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「感想」たゆたえども沈ます 原田マハ

最近「史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち」という本を読んだ際に、中国の思想家である孔子が生前は全く評価を得られなかったエピソードから「ゴッホも同じだったような気がする」
そして「原田マハさんって方がゴッホをテーマに小説書いてたよな、よし読むか」
こんな流れで「たゆたえども沈まず」を手に取りました。
原田マハさんの作品は初めてでしたが、凄く楽しめたのでこの記事を書いていきます。

ざっくり紹介

19世紀のパリで浮世絵を売り、画商として名をあげる林忠正と助手の重吉。
そんな二人の前に現れる無名の画家ゴッホと、兄を献身的に支える画商のテオ。
4人が異国の地で出会い、かの有名な「世界を変える一枚」が生まれる。
史実をベースに紡がれる、アートフィクション。

ここから感想

バトルものとして読みました

人によって感じ方や捉え方がたくさんあって、それぞれ違うのは当たり前として。
「たゆたえども沈ます」は闘いの物語として読むと面白かったです。
異国の地で異文化との闘いや旧体制との闘い、夢と現実。
傷つきながらも闘い続ける姿は胸にくるものがありました。

重吉の役割

メインを張る4人の中で唯一実在しない架空の人物な訳ですが、なぜ彼が物語に加えられたのかを考えてみました。
今のところは「読者の代弁者」というのが、一番しっくりきています。
例えば、読み進めていく上で「なぜ?」と思う時にはいつも、重吉が同じことを質問をしていました。

まとめ

最初に抱いていた「アートに明るくない自分が楽しめるんだろうか」という不安は全くの杞憂でした。
重吉に自分を重ねて読む、加えて物語をバトルものとして捉える。
こんな感じで楽しく読むことができましたし、原田マハさんの多作品も気になるところ。

とりあえず「リボルバー」を読むことが確定です。

最後まで本稿を読んでいただきありがとうございます。




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