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高齢者の外出が減る時、その対策

私は大阪南部(河内長野市、富田林市、堺市南区)で高齢者向け体操サークルを運営しています。

そういったことを始めて10年以上たちますが、ここ最近サークルを退会する理由が変わってきています。これが高齢者の外出機会が減ることと関係しているように感じます。今日はそのことについて書きたいと思います。

移動が困難になる事例が増えた

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以前までに1番多かった退会理由が、病気や入院によるものでした。病気がみつかり治療に入り「また来ます。」とは言ってくださるものの、再開には至らず。

別の運動の場に通っていたり、ご自身で運動をされているといいのですが、ディサービスなどの福祉サービスへ移行されている方も少なくないです。

そしてこのところ多い退会理由が、「バスの乗り降りに不安が出てきたから。」「歩いて行くのがしんどくなってきたから。」という、体操会場までの移動ができなくなってきたというものです。

「行ったら体操はできるんです。でもそこに行くまでができなくなりました。」という方もおられ、移動の機能低下での、サークル退会者が増えてきました。

病気の予防から介護予防・フレイル予防の必要が増えているということでもあります。

その理由は何か??

理由はさまざま考えられますが、私は2つ気になることがあります。

まず1つ目は、「サークルの参加年齢層が上がった」ことです。

これは長らく継続しているサークルは、その年数と共に参加者も同じように年齢を重ねていきます。65歳ほどで始めた方々が、70歳代になり「このサークルも高齢化が進むね~。」と自分たちで笑い合っていたりもします。

また新規サークル参加者も、以前は65歳~70歳前半の方が圧倒的多数でしたが、ここ最近は80歳代の新規参加者が多くなっています。

よく中高年~前期高齢者は病気の予防(生活習慣病に気を付ける)、後期高齢者からは介護予防(足腰を強く、しっかり食べるなど)と言われています。そういったことからも、年齢層が上がれば病気よりも、移動困難な事例が多くなることが考えられます。

そして2つ目は、「コロナ禍での自粛が続いたこと」です。

これはメディアでもよく取り上げられていることですが、”コロナフレイル”という言葉までできているようです。要は自粛が続き、心身の機能低下をしてしまったということです。

これは私の感覚なのですが...。

自粛により全体的に高齢者の機能低下は進んだように感じています。しかし、元から比較的機能を高く維持していた方は、自粛が空けると早々に活発に動き始めておられました。自粛のたびに自宅などでの自主トレにも積極的な印象です。

しかし、機能低下が進みギリギリのところで踏ん張っておられた方は、自粛が空けても気力体力が続かずといったことでしょうか。ますます機能低下が進んでいる印象です。

「サークル参加年齢層が上がったこと」「コロナ禍での自粛が続いたこと」で、病気になった、病気が悪化したというよりは、機能低下が進み移動能力が低下したと考えています。

移動が困難とは?

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移動が困難とは、上記にも書きましたが「バスの乗り降りが怖くなってきた。」「徒歩での移動がしんどくなってきた。」のようなことです。

私の感覚では、移動が困難になってくることが、介護保険サービスを使う1つの目安になると思います。

「バスに乗り、お買い物に行っていたけど、行けなくなってきた。」「近所でも1人で歩いて行けなくなってきた。心配がある。」。そのような時は、まだまだ頑張るぞと気負い過ぎず、サービス利用を考えるタイミングです。

サービスの中には送迎付きの物もあり(例えばディサービス)、サークルには通えなくなったけど、新たにディサービスには通えるようになるかもしれません。

良いタイミングで介護サービスを利用できると、機能低下の速度が抑えられる利点もあります。各所ご相談してみてください。

移動し続けるために

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移動が困難にならないようにするためには、日頃から”移動”を多くすることが大切です。

”移動”とは、まずは歩くことです。
そして、”重心移動”と言われるようなことで、立つ座る動作、片脚体重になる動作、ステップを踏むような動作もこれに入ります。

同じ運動といっても、上記のような運動や、少し心臓がドキドキする運動も取り入れてみてください。

そしてこのような運動は、楽しさがあります。
やったことのない方は、ぜひ1度トライしてみてください。

おでかけ運動教室わんせるじんぐ
https://wan-seru-jingu.jimdofree.com/







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