浜田寿人 / WAGYUMAFIA

WAGYUMAFIAを作っている人

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WAGYUMAFIAを作っている人

最近の記事

人生はアッサンブラージュ!IWAでのコラボレーションは10月21日に追加公演決定!

東京でリシャールとランチをした。近代ドンペリを創造した人である、元は医者、そしてセカンドキャリアはワイン、サードキャリアは日本酒という天才肌である。次のミーティングまでギリギリの時間、みっちり数時間話し込んだ。蔵にぜひ来てもらって、そしてコラボレーションディナーを行う。そういう話である、まだ湿度も半端なく夏の熱い日、アンダーズホテルのラウンジの金属音がまだ耳の奥のどこかに残っている。そこから中東とアメリカとアジアツアーに出ていってしまった僕、帰ってからIWAを冷蔵庫に数本いれ

    • いよいよ75キロ台に触れだしたボディコンディショニング

      パンデミックの最中食べに食べまくった結果たどり着いた84キロ。(笑)人間ここまで太れるんだと感心していたのだが、旅も重なり頚椎と腰椎にもトラブルが出てきたのでいつものように身体を絞ることに決めた。そんな話を以前にもここで書いた。 その間にワールド・ツアーも数多くあったので、なかなかキープするのが難しい。それも有酸素ゼロで臨む初めての取り組みだ。今まで一番苦手だったコアマッスルトレーニング、そこにストレッチを組み合わせて出来れば週に二回のトレーニングを続ける。そして夜9時以降

      • プレイヤーが指揮者にならないといけない瞬間

        怒涛の海外ラッシュが始まった。名刺に電話番号を入れようかなとデザイナーの妻に伝えたところ、あなたそんなことしたら大変なことになるわよ、今でも大変なんだからとツッコまれる。そう、僕のiPhoneはありとあらゆるプラットフォームから予約の連絡が絶えない。基本的に僕は友人の予約しか受け付けていない。基本的に緊急を要さないものは朝一から整理することにしている、とにかく貯めると確実に忘れるのですぐにパスして、そのスタッフがしっかりクローズできているかを管理している。ほとんどのセッション

        • 人間の進化を邪魔する奢りという魔物

          ときおりふと穴が空いたかのように人がぱたっと少ない日がある。今日もそんな日だった。IWAでのショーを終えて、東京に戻ってから地元をブラブラしていると茂木サーキットを走り終えたばかりの友人から連絡がくる。その足で向かうというのだが、さすがに気づくタイミングが遅すぎた。詫びを入れると、「今日はダメか?」と聞いてくる。レース前にも来たばかりだったので、「今度は寿司だよね?」と聞くと、「おまえなに言ってるんだ、ビーフに決まっているだろう」と来る。今日はオフの予定だったのだが、急遽西麻

        人生はアッサンブラージュ!IWAでのコラボレーションは10月21日に追加公演決定!

          劇場にて体感する「トップガン」という80年代

          小さいときに連れて行かれたドライブインシアターのピノキオ。そして紐付きリモコンのベータマックスのヘレン・ケラー、あの辺りから映画は僕にとって人生の大切な柱になるような気がした。映画好きなオヤジが連れていってくれたのは子ども映画ではなくて、五社英雄監督ものなど小学校の子どもにとっては別世界のものが多かった。水泳の試合で優勝するとなにかもらえた、近くのゴミ箱から拾ってきた壊れていた白黒テレビを直してくれた。当時は映画が毎晩流れる時代だった。数年後、再び水泳で成績を残した僕は、SA

          劇場にて体感する「トップガン」という80年代

          長崎に生まれるWAGYUMAFIAのフラグシップ

          弾丸で長崎である。最終に近い現場チェックだ、1000億円のプロジェクトである施工は一括管理されており、いつもと違う施工会社ということもあり、僕らも細部の細部まで細かなチューニングをする。前回の指示にてかなりやり直しを指示したこともあり、そのリファイニングがどこまで完成値に近づいているのかのチェックである。そんなドキドキ感を心に、レンタカーで空港から40分。巨大な要塞に吸い込まれるように僕らはスタジアムの駐車場に入っていく。まだ真新しい匂いがする館内、唯一違うのは業務用エレベー

          長崎に生まれるWAGYUMAFIAのフラグシップ

          子供の食費をケチる大人たち

          子供の教育には数百万かけているんだと自慢する割には、子供の食事はケチるという人が結構いる。食に人生のすべてを賭けている僕は笑うのだが、そうすると価値観の問題だとたいてい言われる。教育には子供には自分たちよりもいい環境で受けさせたいというのに、いざ食になると急に財布の紐がかたくなり、大人はいいもの食べるのだが子供にはもったいない、まだ早いという表現が真顔で言われるから面食らう。僕は決して裕福な家庭に生まれなかったが、食と本と音楽については惜しみのない投資をしてもらったと思う。

          子供の食費をケチる大人たち

          想像力こそ、おもてなしの第一歩

          想像力というのはとても大切な能力である。想像なくして、次の一手は打ってはいけない。そんなことを今日の戦場のようなキッチンで感じる。想像力が豊かなプレーヤーは前の一手が分かる。その差がシェフとしての力量となってくる、逆にわからない人はいつまでも目先の単純作業をずっとこなしていくことになる。この想像力の欠如というのは、おもてなしの欠如にも繋がる。僕は基本的にベジタリアンだろうが、グルテンフリーだろうが、どんなゲストに対しても全力で向かうことにしている。だからグルテンフリーだからメ

