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雑感:社畜

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 私がTwitterでチェックしているアカウントの1つに人事のむらかみは漢前でありたい というアカウントがあり、ツイートでこういうのを発見しました。

 社畜という言葉のポジティブな言い換え方は考えたことはありませんでしたね。今回は、社畜をキーワードにして書いてみたいと思います。

1.そもそも社畜とは?

 goo国語辞書で社畜という言葉を調べてみると次のように出てきます。

《会社に飼い慣らされている家畜の意》会社の言いなりになって、つらい仕事でも文句も言わず働いている会社員を、皮肉を込めてからかう語。

 一昔前は企業戦士という言葉が使われていましたが、自虐や皮肉の意味を込めて社畜という言葉に変わっていったようです。ちなみにGoogle翻訳で社畜入力すると英語ではCompany slaveと言うそうです。

 バブル景気崩壊前の時代は会社が社員の定年までをカバーしきれる程の待遇面や福利厚生の充実さの引き換えとして会社に一生捧げるという意味で、企業戦士という言葉が使われてきました。しかし、バブル景気の崩壊後会社組織の先行き不透明さが一段と顕著になってきた現代においては副業や働き方改革といった波が襲来し、自分のキャリは自分で選択をしていかなければならない中でもなんとか会社にしがみ付こうとする姿が社畜という言葉で表現され、このnoteを読んでいる若い方の中にはこんな感じのサラリーマンをイメージ(下図)したことがある人も少なくはないかもしれません。

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2.社畜をポジティブに捉えなおす第一歩~会社とは?~

 上記の本は千葉商科大学准教授常見陽平氏の著書『社畜上等!: 会社で楽しく生きるには』です。この本の第1章は「会社を捉え直す」と表していて、社畜しんどいなぁと思う人はまずは会社とはどういうものなのかを考えてみる事から初めてみるのも一興なのかもしれません。

 例えば会社の看板があれば、誰でも会うことができるという考え方があります。今は個人情報の取り扱いが厳しくなったり、名刺獲得と称した飛び込み訪問を研修に盛り込むことでブラック企業だと言われたりしますが、ネームバリューの大小関係なく個人的に会わせてくれといっても見ず知らずの馬の骨に会ってなんの意味があるのか?と想うのが正直でしょう。しかし、会社の看板があればその会社が積み重ねてこられた信頼から会える可能性が出てきます。(参照:pp36~39)

 また一方で会社を利用するという考え方も一興かもしれません。もちろんブラック企業という言葉に表されるような劣悪な環境下であったりとか人間関係で悩んだり等、辞める勇気を行使することが大切な場面もあるかもしれません。しかし、その会社だからできるということがないのか?や自分がやりたいことをなんとか会社にねじ込むことはできないか?という事を考えるという事です。(参照:pp49~54)例えば冒頭で紹介しました人事のむらかみは漢前でありたいさんが人事担当をしている会社は、野球の独立リーグである四国アイランドリーグに加盟している香川オリーブガイナーズの経営母体企業になっています。恐らく野球好きの人には、独立リーグとはいえ地元に野球チームがあるというのはたまらないと思います。

3.社畜開放を促す浮ついたムーブメントはあるけれども

 作家の木暮太一氏が著書で提唱する労働力のコモディティ化(参照:『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』pp260~262)や日本では法政大学の田中研之輔教授らが旗を振る外国由来のプロティアンキャリア理論、あるいはここ最近のニュースで話題となった45歳定年制(下記動画)のように、会社に長く居座るのは害でしかなく皆社畜から解き放たれようというムーブメントが数年周期で波のように浮き沈みをしていますが、この波に吞まれることなく会社との付き合い方を考える事が大切なのかもしれません。

4.最後に

 作家江上剛氏の著書『ビジネスマンのための「幸福論」』の中で、「陽だまりハウスでマラソンを」というドイツ映画を通じて、人生のゴールなんて神様が決めてくれると居直り、やり残したを新しく始めようと述べています。(参照:pp215~219)

 人生100年時代と言われる現代において、昔よりは寿命が長くなったとはいえ経験せずに亡くなってしまう事柄も少なからずあると思います。そう考えた時、会社との上手い使い方を考えてそれに沿って行動していけば、おのずと社畜という言葉も駆逐されていくのかなぁ?と想うのですが、それまでの間社畜というネガティブ要素を含む言葉ではない新たな言葉を考えるのは大切なのかもしれません。

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