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誰も偉くはない

世の中にはありとあらゆる「界隈」があります。

noteの中、会社の中、友達、知り合い、趣味、その他なんでも。

全体の中の1部でしかない「界隈」の中で人は生きています。言ってしまえばコミュニティですね。

SNS上でいいねを集めるインフルエンサーがいるとしても、それは一部のコミュニティの中だけ。「ひろゆき」とか「けんすう」とか、うちの親父は100%知りません。

親父は魚釣りが好きなので、釣りの方法は知っています。でもSNS上の「釣り」は知りません。最近ようやくスマホを手に入れた親父はニュースか天気予報しか見ていません。


そして僕も同じです。

スタバの目の前の席で1つのドーナッツを2人で食べあっているカップルの名前を僕は知りません。でもその2人にもコミュニティがあって、お互いに友達がいて、自分の空間を作ってきている。

ちょっと離れた席の超絶美人の名前も僕は知りません。「店長、あちらの席の人にフラペチーノを」としたいぐらいの美人にも、自分で作り上げてきたコミュニティがあります。


なのに、世の中のシャッチョさんやらブッチョさんやら、年長さんやら、「やらたらと偉そうにする人」がたくさんいます。

その人たちは自分の界隈で偉い、というだけの話です。その偉さも「ポジションや年齢」に基づくものであって、それの何が「偉い」のか僕にはワカリマセン。

ある「界隈」でもてはやされるからといっても、僕らはただの社会を構成する日本人の1人であって、その点ではみんな平等なはずです。相対的に資産がある貴方は、絶対的に見れば偉くはない。

フォロワーが多い、いいねをたくさん集める、役職がある、お金がある。

定量的な指標を追い続けるとしたら、競争するしかありません。どうバズらせて、どう影響力を持つか。どうやってお金を稼ぐか。無限に終わらない成長ゲームの中で、ひたすら生き抜くしかない。そりゃ、病むこともあるわ。

うちの親父は幼少期から釣りが大好きで、もう60年ぐらい釣りをしています。母親にいびられながらも釣り道楽として生きている。出世はしなかったけど、楽しそうに生きているし、震災があっても子ども2人をちゃんと育ててくれた。

そういえば親父が、誰かに対して偉そうにしている姿を見たことがない。見せてこなかっただけかもしれないけど。

僕はこれから歳を重ねていますけど、親父みたいな生き方を見ていると、できれば成長ゲームの中に身を置きたくはないなあと。

甘いと言われるかもしれませんけど、せめてその成長ゲームの中にいるという自覚だけは持っていたい。

毎月1億円稼ぐよりも、自分が所属するコミュニティで偉そうにふんぞり返るよりも、スタバでドーナッツを2人で食べあってた方が幸せだわ。世の中、きっとそんなもん。




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