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中華圏の現地でどのような注目の話題があるのか。必ずしも日本とは関係のない、また日本では話題にならな… もっと詳しく
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2023年2月の記事一覧

【ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼「ChatGPTをめぐる中米AI競争」(前編)

【ぶんぶくちゃいな】経済学者許成鋼「ChatGPTをめぐる中米AI競争」(前編)

ネットや技術に関心のある方はすでにChatGPTの話題に触れておられることだろう。この、米国企業「OpenAI」が開発した人工知能で駆動される「チャットボット」は、中国でも大きく注目されており、まず技術屋さんから、そして一般のビジネスマンにも、「新しい世界を切り開くツール」として論じられている。

わたしもまだちょろちょろっと触ってみただけで、それを論ずることができるほど理解しているわけではないの

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【ぶんぶくちゃいな】春節大ヒットドラマに見る、中国汚職問題の「根深さ」と「矛盾」

【ぶんぶくちゃいな】春節大ヒットドラマに見る、中国汚職問題の「根深さ」と「矛盾」

3年ぶりの「コロナ明け」となった今年の旧暦正月は、中国国内では久しぶりの帰省に、そして香港では久しぶりの海外旅行に出かける人たちが話題の的になった。

ただ、それらを伝えるニュースは「日常が戻ってきた」という単純な喜びではなく、まだまだ「コロナ前に日常だった頃」との距離を推し量りつつ、行間に「以前のような日々に戻れるだろうか」という一抹の不安を漂わせるものが多かった。

ネガティブ話題を嫌う中国で

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230216 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:習近平主席の「地元選挙区」がコロコロ変わる理由、中国・全人代選挙の謎

中国で選挙、といわれても…と思う方、たくさんいらっしゃると思います。そうなんですよね、中国の選挙って誰しもが投票できるものではないし、だいたい、いつ行われているのか、どんな人が投票できるのかも、庶民はまったく知らないはずです。

それくらい、権力者の都合のよいように利用されている「選挙」がいかなる意味を持つのか? 習近平の「満票当選報道」から調べてみたら、政府は政府なりにこの選挙を「うまく使いこな

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230204 【現代ビジネス】寄稿:2023年の春節で行われた「厳しいネット情報規制」と「中国政府が本当に隠したかったもの」

春節もとうとう2月5日の「元宵節」で終わり、中華圏もやっと「通常運転」に戻りました。この間に、日本や韓国に入国する中国人観光客のコロナ陽性率があれよあれよと下がり、韓国の統計ではほぼ0%になったとのこと。

そんなに顕著に減少するもんなんですかね? とはいえ、中国政府にとっては願ってもないことでしょう。国内の感染者の具体的統計を発表しなくなってすでに1ヶ月あまりになり、実際に国内の施策解禁後の第一

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【ぶんぶくちゃいな】中国完全監視体制:少年はいかにして姿を消したのか

【ぶんぶくちゃいな】中国完全監視体制:少年はいかにして姿を消したのか

今年1月初めに、中国のメディアである15歳の少年の失踪事件が大きく取り上げられた。

少年の名前は胡キン宇、「キン」の文字は「森」の形に「金」が3つ並び、そこから想像できるとおり「豊かで栄えるさま」を意味する。中国ではよく人名で使われる漢字で、生まれた子どもが豊かになれるようにという親の思いが伝わってくる。

胡少年は江西省上饒市郊外にある鉛山県の農村に生まれ育ち(中国では「県」は「市」の下にある

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