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いざ、きつねの里へ。札幌の歩き方

みなさんは野良猫を道端で見たことはあるだろうか。私は上京してから近所で毎週見かけている。珍しいことではないはずなのになぜか新鮮な気持ちになる。

なぜなら地元札幌では野良猫よりきつねに遭遇するほうが断然多いからだ。スーパーの買い出しの道中ですれ違うのは日常。実家の裏の公園に彼らの巣がある。

冬になると家の前で雪と戯れて遊ぶきつねの姿を拝める。動物好きにはたまらない特等席。

目の前を走るきつねちゃん

そんなきつねの里である札幌をこよなく愛する私が、地元を紹介する。

雪がふっても簡単には止まらない。頼れるJR「学園都市線」

雪の降る地域では、冬の移動が夏よりはるかに大変になる。私の地元、札幌も例にもれず超しんどい。車移動のひとは出る前に雪かきが必要だし、電車やバスのひとも雪上だと速くは歩けない。

電車ももちろん雪かきが必須。線路に積もった雪を避けないと電車は走れない。特に1月〜2月の積雪量が多い時期は、道内を走るあらゆる電車が遅延と運休祭りだ。

そんな中、札幌駅から北へ伸びる道を進むJR「札沼線(愛称:学園都市線)」は、雪かきのプロがいるのか大雪が降った翌朝も滅多に止まることがない。強すぎる。
※運休のデータは公表されていないため、あくまで筆者の経験によるもの。

1月の札幌の積雪イメージ。バスの高さと比べるとわかりやすい。

有頂天になれる「モエレ沼公園」

イサム・ノグチがデザインした、「ごみでできた山」が主役のモエレ沼公園。中学校の美術の授業で習って以来、ファンになってしまった。かつてごみがあったことなど想像させない、さわやかで緑豊かな安らぎの場所。

「モエレ山」の高さは52m。登ってみるとわかるが結構高い。そして360度、札幌市を見渡せてしまう。まさに有頂天。

長い階段を登っていると
登り方がわからなくなるあの現象に名前をつけたい。
頂上からの眺め。鳥になった気分。

桑園の「眠れぬカフェ」

札幌駅から徒歩約33分、JR学園都市線で1駅約10分ほどの場所にある桑園駅すぐ側の古民家カフェ「Insomnia」。

insomnia の意味・使い方・読み方

《医》不眠症◆不可算◆慢性的な不眠の症状を指す。
・Insomnia is one of the most common symptoms of depression. : 不眠症は鬱病の主な症状の一つです。

英辞郎 on the WEB - insomeniaとは

目の下にクマを作った店主が料理を振る舞ってくれるのか?とどきどきして入店したが、名前とは裏腹に落ち着いた雰囲気で思わず眠ってしまいそうな素敵な空間。そのギャップにやられてしまう。

料理ももちろんとても美味しい。私のおすすめはナポリタン。ちなみに食べた後も眠れなくなることはなく、満腹になってぐっすりと眠れた。

きつねと共に生きていく

札幌は都会と思われがちだが、緑が多く、きつねをはじめとした野生動物を見かける機会も多い。モエレ沼公園や桑園駅の周辺でもよく出没する。

もしこれから初めて北海道へ旅をする人がいたら、野生動物を見かけても、近づいたり食べ物をあげたりせずに遠目で見守ってほしいと切実に思う。特にきつねには注意してほしい。可愛い顔で近寄ってくるのでつい構いたくなる。

道民の多くは、小中学生の宿泊学習などで山に行ったとき「きつねには絶対に触らない!食べ物をあげるのもだめ。エキノコックスに感染すると危ないんだよ!」と耳にタコができるほど大人に注意される。もしこの記事で初めて知ったひとがいたら、これを機に警戒してほしい。

自然と野生動物が好きなひとにはぜひおすすめしたい、札幌の歩き方。
よい旅になりますように。

きつねの足あと、ぜひ見つけてほしい。

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