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Morning Pitch Channel地域スタートアップエコシステムの最前線 ~宮崎特集~ おかげさまで続編レポート書きました!

昨日行われたMorning Pitch Channel地域スタートアップエコシステムの最前線は、宮崎特集でした!前回レポートを掲載した福岡市特集に続き九州が!!オンラインで行われたこのイベントに200名の申込みがあったとのこと。

前回のこちらのレポートをたくさんの方に読んでいただき、イイねをいただきましたので、続編を公開します!個人的にも興味津々なテーマ「農業×テクノロジーのアグリテック」が盛んな宮崎。地域スタートアップエコシステムの最前線とは!?取り急ぎレポートを作成しました!


<ゲスト>
一般財団法人こゆ地域づくり推進機構 代表理事 齋藤 潤一 氏
一般社団法人 AgVenture Lab 代表理事 荻野 浩輝 氏
AGRIST株式会社 取締役 兼 最高執行責任者 高橋 慶彦 氏
テラスマイル株式会社 代表取締役 生駒 祐一 氏
ENEOSホールディングス株式会社 未来事業推進部 関 悠一郎 氏
株式会社ドーガン・ベータ ファンドマネージャー 津野 省吾 氏

<司会進行>
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 地域ユニット 松島 香織氏
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 福岡事務所 田島氏


<プログラム>
■オープニング
■宮崎のスタートアップエコシステム概観
■地域のキーマン、取り組み紹介
■全国的なアグリの情勢
■トークセッション(質疑応答を交え)
■クロージング


地域商社こゆ財団齋藤氏とAgVenture Labの荻野氏の対談

【登壇】
一般財団法人こゆ地域づくり推進機構 代表理事 齋藤 潤一 氏
一般社団法人 AgVenture Lab 代表理事 荻野 浩輝 氏
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 地域ユニット 松島 香織氏

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(画面は上から、松島氏、新富町ライチの着ぐるみで登場した齋藤氏、AgVenture Labを背景に登壇した荻野氏)

以下敬称略
荻野:JAアクセラレーター第2期は「食と農とくらしのイノベーション」をテーマに行っています。2期生にAGRIST、テラスマイルが入っています。

齋藤:ライチのギャップがありますが、こゆ財団は、人の推進力で注目されています。大企業との協業が進んでいて100兆円企業のENEOS、トヨタとも協業が進んでいるんです。荻野さんも快くやりましょうと言ってくださって進んでいます。他の大手との協業はパナソニックなど。スピード感が速いのが特徴です。僕らが求めているのはスピードと実現可能性。協業先とはものすごい速さでビジョンの共有もできています。

荻野:齋藤さんに上手く巻き込まれたところもあります(笑)。フットワークが軽くて、速い。他の地方でも再現性のある行政、農業者、起業家がチームになっているのも魅力的。JAと比較してもAgVenture Labでみんなでやろうぜという空気感になってきました。こゆ財団は楽しそうにやっています。フットワーク軽く、東京でもいろんなイベントをやっている印象です。志が僕らと同じなので、仲間だと思ってやっていますね。

松島:スピード感もってがポイントですね。
荻野:意思決定が遅い、動きが遅いというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、軽いと思われるくらいのスピードでやってきています。

松島:参加者からの質問です。撤退の判断含めアジャイル的な方向転換は大企業苦手では?スタンフォード大学で学んだことで生かされている点は?

齋藤:撤退って何ですか?というスタンスです。スタンフォードで学んでいるのは、とにかく成功するには速くたくさん失敗すいるしかないということ。Googleの共同創業者であるラリー・ページは「アイディアに価値はない。」と言っています。たくさん失敗しないと成功しないのです。こゆ財団には撤退という考えはないです。ENEOSの関さんとも一致していますがが、「世界の食糧課題を解決したい。せっかく生まれてきたんだから何か社会に貢献していこうよ」という思いでやっています。それをやりながらやっていけば、市場はこれから伸びると考えます。撤退というよりも、出口戦略は大事ですね。やり始めるなら最高の結果を出す。やり続けながら一緒に考えていく視点が方向転換や撤退の法則です。

荻野:変革、撤退は大企業は二の足踏みがちなのは事実です。私は銀行の執行役員でもあるのですが、KPIとしていくつチャレンジするかをおいています。宮崎の県民性というのは、ぴったりわれわれのビジョンと合致しています。

齋藤:新富町のイベントに副知事もプライベートで見に来てくれてどんどんやれと言ってくれます。県のバックグランドが農業なので共通認識を持ちやすいです。官民の連携という点では農業王国なのでやりやすいと思います。

