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文化財以外も修理できます

若林工芸舎のF倉です。『文化財以外も修理できます』ということで、普段施工している文化財修理以外の仕事を紹介したいと思います。

まずは、重箱や御椀など漆器の修理です。欠けた部分の修理や、光沢のなくなった物の漆の塗り直し、蒔絵技法で描かれた模様の復元など、大切にしてこられた漆器を修理しています。漆器の特徴は、なんといってもこのような修理ができることで、何十年どころか百年単位で使用して貰えます。使い込むことで”味”が出てきて、愛着が出てきます。漆器で食べるときの口当たりはすごく優しく、陶器・磁器などとは違った柔らかさを感じます。

蒔絵重箱修復

塗椀修復5

文庫修復


漆器だけでなく、素木(しらき)のものも修理可能です。近年、レトロブームや和モダンブームに乗ってなのか、桐箪笥(きりだんす)などの和箪笥を修理してほしいというご依頼をいただきます。結構な傷み具合のものも修理できるんです。新品のように綺麗に直すことも、すこし年代を感じるように直すこともできます。鏡台や屏風なども修理可能です。

和箪笥修復

文机修復

木地製品だけでなく、陶器・磁器製品も修理可能です。”金継・金接(きんつぎ)”という技法をご存じでしょうか?陶器や磁器、ガラスは割れてしまうものですが、麦漆(むぎうるし)を接着剤として割れ痕をくっつけて、その上に金粉などの蒔絵鈖を蒔いて”割れ痕を模様として利用”してしまう技法です。割れ痕を”世界に一つしかない模様”と捉える感覚は、いかにも日本的ではないでしょうか。

茶碗修復

角皿修復

木製品→陶器・磁器・ガラス製品とくれば、最後は金属製品です。錫(すず)でできた銚子とグイ呑みで冷えた日本酒を一杯!最高ですよね。焼酎でもいいんですけど。酔っぱらってくるとついつい粗相をしてしまい、大事な錫銚子がゴロンと…。ある程度の凹みでもきれいに直ります。長年の使用による金属疲労で破損することもあります。そんな修理もしています。

錫提子修復

銚子修復

あー、私の”勤続疲労”も治してほしい…。

壊れてしまっても、捨ててしまわず当社までご連絡ください。

※修理ができるかどうかは素材や状態によります。

工芸舎・F倉

※アイキャッチ画像(一番最初の画像)は「碁笥(ごけ)」と言います。碁石を入れるための器です。




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