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木を切って 環境を守る! 森林破壊・環境保護 日本の"今常識"を徹底解説

木を見て森を見ず

「木を見て森を見ず」なんて言葉がありますね。これは小さいことに心を奪われて、全体を見通さない事を例えた言葉です。これは環境問題においても同じ事が言えます。例えば「森林を守るため木を切るのをやめよう!」こんな言葉はまさに木を見て森を見ずといった所でしょう。

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①木は二酸化炭素を吸って育つ

地球温暖化の主な原因とされているのが二酸化炭素です。樹木はこの二酸化炭素を吸収、備蓄します。樹木が環境問題に果たすメリットといったらこの二酸化炭素吸収が代表的です。そのため地球温暖化の対策のため樹木を保護するための森林保護や植樹が進まれているのです。

ではなぜその樹木を伐採する事が環境を守る事に繋がるのでしょうか。その理由の人つとして一つに、林齢が増えると二酸化炭素吸収量が悪くなるからです。下記のグラフを見てみると、林齢が40歳手前になったあたりから急激に二酸化炭素吸収量が下がっているのが分かります。
(地位級とは木々の成長レベルの事です)

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一般的な育成林は40〜50歳で木々が伐採されていきます。そのように木々を伐採し、若い木に入れ替えていく事で多くの二酸化炭素を吸収させる事ができるようになります。

また、伐採された木材を利用する事も環境問題の対策になります。先程も説明したように樹木は二酸化炭素を吸収します。つまりその樹木から作られた木材には二酸化炭素が閉じ込められた状態になっているのです。この木材をそのまま腐らせたり、燃やしてしまうとその閉じ込めた二酸化炭素はまた大気へと戻っていってしまいます。

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樹木の吸収した二酸化炭素を、吸収させたままにするにはしっかりと木材を利用して使い続ける事が大切なんですね。古くなった紙や木材も捨てて燃やしてしまうのではなくリサイクルして利用し続ける必要があります。

②木を切って森を作る

木を切って管理していく事は、森という環境を作るうえでも大切になってきます。森を作るうえで「間伐」という余分な枝を間引く作業はとても重要です。

下記の図のようにしっかりと間伐をされて管理している森林は、木々の隙間から日光が地面まで届き、その上に下草が生育します。一歩で間伐がされていない森林ではとても下草が育成しづらい環境になっています。

下草が育成しない場合、森林が持っている土砂災害を防いだり、土壌をきれいに保つ力が失われてしまう他、木々の成長にも悪影響が出ます。

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③正しく森林を活用する事が大切

森林というのは大切な自然でありながら、私達の生活を支える重要な産業でもあります。これから日本で持続可能な開発を進めていくためには、経済的な仕組みづくりが不可欠です。

日本の国立競技場や住友林業のW350計画などの木材を活用した大規模建築や、木材成分を利用した新たな再生可能プラスチックの開発など、木材をめぐる技術は日々進化しています。

これからの気候変動対策には、人々が資源を利用し続けられる仕組みを、人々が理解しつなげていく必要があるのではないでしょうか。

学生が取り組んでいる活動紹介

東京学芸大学附属国際中等教育学校ソーシャルアクションチームでは木糸と呼ばれる木でできた糸を活用して、木のハンカチを作るプロジェクトを行っているそうです。SPINというクラウドファンディングサービスに掲載しているようなので一度見てみてください。

また私も通っているN高等学校通学コースでは「プロジェクトN」という授業を行っており、その一貫で「間伐材を使ったARコースター」が生徒によって作成されました。N高等学校のプロジェクトNではデジタルを活用した新しい発想がとても多くとても興味深いと感じます。

千葉大学環境ISO事務局では「杉しおり」という間伐材を利用したしおりの制作や、間伐材を利用したノートを学内で割引販売など間伐材を利用した活動をしている他、三菱王子紙販売株式会社と共同した古紙リサイクルの扇子の作成など様々な取り組みをしているそうです。

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