タイムしたいですね笑
最終日に眺めた大きな山の感じは今でも自分の中に残っています。

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