『本山へ行く!』其の六 東寺〈教王護国寺〉
とりあえず3回連載企画『本山へ行く!』の第6回目記事になります。
この企画は、50以上ある京都の仏教諸宗派本山を寺院営業部・S木くんと一緒に参拝します。それぞれ興味のあるネタを探して、S木くんがインスタグラムに、わたくし工芸舎・F倉がnoteに、同時にネタをアップするインスタ&note連動新企画です。令和3年を迎えての第1弾です。
今回は真言宗総本山の東寺〈教王護国寺〉さんに行ってきました。
平安遷都の際に、西寺と対をなす”官寺”として建立された東寺さんですが、正式名称は「教王護国寺(きょうおうごこくじ)」といい、正式名称の通り鎮護国家を目的として建てられました。
唐に渡っていた弘法大師・空海が、帰国後に嵯峨天皇から任せられたのが東寺さんです。
伽藍を見ると、さすが官寺!立派な建物だらけです。
でも、今回注目していたところは、”築地塀(ついじべい)”。実は長い間かかって修理中です。この築地塀ですが、泥を突き固めた築泥(つきひじ)が語源と言われています。
築地塀の工法は、木の板などで枠組みを作り、その中に石や土が混ざった粘土を流し込んで突き固め、何層にも重ねます。この工法を版築工法(はんちくこうほう)と言います。
コンクリートを流すときの枠板みたいなものを昔の人は使っていたんですねぇ。驚き。
さらなる工夫は、干からびて割れてこないように塩やにがりを混ぜていたようです。ほんとに驚き!豆腐みたいです。
壁の内部があらわになっているところもありました。
また、この五本の白線。これも意味があって本数が多いほど格式が高いと言われています。昔は御所と門跡寺院にしか許されていませんでした。官寺の東寺さんはもちろん五本線。
そして、東寺さんといえば”弘法市”も有名です。とくに年始の弘法市を「初弘法(はつこうぼう)」、12月の年末最後の弘法市を「終い弘法(しまいこうぼう)」と言います。近隣だけでなく、遠方からも弘法市目当てで東寺さんに来られるようです。
せっかくなので、初弘法予定の1月21日に行ってきました。しかし、境内地の様子はこんな感じでした。残念ながらコロナ禍のため初弘法は中止…。
早く新型コロナウィルスの感染が収まり、境内地に賑わいが戻るように祈願してきました。
工芸舎・F倉
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