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参加したい場は一緒につくれる

秋山響、高校3年生。
私は周りの高校生の比べて、「場」参加することが多い。というか、「場」に参加するのが好きだ。なぜなら、「場」に参加することで自分を表現できると感じるからだ。
目的に向かって周りと協力しながら進んでいく「場」。そこに確固たる「自分」は存在せず、「目的」のために姿を変えてられるからだ。日常生活で、空気を感じながら自分を変えることは苦手だが、「場」の中ではうまく行く。だから好きなんだと思う。

最近、「参加したい場を一緒に作ろう」という本を読んだ。この本はいつもお世話になっている竹田さんたち【https://twitter.com/pohekeme?s=09】がクラウドファンディングでつくった本だ。

🔽クラウドファンディング
https://camp-fire.jp/projects/view/131012

この本には「場づくり」についてが書かれている。
読めば、「場をつくれる人」になれる本だ。
場づくりに挑む基本姿勢から具体的な方法まで丁寧に書かれている。とにかく読みやすく書かれているので、多くの人に「場づくり」が伝わる本だと思う。クラウドファンディングのページに書かれている「ファシリテーターがいらなくなる」という文言にも納得である。


このnoteでは本の内容を自分なりにまとめてみようと思う。もちろん竹田さんに許可は頂いている🥳

■場づくりをする上で一番大切なこと
・場づくりで一番大切なことは「見る力」である。場の中で一番目立つのは「言葉」である。しかし、「言葉」を愚直に信じるだけでは、参加したい場はつくれない。なぜなら言葉は人の心の上澄みでしかないからだ。「参加者がどう思っているのか?」「何を考えてその言葉を言っているのか?」意識することではじめて、いい場はつくれる。しかし、「そんなこと『わからない』」と多くの人は思うだろう。そうだ、わからないのだ。だから「見る」のだ。仕草、目線、声のトーン…。そして推測する。そして自分に問うのだ「今の場はすべての人にとって参加したい場になっているのか?気持ちがいい状態になっているのか?」。なってないと思ったら解決策を考える。「見て」考える。なぜ不快に思っているのか?なぜ参加したくないのか?。そして取り除く。ただ、それだけだ。
「参加したい場を一緒につくろう」ではうまく行かない理由、具体的な解決策、対処方法などが書かれている。不快感を取り除く方法、気持ちよくするために大切なことが書かれている。私はこの本に書かれている答えは「見て」考えた結果だと思う。だから「見ること」が大切だとおもう。

