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子どもは罰から学ばない

久しぶりにnoteでも書いてみようと思う。
続けばいいし、続かなくてもいいし。でも読みたいって思ってもらえたら、それはまた嬉しいし励みになりますね。

本を読みました。っていうことを紹介する必要がないぐらい、ずーっと本を読んだり論文を読んだりしている生活です。そんな生活も残すところあと半年。

読む前から頭の中には、村中直人さんの「<叱る依存>がとまらない」と内容は似ているのかなとか、薮下遊さん/髙坂康雅さんの「『叱らない』が子供を苦しめる」との重なりは、どんな感じなんだろうなとか浮かんでいました。
どちらも有名な本で、教育関係者は必須!みたいな謳い文句すらあります。気になる方は手に取って読んでみてもらうといいんじゃないのかなと思います。

「叱る」とか「褒める」っていうのは、「叱ってはいけない、褒めて伸ばすんだ」みたいに安易に捉えられがちです。そもそもなぜ叱ることがよくないのか、安易に褒め続けてさえいればいいのか、結局どちらもコントロールするための技になってないのか、みたいな部分に焦点を当てながら考えていきたいですね。

では本の紹介。
構成として全11章からなる本書ですが、1つの章が20ページちょっとでできているので、めちゃくちゃ読みやすい。隙間時間に読むのにもいい感じです。
また、各章の最後には「実践」「留意点」「ポイント」の3つが設けられていて、具体的に教室で何を行っていけばいいのか、考えやすくなっています。本の内容が抽象的だと感じたり、何から始めたらいいのか悩んだりする人にはすごく効果的だと感じます。

筆者が一貫して主張しているのは、

「子どもの行動を変えたいなら、なにより大人が行動変えましょ?」

ということです。
その具体例として、さまざま書かれているのですが、めちゃくちゃ簡単にできるので言えば、
・毎朝、ドアの前で子どもたちを温かく迎え入れましょう
・毎日少しでも声をかけて小さな積み重ねを大切にしましょう
・子どもの失敗を黒板やら全体の前で晒し上げるのやめましょう
みたいなことです。

自分を振り返ってみると「なんでこんなことしちゃったかなあ」とか「したほうがいいと分かってはいるけど、ちょっと面倒だからまた今度でいいか」とか、そういう怠惰とか惰性で怠けてしまうこと、すごくたくさんあります。「大きな荒れには繋がらなさそうだし、大丈夫でしょー」みたいな慢心だってあります。
こうした教師の行動で、子どもが本来受ける必要のない不利益を被ることがないようにしていきたいし、もっと子供達の成長に寄与できる一歩に繋げて行かなければなと思います。

印象に残った一節は、ここかな。

教師の中にはよかれと思って子どもを褒めまくる人がいて、子どもたちは賞賛の海で溺れそうになっている。そういう先生は愛情のシャワーを注ぐことに気を取られすぎて、子ども個別のニーズを認識することはもちろん、成長を記録することを忘れている。

P57

愛情のシャワー注ぐことはいけない、とは言っていません。そこに注視しすぎると、子どもの姿を見失いますよ、っていう警告だと受け止めました。ほめることが目的化して、それによって集団の維持を図ろうとしていたはずなのに、気付けばそこに児童の姿はない。
やっぱり個別に関わり続けること、そして「記録をとること」これ大事にしていきたいです。現場の先生方が、日常でどんな記録をとっているのか、そういうことを信頼できる先生方となら交流してみても面白そう。

久しぶりに書いた本の紹介。
どんな温度感で進めていったらいいか、ちょっと難しい。ではまた。



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