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好きなものを推したい。

「麦本三歩の好きなもの」私が初めて購入し、手元に置いている本だ。

小説は何度も読み返すことはないと思っていた。お話の結末を知ったら面白さは減ってしまうのだと思っていた。

けれど、「麦本三歩の好きなもの」という小説で変わった。
私が本を誰かに推薦するなら、真っ先に思い浮かぶ。

「麦本三歩の好きなもの」の、好きなところ。

①表紙

まず、手に取るきっかけになった表紙。
黄色の太陽に、チーズ蒸しパンと本を持った女の子。どんなお話なんだと思ったところで、
帯の「朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。好きなものがたくさんあるから、毎日はきっと楽しい。」

こんな殺文句は聞いたことがない。
一瞬で刺さった。この本は私の人生に必要だ。

とにかく成長したい、学びたい、本から多くのものを吸収したい、とスキルアップを目指す人はもしかしたら手に取らないかもしれない。

けれど、いろんなものの狭間で何が自分の求めるものかわからない。何だかもやもやする。という人にはぴったりだと思う。

②主人公

図書館勤務の20代、穏やかな毎日をたくさんの愛と、喜怒哀楽と共に生きる主人公、三歩ちゃん。

どうにも憎めないキャラクターで、魅力がたくさんある。ふわっとしていて、でも外しちゃいけないポイントは掴んでいて。

大きな夢を持ってそれに向かってスパルタに努力する、そんな描写はないけれど、だからこそリアル。

人生は案外そんなものだろう。好きなもののために、毎日を過ごすことは有意義で、大事なことだ。

③日常

このお話に非日常はほぼ、ない。
だいたい普通の毎日を送ってきた人が体験するだろうことばかりの出来事だ。

だからこそ、手元に置いておきたい、おくべき本だと思う。

何気ない時、ちょっと立ち止まった時、そうっと手を伸ばす。チーズ蒸しパンの代わりに、チョコレート蒸しパンを食べながら、ごろごろしながら、適当な章を読む。

大事なことはここにあった。
そう気づくだろう。


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