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無性に鶏を捌きたくなるときってありません?

時折無性に鶏をさばきたくなる。和牛と違い、丸鶏の場合は骨があるということと肉質が柔らかいのでいい頭の体操にもなる。裁きの包丁は、以前宮崎に訪問したときに神経締めのリーディングパーソンである津本さんから送って堺孝行包丁に頼んで送ってもらった一本だ。魚もさることながら、この包丁、鶏を捌くのに最高だ。鶏は黒木本店の黒木くんから紹介してもらった黒岩さんの地鶏。ラベルルージュの純血で、山々を駆け巡っているものだ。今日休み時間が1時間と短かったので、捌いてスープをとって、大好きなモモはタンドリーチキンに、そしてガラとその他の部位を用いて、スープカレーを作ることにした。

鶏の捌きで好きなのはなんといってもモモとむな肉を胴体から引きちぎるあの瞬間だろう。リブロースのカブリを外すときのメキメキ音とも似ている。いい鶏は触ったときの肉質の感じが全く違う。ガラと首を水に入れて炊き出す。むな肉とささみをぶつ切りにしていく。玉ねぎをチョップしたものでゆっくりと炒めていく、そこに肉を入れてスパイスを気分で追加させていく。市販のルーを使うとこの時点で味がフェイクになっていくので、できればスパイスで合わせた方が素材の良さが出てくる。ヨーグルトを入れてグツグツと。出来上がった濃いめのカレー&チキンを、ガラで撮った鳥スープにぶち込み、そこから更に煮込んでいく。

大好きなもも肉は塩とスパイス5種類を揉み込み、そのままオーブン200度で20分、レスト10分。その間にご飯を炊き上げる。ジューシーでスパイシーなタンドーリな感じのもも肉のローストを頬張りながら、カレーとライスの登場だ。ちょっと昭和な醤油ベースの福神漬けとあわせて頂く。これがまぁ旨い。たくさん作ったので今日のオフィススタッフの賄いにもなったみたいだ。実に鶏というのは不思議な食材だ。切り身を買ってきてもなんもドキドキしないのに、丸から捌くとなると俄然やる気になる食材。余すところなくすべてを食べることが出来るのもこの食材の魅力だ!


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