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好きなものがある私たちは強い

実は2019年の幕開けは、散々なものだった。
いろんなものへの不安や恐怖、嫌悪でいっぱいになっていて、自分を守るためには何かを否定するしかなかったから。


2020年の幕開けは、1年前と変わって全然良かった。本当に穏やかなものだった。

むしろ、好きなものに押しつぶされるんじゃないかってくらい、今日が最後の日でもいいんじゃないかってくらいに。

好きなものがあると、何かを否定しなくても自分のことを守ることができる。

好きなものは、他人からの言葉の攻撃に、良くも悪くも盾になってくれるから。マイナスな感情が運び込まれてくる前に、好きなものの情報が濁流のように流れてくるから。

「正直、今は推しのことで手一杯。他人のことが入り込む余地なんてどこにもないんです」
なんて状況があっという間に出来上がる。

特大の関心を向ける対象がなければ、闇雲に眼に映るもの、耳に入るもの全てに感情を持っていかれてしまう。だから、疲れた先に残るものはただの鬱々とした感覚。

過去、どうやって自分を認めればいいのか、わからなくて上手くいかない理由や自分の嫌いな所は全て他の事柄のせいにした。
だけど、好きなものがある今は、そんな好きなものとちゃんと出会えて、好きでい続けている自分を褒めることができる。自分の足りない所は自分にも責任があるし、その壁を壊すことは自分にしかできないことだとも思える。

辛いこと、しんどいこと、たくさんあったようでなかったような気もする。自信持って話せるような夢のことはまだまだわかんないし、進んでいるようで全然進んでないんだろうし、側から見れば面白くもなんともない人生かもしれない。

それでも、どうしたって変わらない今、これから、ちょっとでも楽しく不安なく機嫌よくいられるように。好きなものを追いかける。好きでい続ける限り。

好きなものがある私たちは、私は、前よりもちょっと強くなってるよ。きっと。

#エッセイ #好き #2020年 #生き方

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