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歩く歩幅、彼との距離。

私は今の生活がとても幸せであり、毎日充実している。
でもこの幸せは、過去にやらかしてしまったいろいろな失敗や辛い出来事の上に成り立っている。

そのことを皆さんに読んでいただくことで、皆さんの幸せな生活に向けての一助になれば良いという思いで日々記事を更新している。

そんな記事を書く上で度々対比として登場するのは、過去にお付き合いさせていただいた元彼さんと、現在の夫である。


現在の夫については幸せな現在を語る上で登場するので何ら問題はないのだが、元彼さんについては過去の失敗、辛かった出来事を語る上でしばしば登場するので、少しだけ申し訳ない気持ちになってくる。

私には私の、元彼さんには元彼さんの考えや行動があり、それらがうまく調和することがなかったためにお別れすることになったというだけなのだが、
私が記事を書くことで元彼さんが一方的な絶対悪のように受け取られてしまうのではないかという、ちょっとした懸念があり、私の記事を読まれる方におかれては、元彼さんのことを嫌いにならないでいただきたいと考えるのである。

…という長い長い前置きを語らせていただき、今回の記事の本編を始めようと思う。


皆さんはパートナーと出かける際、歩幅や歩くスピード、お互いの距離について考えることはあるだろうか。


私に関して言えば、歩幅や歩くスピードについてはあまり考えたことがなかったが(夫もそうだが元彼さんも私のスピードに合わせてくれていたようだった)、彼との距離については考える機会が多くあったように思う。

私は感情表現が豊かな方だ。嬉しい時は思い切り喜ぶし、落ち込むときもズーンと落ち込んでしまう。(最近はだいぶネガティブな感情をコントロールできるようになってきているが)
なので、パートナーと街を歩いていて幸せだなぁという気持ちが高まると、つい相手の腕をぎゅっと抱いてみたくなってしまうのだ。

元彼さんはこういう行為を非常に嫌がった。
理由は「人前で必要以上にべたべたしたくない」というものだった。
程度の差はあるが、私も人前で過度に仲良くしたいわけではない。でも「腕ぎゅっ」くらい良いではないか。そんな風に考えていた。

当時元彼さんのことは大好きだったし、一緒にいるだけで幸せ!くっつきたい!と思う気持ちは度々にょきっと私の中で芽生えた。
でも、その時に気持ちが高まっても我慢しなければならない。


大丈夫。家に帰ったらくっつこう。
仲良く寄り添うカップルを横目に見ながら、私は自分にそう言い聞かせていた。

そう、私は我慢していた。本当はもっとこうしたい、という思いがあったがそれは元彼さんの思いとはちがっていたのだ。

でも、だからこそ元彼さんと別れることになったのだろうと思う。

私が我慢したように、元彼さんも私に対していろいろなことを我慢していたにちがいないのだ。


そうして元彼さんとお別れすることになり、私は今の夫との交際を開始した。夫と交際してからは驚きの連続だった。

その驚きのひとつひとつが、記事にできそうなほど私にとっては新鮮なできごとでじっくりと時間をかけて皆さんにお届けしていきたいと思う。

とにもかくにも私の驚きのひとつが、夫との距離だった。

私は、男性はある程度年を重ねるとあまり人前でくっつきたくなくなるのかしら…などと勝手な思いを抱いていた。元彼さんは若かったが、元彼さんが親しくしている友人たちは自分の父親とさほど変わらないのではないか、というくらいかなり年上の男性だったので、彼自身、年齢の割にだいぶ落ち着いていた。

なので元彼さん的には「ばっきゃろー人前でいちゃつくやつがあるか!」こんな感じの心境になっていたのかなぁ…という偏見を抱くに至ったのだ。


だが、元彼さんと別れ今の夫と交際にするようになってからしばらく。

ある日のデートの時、ついにやってしまったのだ。

その日は久々に、夫とまだ友人だった時代に何度か訪れたことのある街に遊びに行った時のことだったと思う。


私はとにかく夫とお出かけすることが嬉しかったのだろう。

つい、何の気なしにテンションに背中を押されるがまま、夫の腕をぎゅっとやってしまったのだ(この書き方だと負傷させたような雰囲気を漂わせてしまっているが)。

そう、私は幸せな気持ちごと夫の腕にぎゅっとしがみついてしまったのである。

その瞬間、私はハッとしすぐに手を放し「ごめん」と夫にひと言かけた。


すると夫はこんなことを言ったのだ。


「どうして謝るの?てかなんで離れちゃうのよ(笑)」


この言葉は、まったく電撃のように私の体を貫いた。

え?しがみついていいの?嬉しくなったら腕ぎゅっとしていいの?

それは、人間にいじわるされて人間不信になってしまっていた犬が、再び人間からの愛を受け、もう一度人間を信じてもよいのだろうか…?と恐る恐る人間に近づく時のあの瞬間に酷似していたにちがいない。

「え、人前でくっつかれるのとかイヤじゃない?大丈夫?」

私が夫の言葉の意味を勘違いをしてしまっているかもしれない。彼の真意を確かめるべく、私は夫に質問した。


すると夫はこんなことを言ったのだ。


「イヤなわけないじゃん!嬉しかったよ~もっとくっつけくっつけ!」


もう嬉しさのあまり人前であることを忘れて号泣しそうになったが(なにぶん感情表現が豊かなもので…)、ここで泣いちゃあいけないと大人の女性を演じて、

「あ、そうなんだ。じゃあくっつくー」と再び夫の腕にぎゅっとした。

季節は秋がだいぶ深まった頃。

あぁ、大好きな人にくっつくのは、腕にしがみつくのはこんなにも温かいものなのか。

私は改めて人間の体温の温かさを感じた。


これはささいなことである。デート中腕にしがみつくか、つかないか。

だが、そんなささいなことでもすれ違いが重なればお別れするに至るし、

こんなささいなことでも、かっちりとお互いの感覚がはまった時は自分でも驚くほど嬉しくなってしまうのだ。


皆さんは普段の生活で我慢してしまうことはないだろうか?

それ自体はささやかなことでも、いつかその積み重ねが自分にとって、パートナーにとって、家族にとって、とても大きな障害になってしまう可能性がある。


いま一度、自分の心と向き合ってみてほしい。

大丈夫?何か我慢していることはない?

我慢強く頑張り屋さんの自分に、そっと寄り添ってみてほしい。

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お読みいただきありがとうございました!

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