アパレル業界にサステイナブルを(2)
こんにちは、わがです。
今回は、先週書きました「アパレル業界にサステイナブルを(1)」の続きになります。
今回はサステイナブルに取り組むアパレル企業の紹介ということでアパレル大手のUNIQLOについて紹介したいと思います。
なお、次の回で革新的な取り組みを行うアパレル企業を紹介してこのシリーズは終了したいと思います。
1.UNIQLOのサステイナブルへの取り組み
UNIQLOについて知らない人はいないでしょう。必ず誰しもがUNIQLOにお世話になったことがあると思います。ただ服を販売するだけでなく、戦略としてUNIQLO Uのような若者を惹きつける商品ラインナップを展開するだけでなく、下着でもヒートテックといったような高機能の商品を展開し続け、幅広い世代から圧倒的な支持を得ていますね。
このように日々消費者の声に応えてきたUNIQLOですが、世界がSDGsに向けて進んでいく中でとうとう環境に配慮した商品展開を考えていくようになりました。
無印良品でもオーガニックコットンを使ったシャツを展開しており、いままでその部分で差別化が図られていましたが、今後はSDGsへの意識向上から無印のような環境に配慮した商品の売り上げが上昇していくと考えられます。
話がそれますが、UNIQLOは生産過程における労働問題においていろいろ黒い部分が指摘されており、イメージダウンにつながることもありました。
環境に配慮していない企業が淘汰されていく中で、UNIQLOもイメージダウンをしていくわけにはいかないでしょう。
そこでUNIQLOがサステイナブルに取り組む事例を2つほど紹介していきたいと思います。
2.リサイクルダウンジャケットの販売
こちらの商品をご存知でしょうか。
こちらは「リサイクル ダウンジャケット」という商品で、100%リサイクルダウン&フェザーを使用したダウンジャケットです。
商品説明でもサスティナビリティへの貢献を最優先に考えて開発されたと記載してあることから、UNIQLOが本格的に取り組みを入れた商品だということがわかります。
以前からUNIQLOはダウンジャケットのリサイクル活動を実施しており、今回それが商品としてようやく形になったと言えます。(ちなみにこの商品もリサイクル可能らしいです。)
またユニセックス商品を展開することは珍しいUNIQLOが男女兼用と押し出すあたりにもこだわりを感じます。
リサイクルを推進しているアパレル企業は多くあります。H&Mではどこのブランドでも構いなく服の回収をしており、1袋で500円引きクーポンが貰えます。
もちろんUNIQLO、GUもリサイクルボックスを設置し服の回収を行っていましたが、このように商品としてリサイクルして作られたものを打ち出したのは先進的な取り組みだと感じます。
反面、欠点も見られます。
それは価格の高さです。
こちらのダウンジャケットの価格、7990円(税抜)とUNIQLOにしては決して安いとは言えません。UNIQLO自体そこまで安い商品を展開しているわけではないんですが、純粋に値段以上の品質、つまりコストパフォーマンスが高いことがUNIQLOの強みです。
ただリサイクルによるコストや手間が価格を上げたのでしょう、消費者が思う値段よりも高いと感じてしまうわけです。私自身4990円くらいかなと思い見てみたら2000円の大誤算でした(笑)
まだまだ課題がありそうな感じですがコンセプトは素晴らしく、ぜひとも挑戦し続けてほしいなと思います。
3.UNIQLO U 2021SS のコンセプト
1月22日金曜日に発売されるUNIQLO U 2021SSの商品ラインナップを見て気になったことがあります。
上記の商品説明を見ていただくと、「長く使えるように」という言葉が見えます。
まさにこれこそ前回述べたサステイナブルの定義の一つ「より長く使える」の部分にあたります。
トレンドがあり、また変化が激しいアパレル業界において、長く使える商品を展開するのは矛盾した考えとも言えます。早くライフサイクルが終わった方がまた商品を買ってくれるようになるからです。
それでもそのような商品を展開するのは根底にサステイナブルな商品を作るというコンセプトがあるからなのではないでしょうか。
コロナ禍になり、テレワークも増えてきた現在、お洒落をする機会も減ったのではないでしょうか。それに合わせて最近トレンドでは自宅でもゆったり過ごせるようにスウェットがきています。UNIQLO Uでもそのような商品が見られますね。
お洒落をする機会が減った=服の消費が減ることを逆に機会と捉えて、質が高く、より長く使える商品を展開したのかもしれません。
4.まとめ
コロナ禍になり世界にサステイナブルな考えが浸透してきているような気がします。
長く使える商品を生み出すことは利益を追求する資本主義経済において反した取り組みだと思います。それでも少しずつサステイナブルな考えが世界へ浸透していけば、今までとは違った経済に変わるとなんとなくですが感じています。
次回は革新的な取り組みを見せるサステイナブルなアパレル企業を紹介します。お楽しみに。
著:わが
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