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笑う指先でピアノを弾く

姪が「ピアノを弾いてみて」と言うものだから
ものすごく久しぶりに(14年ぶりぐらい)
右手だけショパンの「華麗なるグランドワルツ 変ホ長調 作品18」を
弾いてみた

すると 準備運動もなしに鍵盤をたたく指先は
がくがくと 今にも転びそうな たよりない状態に

私はすぐさま思い出した
子どもの運動会で 突然リレーをすることになった
お父さんたちの姿を

準備運動が十分でないまま トップスピードで走ろうとするものだから
次から次へと ひざが がくがくになり 転んでいく

もちろん 普段から鍛えているお父さんは 素晴らしい速さで
駆け抜けていくのだが。。。

14年ぶりのピアノは
自分が思っている以上に 難しいものだった

そして そんな自分の姿に大いに笑えた

ひざが笑っているような指だけれども
とにかく おかしくて 楽しくて
「音楽」という文字そのものだと感じた


使用画材:鉛筆・透明水彩

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