琥珀

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ストケシアの造花

『おわりに 何も報われなかった。 欲しかったものは一つも手に入らなかった。 唯一残っていたものも最悪な形でボロボロに砕かれた。 思えばずっと何かに悩み続けていた気がする。 時が経つ度にどんどん目の前が暗くなってくる。何もかも分からなくなる。 周りは皆思い思いのものを手にしているのに、自分だけ何も無かった。嫌だった。 それを皆当たり前のように語られるのはもっと嫌だった。 でも振り返ってみると、色んなものであふれていたことに気が付いた。 自分が望んていたものでは

    • 0じゃないのに足された答えは零

      寝ることが好き。 本や漫画を読むことが好き。 音楽を聴いたり歌ったりすることが好き。 美味しいものを食べることが好き。 Youtubeを見るのが好き。テレビを見ることが好き。 散歩が好き。空を眺めるのが好き。 友達と遊びに行くことが好き。一緒にご飯を食べることが好き。 パッと思いついただけでもこれだけ好きなことがあるのに、どうしていつも「死にたい。消えてしまいたい。」なんて思ってしまうんだろう。どうして明るいことを考えられないのだろうか。これらのために生きていた

      • 「価値」の価値

        昔は「将来◯◯になりたい!」とか「これやってみたい!」っていうものがあった。 いつのまにか全部失っていた。 もう何年も特にやりたいこと、目標もないままなんとなく生き続けている。だから、人に必要とされれば自分が生きることを肯定出来ると思った。 だけど、やりたいことはなくてもやりたくないことはあった。人に求められることが自分の意思に反していて、でも「必要とされているんだからやらなきゃ。我慢しなきゃ。」と思っていたら心のバランスが崩れてしまった。 ただでさえ壊れていた心に台

        • 現実だってフィクション

          貴方は「お前空気読めないな」と言われたことはあるだろうか。 例えば、何人かでご飯何食べに行こうという話をしていて、他の人がピザ食べたいと言う中自分だけがラーメンが良いと言うとこのように言われるだろう。ただ本心を口にしているだけなのに、何故か悪者扱いされてしまう。 そういう経験をして、空気を読むことを覚える。ピザいいね、と言うようになる。本当はラーメンが食べたいのに。 このように、自分の気持ちとは別のことを口にしてしまうことは多い。三次元、今自分たちが生きてるこの世界で起き

        ストケシアの造花

          残念ながら世界はまだ終わらないらしい

          嫌なことがあった。 あれから何年も経つけど、全て忘れられそうにはない。ほんの小さな事なのに、それは自分の心に未だ大きな影を落としている。 強くなりたいと思った。なれたと思っていた。だけど、小さな所にひとりで閉じこもっていただけで、何も成長していなかった。壁だけが厚くなった。弱虫だからそこから出れない。以前は時々「もう大丈夫かな」と外を覗いてみていたけど、今はそれすら無い。 弱虫だから、こんな世界は嫌だと思っているのに、自分から捨てることはまだ出来ない。もう少し続くみたい

          残念ながら世界はまだ終わらないらしい