”制作現場”という圧倒的魅力の仕事現場!-今、映像制作という仕事を語る①-

「映像制作」今だからこそ本当に多くの若者に経験してほしい仕事だ。映像制作には様々な役割がある「予算管理、企画・アイデア=プロデュース」「準備、実行=ディレクター」「撮影=カメラマン」「アシスタント」「編集」

今回はディレクターやカメラマンが担う「撮影現場」の魅力を伝えたい。

若羽では、エディターだからディレクターだからと役割を決めすぎずに”全員が現場を経験”する。それは現場にはデスクの前では得られない経験が制作現場には詰まっているからだ。

現場で求められる4つの能力とは?

「空気を読みコミュニケーションをとる力」

「常に状況を咀嚼・理解する力」

「状況を丁寧に伝える力」

「自分が今出来ることを最大限発揮する力」

映像制作の現場にはこれらの力がとても求められる。

『空気を読みコミュニケーションをとる力』

プロデューサーからアシスタントまでが求められる。

現場の役者さん、はじめましてのクライアントさん、そして一緒に仕事をする仲間。様々な立場の人が一堂に会して連携を取り合いながらゴールに向かって進んでいくのが現場だ。

誤解を恐れず言うと、空気が読めない人、相手を敬えない人、一般常識が無い人、コミュニケーションが苦手な人などは即白い目で見られるし、ベテランプロデューサーであろうとも自分よがりな人は影で嫌われてしまうものである。

今若者はプログラミングなどデスク完結出来るスキルが求められる時代になっているが、撮影現場は生ものなので、技術があるから知識があるから許される場所ではない。極めて人間臭い「人と関わる力」が醸成される人間的な成長の場だ。

『常に状況を咀嚼・理解する力』

今何が起こっているのか、次に何が起こるのか、その時に何が必要になるのか、などを理解する力である。

よく新人が上司に「自分で考えろ」と注意されるようなことかもしれないが、現場は生ものなので、これがオフィスの中よりも非常に高い緊張感を持って体感させられる。

結果的にその緊張感が人を育てるもので、「自分で考えろ」と10回言うよりも、「自分で考えざるを得ない撮影現場」に1回身を置かせた方が人はすぐに成長するしコミュニケーションの勘を掴んでくれる。それだけ人の温度感が充満しているのも現場の魅力だ。

『状況を丁寧に伝える力』

特にディレクターが求められる力だが、実はベテランでもなかなかできないのがこの「状況を全体に伝える能力」だ。

・今どのような状況なのか(現場把握)

・それは正確な方向性なのか、誤っているのか(精度理解)

・誤っている場合(あるいはスケジュールが押しているなどの場合)それは何故起こっているのか(理由)

・これからどのように動いていくのか(ビジョン)

演者からアシスタント、カメラマンまで現場は人間で作られている。ありがちなのが、自分の頭の中だけで完結してしまうディレクター。しかしそれだと、何をしたいのか、指示にどのような意図があるのか、今どこに向かっているかが現場全体でわからなくなってしまう。

「今、全体として15分ほど遅れているので、このシーンは予定よりも巻いて20分程度で撮りたいと思います。繋ぎのカットなのでこだわりすぎず、良ければ一発でもOKを出していきますので、照明のセットをしている間に役者のみなさんはあらためて内容の確認をお願いします。主人公が夕日を受けて歩いているシーンを撮りますのでアンバーなセットをしていきます。カットは正面、後ろ姿、横の3カットを撮ります。」

「今、照明を調整しているので30秒待ってください。」

「このコードがひっかかっていてこれ以上前には出せません。◯◯さん延長を持ってきてもらえますか。」

一例ではあるが、このようにクソ丁寧に状況を伝えることが意外と重要である。

一見、スタッフ同士ならお互いに慣れたクルーだし必要ないように思われるが、それ以上に撮影現場には”はじめまして”の演者さんやクライアントさんも何人もいる。その人たちに今の状況を伝えて安心感を与えるのが「伝えること」の目的である。この「伝える力」を現場で磨くことが出来れば、あらゆるシーンで報告や相談が上手くなるし、論理的に物事を動かしていく力が身につく。

『自分が今出来ることを最大限発揮する力』

これは前述の通り、現場は生ものであるので常に待ってはくれない。「後でやれば」とか「誰かがやってくれるかも」とかは通用しない。

”全員が意味を持ってそこにいる。”のが撮影現場だ。

”今自分が出来ること”を常に脳みそがちぎれるくらい考えながら、しかもコミュニケーションを取りながら、周りを気にしながら、その場に立つことが求められる。(いやはや、難しい!)

それによってはじめてチームが有機的に動くし、自分の活躍が誰かのためになっていることにも気づける。自信にもつながる。

映像制作の現場は教育現場でもある

(昔からではあるが)若者のコミュニケーション力や協調力が問題視される社会だ。

その中で映像制作というのは本当に多様な能力、特に「人間力」という抽象的ではあるが生きていく上で人から好かれたり物事を成功に向けて進めていくために必要とされる能力が育つ場だと自信を持って言える。

若羽は若いメンバーのチームだ。だけど全員が独立したメンバーだから、仲間同士のフォローは丁寧だけど依存することなく成長意識が高い。

ただ単に映像を作る組織ではなく、教育的な役割も含めて社会や多くの若者に必要とされる組織にこれからもなっていきたいと思う。

--代表 鶴田 和--


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