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§ 中国万華鏡 § 之 ぶくぶくちゃいなノオト(更新終了)

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※当マガジンは2017年12月末をもって更新を終了いたしました。2018年1月からの記事は「月刊『ぶんぶくちゃいな』」(http://bit.ly/2A23ZT7 800円/月)… もっと読む
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#林鄭月娥

【ぶんぶくちゃいな】富徳楼「香港オルタナティブの培養基」主宰者に聞く

【ぶんぶくちゃいな】富徳楼「香港オルタナティブの培養基」主宰者に聞く

香港のワンチャイ(湾仔)は「香港の下町」と呼んでいい場所だと思う。この地に皇帝がましましたという歴史はないが、西に政治の中心地であるアドミラルティ(金鐘)、そして経済の中心地であるセントラル(中環)が、そして東に香港随一のショッピングエリア、コーズウェイベイ(銅鑼湾)に隣接し、それらに挟まれるように位置する庶民の街だからだ。アッパーではないが、ロウワーでもない、地に足がついた人たちが暮らす地域、そ

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【ぶんぶくちゃいな】「香港の未来」に出口はあるのか

香港の民主派にとって、今週は運命に翻弄された、かつてない一週間となった。

まず、「中国NewsClip」でも触れた「ホチキス十字架事件」の“被害者”林子健氏が月曜深夜、正確に言えば火曜日未明に「虚偽の被害届を出して警察を翻弄した」容疑で逮捕された。

事件の顛末は先週の「ニュースクリップ」でもご紹介したが、改めて触れておく。

8月11日午前11時、香港の政党「民主党」が緊急記者会見を開き、党の

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【ぶんぶくちゃいな】香港返還20週年・その3:本土派の凋落と未来への期待感

7月1日の香港返還20週年から1週間が経ち、各メディアの記事もすでに出揃った。日本の大手メディアは日経やNHKを除いて香港返還後に香港の支局を閉鎖したため、今回の返還報道はどこも北京や上海の支局から記者を飛ばして取材を行った。

その結果、ほぼすべての日本メディアでは、「習近平の香港入り」「閲兵」「返還式典スピーチ」と中国政府のアピールを中心に据えている。そして、2003年から恒例となっている7月

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【ぶんぶくちゃいな】民主派も親中派も敗北した香港行政長官選挙

3月26日の香港行政特区長官選挙で、現在の梁振英行政長官のもとで今年1月までナンバー2の政務官を務めていた林鄭月娥氏(女性)が当選した。

彼女は政務官辞職直前に、中国北京にある故宮とその香港分館を建設するという合意書を交わしたことを突然発表し、それまで何も知らされていなかった香港社会を驚かせた。この性急な合意書の発表は、同氏の行政長官職立候補を支持する中国中央政府(以下、中国政府)から、順風満帆

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【ぶんぶくちゃいな】白熱する香港行政長官選挙、香港ファーストか中国ファーストか(前哨戦)

3月に入り、やっと寒暖が二転三転していた日本も春めいてきた。梅が慌てたように咲き始め、そろそろ桜便りも楽しみになってきた。

そんな時、香港から取材にやってきたある知り合いによると、香港はすでに「暑い」んだそうで。そうだった、香港って旧正月(つまり春節)がすぎると、あれよあれよと気温と湿度が上がる。3月でももう30℃くらいは普通となる。年末に香港で過ごしたときにも思ったけど、日本が冬のうちは香港で

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