松島:参加者からの質問です。今後の自身の自治体でも新富町のモデルを広げていきたい。どういった形で自治体は行動するのが良いのか悩みがあります。
齋藤:自治体の役割って実はあるようでない。潤滑油になることが大事。自治体の一番の強みは「信頼」。ものすごく信頼されているからベンチャーと農家をつなげることができるんです。ビジネスをつくっていくのでビジネスのバックグラウンドがある人材の登用は必要。
深谷市のDEEP VALLEYも行政の方が頑張っている。地元にしかできないモデルというのも特徴。とかち財団さんも自分たち流の街づくりをしている。

荻野:行政の方でさえもフットワーク軽く動けると成功しているイメージがある。軽めに楽しそうな雰囲気を出していると上手くいっている。タレント性、人を巻き込む雰囲気を持てるのが行政の役割。

齋藤:こゆ財団のモデルのポイントとしては、アジャイルなんです。時代とともに変化して変わっていく。僕らはずっと変化しているので、そういう精神性を大事にしていただけたら良い。人口1万7,000人の町から日本を元気にしたい。

荻野:地方の活力、日本の食を維持していくために担い手の問題は大きい。スマート農業で上手くいくんだと世の中に見せることが大事。JAグループは全国、こゆ財団の躍進をサポートしていきます。

齋藤:テラスマイルも新富に移転してくれてスタートアップの移転に盛り上がりをみせている。僕らは点で、それをつなげてくれている人がいるから、点をつくるというイメージは大事。スティーブ・ジョブズがスタンフォードでの講演で話しているようにつないでくれる人はいっぱいいるので、点であることを意識するのが大事。

最後に一言
荻野:多様なバックグラウンドの人とつながってやろうと思っています。AgVenture Labコネクティングをぜひ利用してください。

齋藤:今回の格好もそうですが、みなさまとつながりたいので、いかに自身が接触しやすいかを考えています。モーニングピッチ宮崎特集で宮崎は面白いと思ってくれるような時間になればいいなと思っています。

大手企業とスタートアップの連携!ENEOSホールディングスとAGRISTの対談

【登壇】
AGRIST株式会社 取締役 兼 最高執行責任者 高橋 慶彦 氏
ENEOSホールディングス株式会社 未来事業推進部 関 悠一郎 氏
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 福岡事務所 田島氏

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(上から田島氏、農業×AIと収穫ロボットで農業の人手不足を解決するスタートアップAGRIST株式会社高橋氏、ENEOSホールディングス株式会社関氏)
以下敬称略
田島:お互いに魅力に思っているのはどこですか?
高橋:みなさまが共感できる。設立して1年満たない会社がENEOSさんと連携できているというのが非常にわかりやすいインパクトだと思っています。プラスで僕らにとっては出資、大企業というだけではなく、一つのビジョンに向けて一緒に走って頂けているのが力になっています。

田島:遠い将来を見渡して動いていただけるのが魅力的ということですね。
関:AGRISTは確かに若い会社で資本提携をしているがAGRISTの地域とのつながりの強さがあるんです。課題解決を推進していく上での地域の結びつきの強さに、安心感があったのが大きかったと感じています。
田島:アセットの一つとして地域のつながりがあったということですね。意思決定をする中で大事にされていたことをうかがえますか?
関:私たちの部は会社から独立した決裁権限をもらっています。一番大事なのは誰もが納得する説明より、自分がやりたいかが問われるという点です。説明する理由を整理するより、自分が納得するかが大事なのは他の大手のオープンイノベーションの部署とも異なる点でしょうか。
田島:大手特有の社内承認のプロセスが長いというのはデメリットにもなりがちですが、決定が早いことはメリットですね。
関:去年の4月に発足したばかりの組織なので早い遅いという感覚は無かったのですが。
高橋:デューデリジェンス(DD)で自分たちの組織を見直していい経験ができました。ENEOSさんと連携は私たちにとってブラッシュアップの良いきっかけだったと振り返っています。

田島:地域が一つのビジネスをやっていく上で難しいところは?メリットも含めて教えてください。
高橋:現場とどうつながるかが難しいポイントです。農家さんとどうつながるか1次産業では鍵になってくると感じています。僕たちはこゆ財団という存在があったこと、僕自身も起業の1年前から移住して地域との関係性ができていたこともつながりの背景にあったと思います。宮崎の地域性もありますね。僕は東北出身なので感じるのですが、宮崎は外からの人を受け入れるオープンマインドがあると感じています。皆様飲み会が好きなので、お酒が弱いベンチャーはつらい環境かもしれないですが。

