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27歳が怖かったころ。

年齢について。

私は27歳の時が1番怖かった。30歳目前は色んな不安感がある。当時は27歳でフリーターで古着が好きでボブカットなんかして、下北や渋谷をぶらぶらしていたのだ。そうしたある日、下北のよく行く古着屋さんの人から何かの集まりに招待されたのだ。会場は下北のどこか2階のパスタ屋さんだったと思う。なんの集まりで誰が来たかも忘れたが、私の年齢を言ったときのみんなの反応だけを鮮明に覚えている。「ヘェ〜27歳…」そこに集まった人たちはみんな私よりもずっと若かったのだ。年齢を言った途端になにかのボーダーラインが引かれた。

年齢はただの数字。しかし、その威力は凄い。

いまから思えば27歳は若い。しかし、当時はとんでもなく自分はおばさんに思えた。30過ぎたらおばさん。と真剣に考えていて、生きる意味さえないように思えた。これは日本社会の刷り込みか?女は若さにしか価値がないような社会のせいか?誰か決めたんだ馬鹿野郎。といまは思う。

もっと色々やれば良かったと、27歳はまだまだできるよ!と昔の私に言ってやりたい。

そう思ったとき、私は台湾の移住を決めたのだった。子供もいるし、日本の生活もある。夫を置いて海外に行くなんて、夫の両親からみたらなんて嫁なんだと思うと思う。いまから語学学んでなんになるというのだ。若い子ばかりの学校に行って、また、あの、下北での様な反応があるに決まっている。諦めるべき理由の方が多かったけど、これは私の人生だし、母親や妻であるまえに、私の人生は自分で決めたい。

もし死ぬとしたらやりたいことは、日本以外の生活をすること。日本以外の人々や常識を知りたかったのだ。そして、娘たちにも体感して欲しかった。

世界は今いる場所だけじゃない。

台湾は日本と文化が似ているからあまり差がないかもしれないが、私の子連れの精一杯の勇気だった。

私が本当にばあちゃんになったら、きっと30代は若い。やりたいことをやったらいい。と思うと思う。

がんばれよ。いまのじぶん。

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