          想像力こそ、おもてなしの第一歩

          OVER THE RAINBOW / WAGYUMAFIA 2025年期スタート

          妄想喫茶のイベント中に珍しく携帯を眺める井崎さん「浜田さん、明洞のオヤジからだ。」その出来事に僕らは瞬間でなにかを悟ったのだった。「すぐに折電してみなよ」イベント中に電話するというのは、WAGYUMAFIAの歴史の中でも初めてだろう。40年続く寒川にある焼き肉屋さんである、井崎さんの奥さんの仕事のご縁で出会うことになり、僕も一度だけ連れて行ってもらったことがある。来年の1月5日を持って店を閉じるという、やはり僕らの予感は的中した。こういうときはすべての予定を変更してすぐに行こ

          OVER THE RAINBOW / WAGYUMAFIA 2025年期スタート

          ありがとう!妄想喫茶、金字塔のキリ番回。

          ランチ2セッション、ディナー1セッションようやくのフィナーレ。いつも馴染みのレギュラーゲストな皆さんを目前に、さあ片付けに入ろうとその矢先に「浜田さん、井崎さん、今日来れなかった池袋の風ガクさんよりSMを祝杯にと。」とのサプライズ。心の中に一輪の花がパッと咲いた・・・そんな一瞬だった。スタッフもサプライズを知っていたのだろう、色々な意味で僕の中で心に残る瞬間だった。この妄想喫茶というプロジェクトは、僕の中でレストランにおけるコミュニティの在り方を考えさせられる、そんなプロセス

          ありがとう!妄想喫茶、金字塔のキリ番回。

          WAGYUMAFIA 2025いよいよ始動!

          早いもので今年もWAGYUMAFIAの一年が経とうとしている、例年期初に開催するキックオフだが今回は期末に開催する初めての試み。家庭の理由や海外勤務や地方勤務含めて、全員が参加できるわけではないが、それでも多くのスタッフが一同に介して集まるのはこのイベントが唯一である。今回は無理を言ってONIGIRI FOR LOVEも一緒に展開している成澤シェフのBEES BAR BY NARISAWAを貸し切りにしてお願いすることにした。夜のディナーを終えてから、温かいお料理と素晴らしい

          WAGYUMAFIA 2025いよいよ始動!

          長崎ちゃんぽんを再定義する話

          長崎ちゃんぽんは不評である。いや、僕は好きである。遠い昔に妹がリンガーハットでバイトしていた時代から、家族で通うようになってから長崎ちゃんぽんはいつしか僕らの定番レパートリーの中に入った。親父はタンメンも好きだった、そうこれも不評である。もちろん僕は大好きで、浜松町にある集来には時折あの熱々のタンメンが食べたくて車を走らせている。不評は外国人にである、そう彼らにとって長崎ちゃんぽんは全くゼロの存在だ。色々な外国人の友達を連れて行った、タンメンもだ、全く受けなかった。何が受けな

          長崎ちゃんぽんを再定義する話

          レストラン数が30ちかくになっても、僕はなぜ現場で厨房に立ち続けるのか

          とある経営者に「なぜ現場に立ち続けるのか?」と聞かれた。一年のうち数回、この質問をピュアにしてくる人がいる。そのときはいつも僕は五感が弛緩したように、虚無のような気持ちになる。レストランビジネスを立ち上げるときに決めたのは一店舗で終わらせないということだ。以前フレンチを作ったときは一店舗止まりだった、一店舗の楽しみも一店舗の限界も十分に分かっているつもりだった。その時と同じく僕はプロデュース側にまわって、厨房の中には立たないことを選んだ。いつの間にか僕が立たないと面白いものは

          レストラン数が30ちかくになっても、僕はなぜ現場で厨房に立ち続けるのか

          アメリカらからシンガポールへ、ツアー日程最終章を終えて

          アメリカツアーから弾丸で向かったシンガポール。1つのショーのためにやってきた。毎回ショーの前はとても緊張する、そう言うと驚かれるが僕らのWAGYUMAFIAは生物だ。だから色々な空気感というものがあって、その中ですべてのピースをしっかりはめて行かないとダメだからだ。僕はブランドマネージャーでもあり、プロデューサーでもあり、そしてプレーヤーでもある。だからこそ、開演前はそのすべての方向性が整っているかどうかの最終調整のために神経というか感覚がとても敏感になっている。 思えば大

          アメリカらからシンガポールへ、ツアー日程最終章を終えて

          エクストリームなUSツアー

          今回のUSツアーは今までで一番タイトなスケジュールだった。水曜日に立って、日曜日に戻ってくる。その期間に移動距離はまあまああり、エクストリームな感じで3つのショーを行う。おそらくこの規模で開催できるのは世界広しと言えど、WAGYUMAFIAぐらいだろう。それは僕らが100都市を超えるポップアップ、合計で1000回は優に超える、回数でのチャレンジをしてきたからで、僕の海外チームもトップガンチームで構成されていて、入念な準備とともにこのエクストリームな旅程を乗り越えていく。 今

          エクストリームなUSツアー

          夏の終わりの京都、圭子おばちゃんを偲んで

          僕の米国行きをあと押ししてくれたおばあちゃんのような親戚がいて、京都に行くたびに電話したり顔を出していたりしてたのだけど、最近はすっかりご無沙汰してしまっていて、つい先日急に電話が鳴った。圭子おばちゃんからだった。「寿人くん元気にしている?早く京都に来て会いに来てちょうだい、おばちゃんももう歳だから。」おばちゃんから弱気な発言を聞いたことは一切ない。おそらくこの時が初めてだったのではないだろうか。93歳である、一人でタクシーに乗り買い物にも行く。見た目と声だけはとてもその年に

          夏の終わりの京都、圭子おばちゃんを偲んで