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W杯が盛り上がらない

カタールで開幕したサッカーワールドカップ。開会式をちょっと見たけれど、金のかけようがスゴイ。

「モーガン・フリーマンじゃね?」と思った人は案の定モーガン・フリーマンだった。

BTSの人と地元歌手のコラボはどこか異世界交流な感じがしたし、天然ガスマネーで超絶お金持ちの方々の笑顔は優しい。ゲラゲラ笑うというより微笑みなのだ。あんな笑い方をしてみたい。


東京五輪の時もそうだったけど、開会前に「盛り上がっていない」という論調がSNSやら何やらで浮かび上がってくる。

何を持って盛り上がりとするのかもよくわかっていないのに、水を差す言葉が多いのなんの。

カタール開催が金目当てだなんだ、シーズン中だからどうだとか、ご指摘はごもっともなんだけども、「お祭りなんだから楽しもうよ精神」は忘れないようにしたい。


そして、「盛り上がり」というが、いつの何と比べているのか。

個人的に忘れられないのは、2009年のWBC決勝韓国戦で、決勝タイムリーを打ったイチロー選手の映像。

あれはヤバイ。不調だったイチローがここしかないっていう場面で打つんだもの。僕だったら打席に立った時点であいみょんばりの心臓bpmになって倒れる。

2009年頃だったら、まだスマホは出ていない。ガラケーでmixiとかGREE、前略プロフィールとかやっていた時代だ(アラサー)。

学校に行けば前日のアメトークの話をしていたし、巨人戦だってバリバリ中継されていた。

そう、今の時代はマスコミが作ってきたような、同じコンテンツを同じ時間に楽しむという「共通言語」が少なくなってきている。

W杯を見ずにお気に入りのYoutuberを見たって、Netflixを見ていたっていい。時間が足りないほどのコンテンツの選択肢がある。

4年に一度のサッカーW杯も、その選択肢の1つに過ぎない。好きな人は盛り上がっているし、興味のない人は特に何も思わない。

そう、それでいいのだ。盛り上がっているかどうかという曖昧な尺度を持ち出して、お祭りに水を差す必要がない。「W杯やってんの?ふーん。選手知らないし興味ないわw」なーんてわざわざ言わなくていい。

来年のWBCも、ラグビーW杯も、今後のオリンピックも、きっと盛り上がりはしない。「盛り上がり」なんて尺度がもはや当てはまらないからだ。ただ、お祭りをお祭りとしてそれぞれが楽しむ。それでいい。


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