見出し画像

思考を整理するのが苦手な人は5W1Hのフレームワークに当てはめてみる

企業などのように何らかの目的や目標を果たすことか使命の組織にとって、意思の疎通は非常に重要となります。
ところが、実際には、自身の思考の整理が出来ないまま、何を伝えたいのか支離滅裂、あるいは曖昧な人が少なくありません。
結果、組織の取り組みが滞り、成果に結びつきにくい状況になってしまいます。

「バカな奴は単純なことを複雑に考える。
普通の奴は複雑なことを複雑に考える。
賢い奴は複雑なことを単純に考える。」


稲盛和夫さんの少々、過激なメッセージです。
しかし、思考を整理出来ない人は、モノごとを複雑に考えてしまう傾向にあると思います。

その場合、シンプルに整理する何らかのフレームワークを活用することをオススメします。
乱雑な書類をいくつかの引き出しに仕分けするするイメージです。

例えば、定番のフレームワークが「5W1H」です。
5W1Hとは、「WHY(なぜ)」、「WHAT(何を)」、「WHERE(どこで)」、「WHEN(いつ)」、「WHO(誰が)」、「HOW(どうする)」から来るものです。

その設定手順ですが、案件毎に違ってくるかと思います。
しかしながら、ビジネスで捉えた場合は、その主張の目的あるいは目標である「WHY(なぜ)」を最初に明確にする必要性は重要であると捉えております。

また、目標を達成する期限を基点として、逆算思考でスタート地点や要所要所の経過地点などの「WHEN(いつ)」を定めるべきかと考えます。

そして、その目標を達成するための対象となるのが「WHAT(何を)」です。
それは、製品や設備などの物的対象もある場合もありますし、価格や流通などの政策が対象となる場合もあります。

また、「WHERE(どこで)」は、そのまま場所や地域となる場合もありますし、業界、市場や年代だったり、企業や個人というように、どこに対してと捉えることも出来るかもしれません。

勿論、「WHO(誰が)」この取り組みを動かすも設定しなければなりません。
基本は自分自身となる訳ですが、プロジェクトなど組織での活動となれば、責任者やメンバーの設定が必要となります。

そして、それらを活かして、具体的に「HOW(どうする)」のかを仮説立てます。
HOWとは、目標を達成するための戦略や戦術になろうかと思います。
ここが5W1Hの主要部分となりますので、策定には時間を要するかもしれません。

これで、複雑で曖昧だった思考は、充分に整理されてくるはずです。

しかし、この6項目でも、MECEできない場合もあります。
MECE(ミッシー)とは、「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の略で、「モレなく、ダブりなく」という意味を持ちます。

例えば、「5W1H」で漏れがあると解決手法にも落ち度があることになります。
また逆に、重複してしまうと、同じ検討を何度も繰り返すことになり非効率となります。
そもそも、漏れとダブりは表裏一体のところがありますので、漏れがあればダブりがあり、ダブりがあれば漏れがあると認識しておくべきかと思います。

その意味でも、「5W1H」をより細分化させる意味で、「HOW MUCH(いくら)」を加えた「5W2H」。
更には、「WHOM(誰に)」と「HOW MANY(どれだけ)」を加えた、「6W3H」を用いるケースも出てきました。

「WHOM(誰に)」は、「5W1H」の「WHERE(どこで)」から個人を抜き出して、よりターゲットを具体的にしたものです。
「HOW MUCH(いくら)」は、金額となりますので、例えば必要予算であったり、売上・利益・コストダウンなどの目標となったりします。
「HOW MANY(いくら)」は、数量の設定となります。

思考を整理するということは、それだけで自分の勝手な解釈による曖昧なものではなく、実行しなければならないことが明確になります。
結果、自分に取っても、関係者にとっても、それぞれの責任が明確になることでもあります。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?