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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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2022年3月の記事一覧

【読んでみましたアジア本】愛でもなく憎しみでもなく…体験して考えることの重要性/木村幹『韓国愛憎 - 激変する隣国と私の30年』(中公新書)

たった今読み終えたところ。面白かった。

1966年生まれの著者は世代的にわたしとかぶるところがあり、ある意味、同じ時代を見てきた。但し、本書は韓国政治の研究者の半生記だから、もちろんその過程で著者が目にした、わたしが知らない韓国の細々とした変化がたくさん綴られている。

我われの間には、堂々たる韓国現代政治の研究者と一介のライターという社会的地位、そして関心を向ける先も韓国と香港あるいは中国とい

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