0703しだれ桃

お仕事お仕事

2006年3月 9日 (木)

旧暦2月10日、日の入りが17:45です―。

日中の時間が長くなりましたね~。
これからしばらく、1日約1分のペースで日の入りの時刻が遅くなっていきます。

当然ですが、日の入りが遅くなると、夜の明けるのは早くなりますねぇ。

帰宅が遅くて宵っ張りの私が、空が明るくなる前に寝たい!と必死になる季節がもうすぐそこまで来ています。
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さて、3月は年度末の時期でもあり、学校では卒業の時期ですね。

いくらかは景気が上向きなのでしょうか、新卒採用を増やしたというお話を聞くことが多くなりました。

気が付くと私も働きだして○○年.

景気も社会も働く場所も変わりましたし、それとともにもちろん、一緒に働く人達も変わりました。

いつの間にか人を使う立場にもなり、「ヘタれ」ながらも、これで良いのかと自問自答の毎日でもあります―。

学校を出て1人暮らしをし、新卒で働きだした時、私に「同期」は1人もいませんでした。

先輩と上司に迎えられて、社会人の1歩を踏み出したわけです。

仕事自体は今思うと、これでいいと思えばいくらでも楽ができる仕事でした。

しかし、真剣にやろうと思うと、ちょっと専門的な知識がいる仕事でしたから、そういう意味では面白かったし、やりがいもありました。

しかし、当時の直属の上司が「女に仕事は教えない」という姿勢だったため、苦労しましたねぇ…。

しかもこの上司、当時まだ30才そこそこでしたから、「オンナのくせに!」っていう態度は、あのころもう珍しい部類だったと思うんですよね。

「知りたい」と思っても教えてくれず、「オンナなんかに何がわかる!」と言われるばかりでしたから、目を盗んで必死に覚えましたよ。

先輩達も、長くて3~4年勤めたらいずれ「寿退社」で辞める、という感じでしたから、あんまりムキにならなくてもねぇ…という雰囲気―。

まあ私も、学校出たてでなまいき盛りのはねっかえりでしたから、「私が」「私が」というところもありましたし、扱いにくいタイプだったでしょうね。

まわりの皆さんの苦労が、この年になって身にしみます―。

結局この上司とは、私が会社を辞めるまで8年近く一緒でしたが、とうとう直接仕事を教えてもらうことは出来ず、関係も好転出来ませんでした。

そのかわり、私に仕事を教えてくれたのは、彼の先輩にあたる上司と、関係会社や取引先の人達、親会社から出向してきた人達、それからなによりも、お客様達でした。

この方達には、仕事のやり方はもちろん、マナー、やりがい、辛さ、達成感などなど、すべてを教えていただいたと思っています。

ずいぶんいろいろ教えていただいたけれど、社外の人だったりもしましたね。

仕事ノートを作って毎日見せなさい、と言われて、本当に毎日添削してくれました。

転勤で遠方に行かれるまで、連日指導していただいたことは一生忘れることができません。

この方を含め、当時の諸先生方には、深く深く感謝しています。

仕事に関係する知識が増えると、お客様との会話もはずみ、自分を覚えていただけます。

全国各地からお手紙をいただいたり、お電話をいただいたり、ありがたいことでした。

外国のお客様も多かったのですが、英語を含めて外国語がわかりません。

身振り手振りと日本語でコミュニケーションをとり、話が通じた時の嬉しさも、お客様に教えていただいたことの一つでした。

自分を覚えてもらうって、嬉しいんですよね。

例の上司は、なんでも「そこのお前」とか「ウチの女の子に言っといて」とかで、名前をきちんと呼ぶ、ということがありませんでした。

取引先の皆さんにも、ずいぶん可愛がっていただきました。

たぶん専門分野なので、女性で興味があるのが珍しかったのでしょう―。

美人でも無く、可愛いさも女っぽさのカケラもなかったのですが、名前を覚えていただき、何を聞いてもめんどうがらずに教えてくださいました。

しかも辞める時には「もったいない、ウチで働かないか?」と声をかけてくださいました。

残念ながら東京を離れるので、と申し上げたら「また帰ってくることがあったら、いつでも働いてもらうよ」とまでおっしゃっていただきました。

それが何よりも嬉しくて、もうその一言でどんな苦労も報われる、と思ったものです。

私の場合、人生最初の仕事で直接の上司には恵まれませんでしたが、逆を言えば、その人がいたからこそ、仕事への欲が出たし、情熱も続きましたし、他の人達のありがたさがわかったわけです。

ある意味で、一番の恩人なのかもしれません―。
いや、今も絶対会いたくないけどね…。

話はまわりますが、その後転職した先でも、私にはいわゆる「同期」と呼べる人はいませんでした。

今、私の下で働いてくれている子達は、会社が一番新卒を採った時期のメンバーなので、同期がたくさんいます。

いろいろな事情で辞めた子達もいるのですが、辞めても仲良くしているのをみると、やっぱり「同期」って良いもののようですね。

「同期」っていいなぁ…、って話の予定だったのですが、なんだか昔話になっちゃいました!!


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