■場はみんなでつくるもの
・参加者でも場つくれる!
「場」をつくるのはファシリテーターなどの設計者だけだと思っていませんか?実は違うんです。「参加者」も場をつくっているんです。
しゃべりやすい「空気」をつくること、場を遠くから見て進行方向を整えること、話していることが分かるように見える化をして「話しやすく」すること…などなど「参加者」は場の「可能性」をつくりだしているのです。設計者がどんなに素敵な「土台」をつくってもそこでどれだけの「可能性」をつくりだせるかは「参加者」が決める。「参加者」しっかり見て場のために動いてみよう。
この本では「参加者」の動き方、ありがちなミス、大切なポイントが詳しく書かれています。大切なことは「みんなで場をつくっている」ということ。しっかりと理解し行動すればノウハウを知らなくても場は良くなっていくと思います。
■設計者はしっかりと準備することが大切
・事前準備の3ステップ(本書より抜粋)
設計者がどれだけ準備をするかで、参加したい場になるかどうかが決まります。そのため準備をすることが大切です。本の中で具体的な方法が述べられていたので解釈を書きます。
①場のゴールを決める
・理想の状態を思い描く
最終的にどんな状態になってほしいのか?どうなってほしいかを想像する。そしてしっかりと言葉にする。
・スタートラインを把握する
「今」どうなのかを把握する。どんな参加者が来て、その参加者同士の関係性は何か?どこからはじめたらいいのか?これは「場のゴール」を決める以外にも役立つと考える。例えば、「場をつくるため」にも役立つ。互いのことを知らないのであれば自己紹介をする必要があるし、目的を知らないのであれば目的の共有の時間が必要だ…。スタートラインが分からないとまず何をしたらいいかわからないのだ。
・理想やスタートラインと関連づけて場のゴールを表現する。
理想のゴールに近づくために今回どこまでいけるか「今回のゴール」を決める。この時大切なのが、スタートラインを意識することだ。スタートラインを意識しなければ、理想論のような場のゴールを立ててしまうことになる。もしかしたら完璧な理想の状態にはできないかもしれない。けれど今回はここまでしか、いけないだろう。「現実的なゴール」を立てることが重要だ。
そして「場のゴール」を目に見える、わかりやすい言葉に落とし込む。例えば「全員が〇〇とは何なのか友達に自分の言葉で説明できる」といったものだ。具体的に設定することでゴールがわかりやすくなる。そうすれば参加者も安心してゴールを目指せる。
2、内容(何をするか)を決める
・参加者が不安感なくプログラムに没頭できるように組み立てる
プログラムの内容を考えていくときに、大切なのが「感情論で決めないこと」。ここでいう感情論は「自分が〇〇したいから」「これが面白そうだから」ということです。感情論で決めてしまうと、参加者が「何するんだろう?」と?になってしまう。そのため、「こういう目的だから…」「これがここで必要だから…」と感情論を抜きにして、頭を使って積んでいく必要がある。階段を上るようなイメージで積んでいくのだ。積むときに大切な、ポイントは「参加者になったつもりで考える」。どんな人たちがいてこの行程で進めるとどんな顔になるのか。自分が参加して楽しいイベントになっているのか。参加したいと思っているのか。イメージを膨らませて頭の中で行程を行い、周りの参加者を見渡すことは重要だと思う。
・その作業は何人でやるのがちょうどいい?
先程考えた行程に「何人でやるか」人数の要素を足していく。ここで重要なことは人数で変わる要素を理解することだ。例えば…1人のワークではじっくり考えられる反面、他人の意見を聞いて発想は広げられない。ペアワークでは話し手聴き手を交代することで全員が話せる環境を作れるが、グループほど多様な意見に触れることができない…などなど人数によって変わってくる。この本には人数によって変わる要素を表にしてくれている。そのため、考える助けになるだろう。「本持ってないしどうすればいいの?」しかし、表はなくても想像すれば分かると思う。日常生活をよく観察してみればいい。一人の時自分はどう考えている?誰かと話すときと比べてどう?グループで話すとき、今誰が話している?日常生活を観察すれば人数によって変わる要素は分かるのだ。
3、環境を決める
・会場のレイアウトを工夫する
レイアウトを決める。
会場のレイアウトは大切だ。レイアウトは参加者の話しやすさに関わるからだ。場の雰囲気を作り出すからだ。レイアウトごとの特徴を調べて特徴にあったレイアウトを決めたらいい。
🔽レイアウト一覧(インターネットより引用)
https://www.kaigishitu.com/meeting-hacks/detail/id=71
・場の活性化のための小道具いろいろ
「場」をつくるのは人だけではない。「もの」でもつくられる。例えば、とりのこ(模造紙)とペンがあれば、記録できて便利だろう。場に何が必要か?どんな小道具があればいいかを考える。
🔽小道具一覧(インターネットより引用)
https://blog.office-root.com/facilitation/facilitator-tools/
・場に参加してもらうためのグランドルールを決める
ルールってあったほうがいいのだろうか?ない方が話しやすいし…と思う人もいるだろう。しかし、あったほうが参加しやすい場になる確率は上がる。例えば、参加者全員がしゃべりたい人ばかりだと、相手の話を聴かず、しゃべりたいだけしゃべって終わる場になるかもしれない。しかし、その場に「話すは離す聴くは効く」という「話を聞いたほうがいいですよ〜」ルールをつくれば改善するかもしれない。ルールは参加者を助ける魔法なのだ。
ルールを考える時は「スタートライン」から考える。「どんな人が来ている?」「場のゴールを達成するためにはどんなルールがあればいい?」参加者が「場」をつくる上でどんな助けがあればいいだろう。そのためにどんな魔法を作ればいいだろう。ルールは参加者を助けるのだ。

ここまで考えることが出来ればあとは本番に向けて歩むだけだ。
しかし、どれだけ準備をしたとしても、本番が想定した通りに進むことはないという。そのため、本番に臨機応変に臨むことが大切なのだ。
そして、場の成功を分ける大きな山は「最初の十分」だ。最初の10分で意図、想い、ゴール、ルール、流れ…など、をしっかりと説明することで「いい場」をつくることが可能になる。伝えないと参加者は「は?」となるからだ。焦ってすぐに内容に入るのではなく、まずはこの場は何なのかを説明することが、大切なのだ。

「参加したい場を一緒につくろう」ではその後、過去の事例を参照しながら場をつくるために必要な思考を養うことができる仕組みになっている。この本読めば場づくりに必要な思考が身につくと言っても過言ではないだろう。
読みたいと思った人は竹田さんに連絡をすればどうにかしてくれそうな気がする。
🔽竹田さんのTwitter https://twitter.com/pohekeme?s=09

私はこれまでたくさんの「場」に参加してきたと思う。この本を読んで、これまで参加した「場」をより理解できたし、「場」に親しみを感じることができた。場は誰かにつくってもらうものではなく、一緒につくるものだということを理解できたからだ。
ワークショップ以外にも、日常会話、飲み会…などなど、「場」とは生活していればたくさん出会う。そこで「参加したい場」にするかどうかは自分しだいなのだ。

冒頭に「自分は場に参加することが好きだ。自分を表現できるからだ」と書いた。なぜ自分を表現することができるのか、疑問に思っていた。「なぜ自分を表現できるのか」それは、場をつくる設計者の方、参加者の方が最高の働きをしてくれていたからだったのだ。今回この本を読むことで、「参加したい場」をつくる方法を知った。今度は自分が「誰かが自分を表現できるくらい参加していて気持ちのいい場」をつくっていこうと思う。

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