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『リリィ・シュシュのすべて』感想

13日から岩井俊二監督の新作が公開ということで、YouTubeにて監督の過去作品が無料公開されていた。そこで『リリィ・シュシュのすべて』を初めて観賞した。ずっと観てみたいと思っていた映画である。
 
 とにかく映像が新鮮だった。ホームビデオの
ブレ感や、綺麗でないからこその生々しさに
よって少年少女の不安定さがよく伝わってきた。また、美しいシーンが多い。エモい寄りの美しさである。音楽もおそろしく良かった。

 内容については…一言でいうと鬱映画。
 ほとんど救いがなく、観終わると
モヤっとしたものが残る。
けど、これから日常生活を送る中で
ふと思い出してしまいそうな気がする。
 個人的には主人公が音楽に救いを
求めている点に共感した。私は極めて平凡な
10代を送った人間だが、
どこかしんどさがあって、そんな時に
耳に音を流し込むことで、目の前の日常から逃避していた。そういうことを思い出した。

 余談だが、少し昔までこの映画を『リリイのすべて』というこれまた有名な洋画のことだと思っていた。洋画の方は観たことがあり、リリィシュシュのすべてと聞いた時に「シュシュってなんのシュシュ?」と思っていた。

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