関:最初の入りが難しいと感じています。今でもどうやって自治体にコンタクトするのか課題です。地域でなにかやろうとなったときに農業が盛んな地域は高齢化の課題があると思われますが、それだけじゃないんです。地域の中に入ってみると地域毎の特徴、課題があります。その点も踏まえて、そこにいる人とのつながりは重要だと思いますね。

田島:こゆ財団がベースになっているのは連携の決定打になったということですね。

最後に一言
高橋:僕たちのロボットは低コストが魅力の一つです。ハンド部分でも世界の市場を狙えると専門家から意見もあります。「ロボットが人の暮らしをいかに豊かにするか?」という視点でやっています。エンジニアも募集しているので、ぜひ興味をもってくださった方と一緒にやっていきたいです。
関:最初のコンタクトはこちらからが多いのですが、自治体さんからも来て欲しいと思います。ENEOSというのでハードルを上げないで、気軽に見ていただいてコンタクトできたら良いなと思っています。


地域VC×地域スタートアップの対談!テラスマイル生駒氏とドーガン・ベータ津野氏 

【登壇者】
テラスマイル株式会社 代表取締役 生駒 祐一 氏
株式会社ドーガン・ベータ ファンドマネージャー 津野 省吾 氏
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社 福岡事務所 田島氏

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(上から田島氏、データとAIを活用した営農支援サービス「RightARM」の運営を行うテラスマイル株式会社生駒氏、九州を中心に投資を行うベンチャーキャピタルの株式会社ドーガン・ベータ津野氏)
田島:どちらも地域というVC、スタートアップという対談は珍しいと思います。
生駒:私が起業したときに津野さんはカリスマでした。最初の商談の場所はタリーズコーヒーで、津野さんから「やっちゃいなよ」といってもらったんです(一同:笑)津野さんには7年間の軌跡を伴走してもらっています。これは地域ならではですね。飲みにもよくいきます。
津野:創業期からビジネスモデルのプレゼンを受けています。最初の相談から3年後に投資をさせてもらったんです。投資をする前も生駒さんがやりたいようにベースはやっているのですが、間違った方向にいかないように道を整備しつつやりとりさせていただいています。間違った方向に行きそうだと、今までの経験から感じるときだけお声掛けさせていただいていますね。投資をする前にも、生駒さんから事業進捗をいただけるところに人間としても好感を持ちました。
生駒:津野さんは経営者が苦しむ姿は大好きなんです。私は起業前にグロービスを卒業していましたが、リアルと机上との差に苦しむことが多かったのです。苦しいときに横で見ていて、ちょうど良いタイミングで投資をしていただいた経緯があります。
津野:きついときにどう経営判断をしていくかを見ているのはあります。スタートアップは10ある中で1くらいしか苦しまない部分はないので、苦しい局面をどう乗り切っているのか見ているんですよ。

田島:生駒さんは宮崎の出身ではないとうかがいますが、なぜ新富町に進出したのでしょうか?
生駒:場が準備されているのが大きいですね。宮崎には2017年にコワーキングできたのですが、齋藤さんと町長の力が大きかったです。経済循環そのものをつくるというビジョンを自治体、民間、住民が同じ視点で持てている地域というのは魅力でした。それに、こゆカフェという美味しいカフェがあるんです。毎日美味しい取り立ての野菜がが食べられるのは東京ではないことだと思います。

田島:投資をするとなると評価が大事だと思いますが、ビジネスとして難しいとは感じなかったのでしょうか?なぜ投資に踏み込むことができたのか?評価をどうやって出したのか?を教えていただけますか?

津野:AGRISTとテラスマイルの共通点は会社のまわりに農家が見えたこと。フィールドとして実践する場があるのは強いと思います。生駒さんの経験、AGRISTだと農家さんのコミットが投資するポイントとして大きかったですね。アグリテックは最近見ることも増えましたが、宮崎ならではの開発者との関係性、独りよがりではないというのが良いですね。

田島:一次情報がどれだけ取れるかが重要ですね。

最後に
生駒:新富町と浜松の2つの地域はどちらとも起業家が熱いと感じています。私は奥さまも宮崎なので、これからの人生宮崎と歩んでいきます。
津野:宮崎弁をしゃべるベンチャーキャピタリストは、日本のどこにもいないと思うので、癒やし系キャピタリストを目指しています。アグリテックに限らず、相談いただければできる限りのフィードバックをさせていただきたいと思っています。


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