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ビール

僕はビールをよく飲む。

飲み会の一杯目のビール、一口目の旨さは極上である。月曜から金曜まで、朝から晩までしこたま働いた後の解放の儀。喉の渇きを我慢して入る居酒屋。届く最初のビール。美味さを旨さと書くくらい極上である。たぶん。

でもここ数年で気がついたことだが、案外それはノンアルビールでもいける。言うて喉が乾いた一杯目、とりあえず炭酸水を飲んどけばのどごし的快感は味わえるのである。


それでもなお、僕はビールを飲み続けるのである。一杯目、二杯目、三杯目。五杯目あたりはビールで突き進む。ビールが好きなのだ。


のどごしの美味しさというまやかしを味わうのでなく、モノホンのビールの美味しさを味わいたいのだ。のどごしは酒の楽しみ方の一つ。香り、口触り、のどごし、味、後味。その一つでしか無い。


何事でもそうで、最も目立つ刺激的な楽しみだけでなく、そのものが持つ本質的な価値を楽しみたい。深みまで知るには、何度も同じことを繰り返す必要もあると思います。

だから僕は、飽きてもビールを飲み続けるんです。


はい、酔っていますさようなら。

ありがとうございます。本を読むのに使わせていただきます。