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No.4 他人のデート代を払う

「他人」のデート代を払いたくなるか。


お財布が実験的に共有されている我が家。


昨今はありとあらゆるモノやサービスが売買の対象物であると信じられているが故に、お金を持っている人ほどより質の高く、より多くのモノとサービスにアクセスできるかのようにみえる。値札をみればそれの価値は一目瞭然でそれを手に入れられる者とそうでない者との格差は非常にわかりやすい。


人格や人間性と言ったあるひとつの尺度を用いて計測することが困難であり、かつ、目に見えない何かは、ブランド品のようなわかりやすいが作られた価値の後ろに追いやられてしまう時代だ。


ある統一尺度を用いることはとにかくわかりやすい。けれどもそれを複雑極まりない人間にも応用してしまうと、俄然おかしなことになる。生命をもった者として平等ということを忘れ、何か人と人の間に優劣や上下関係が生じる。


僕らはそうした集団的に生成された観念やシステムに飲み込まれることは望んでいない。だからこそ、そういう観念やシステムが強化させる人に対する優劣や上下の眼差しが極力暮らしに流れ込まない仕組みを採用してみている。

それが、共有の口座を持つことだ。

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