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Q. おうちフリースクールにはどれくらいのスペースが必要?


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おうちフリースクール運営に関するQ&Aカウンセリングを始めてもう間もなく1年半が経過しようとしています。

たくさんの先生方とお話をさせて頂いている中で、皆様からよく聞かれる質問とその答えを記録してまいります。

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Q. おうちフリースクールはどれくらいのスペースがあれば始められますか?

A. 6畳程度はあることが望ましいです。(わたなべ調べ)

おうちフリースクールを始めようと考えた時に「はたして、我が家でキャパシティーは十分なのだろうか」と疑問に思われる方が多いです。

あくまでもわたなべの経験になりますが、私が一番最初に教室として使用していたスペースは6畳あまりの小ささでした。

この6畳のスペースに、生徒さんが1~4人集まって一緒にお勉強をしていました。


1.「6畳でも狭くはない」生徒さんの声

あまりにも狭いスペースでしたので、当時は生徒さんに申し訳ない気持ちもいっぱいでした。

そこで、スクールを始めて1年経つタイミングで、私の場合はもう少し広い教室への移転を決意。

せっかくの移転なので、新しい教室を見つけるにあたって、このタイミングで生徒さんに意見を求めました。

・教室の大きさはどの程度がいいか。

・どんな設備があるといいか。

などなど…。

そこで判明した意外な事実。

”生徒さん自身は空間が狭いとは感じていない”

ということ。

「今まで狭くて本当にごめんね~」と私がいうと、

「え?そう?」

という顔をするんです。

多少は気を遣ってくれていたのかもしれませんが、日頃私から助言を求められた時には割とストレートに返答してくれる子達なので、スペースについても、多分本当にそれほどには気になっていなかったのだと思います。

広さよりも、イスですね。

座り心地のよいイスがあると嬉しいとか、リラックスするためのイススペースがあったら、ということを子ども達は教えてくれました。

いつか置きたい、中学生をダメにするクッション…。


2.考察

生徒さん達が私の教室をそれほど狭いと感じていなかった理由について考えてみたのですが、確かに学校の教室と比較すると、私の教室のほうが広いのではないかという仮説にたどり着きました。

6畳間のほうが学校の教室より広い?そんなわけないでしょう。と思われますよね。

いえいえ、実は6畳間のほうが広いんです。

”密度”に注目すると、この謎が解けます。

一般的な公立中学校の学級教室の面積はおよそ65平方メートル程度。

ここに40人の生徒が入ると、単純計算で一人当たりの面積が1.6平方メートルとなります。

加えて、学校の教室には生徒人数分の学習机の他、教卓~教員の事務机まで帯状に伸びる、いわゆる”先生スペース”、ロッカー、掃除用具入れ、体育着袋掛けなどなどが必要となるので、さらに生徒のスペースは小さくなります。

一方私の教室の6畳=11平方メートルを4人の生徒で共有すると、一人当たりの面積は2.75平方メートルです。

そういうわけで、学校の教室の人口密度に慣れてきた生徒さんたちにとっては、私のスクールの狭さがそこまで気にならなかったのかなと考えています。


3.教室づくりのポイント

(1)余計なものを徹底的に撤去する

教室が6畳だった時代から一貫して気を付けていることは、「教室には余計なものを一切置かない」ということです。

これだけは、昔も今も徹底しています。

今は教室を転居して8畳の教室を使っていますが、この教室に置いてあるものは以下。That's all。

・学習テーブル

・生徒さん用の背もたれイス

・教師用おしりが乗るだけのミニスツール

・スクリーン

・プリンター

・空気清浄機

・リラックスソファー

・でぃありす文庫

以上になります。

6畳間で教えていた教室は、家族のダイニングとしても兼用していましたが、それでも上記以外のものは置かないで暮らしていました。

私は、もともとかなりおおざっぱな性格ですので、気づくと物が散らかってしまうタイプ。

が、学校教員を経験してからは、整理整頓に人並にこだわるようになりました。

学校教員時代も、黒板やその周囲にベタベタとものを貼るのはナシと決め、掲示物のはがれも気づいたらすぐに直すように心がけていました。

生徒が学習に集中できる環境づくりには結構気を遣うタイプだったと思います。

そんなわけで、今も”学習の場=誰もがクリーンな気持になれる環境であるべし”という頑固な理想を貫いています。


(2)清潔を保つ

「アットホームで素敵な教室ですね」とお褒め頂ける一方で、私はこの「アットホーム」という言葉に対しては密かなる警戒心を抱いております。

何かというと、”アットホーム"という言葉は「ここに来た生徒さんの心に広がる安心感であるべき」であって、決して、「ホストにとってのアットホームであってはいけない」と考えています。

生徒さんの来室する平日9:30以降、私の生活の場はプライベートな空間からみんなの場所、公共の場に変身します。

私はズボラな性格なので、例えば朝食のパンくずとか、水道の水アカとか、イヌの毛なんかを見つけても神経質になることはありませんが、生徒さんからすれば、私の家は「他人の家」。

「なんか不潔…」とちょっとでも思うところがあれば、なんだか気持ち悪くて勉強に集中できないものです。

ですから、掃除はなるべく一生懸命するように心がけています。

それでも、どこからともなくイヌの毛はふわふわと舞ってくるのですが…。

うちは未だにレトロなカメみたいな掃除機(伝わる?)を使っていて、1日最低3回は掃除機をかけています…。

ルンバ欲しい…。


以上、「おうちフリースクールのスペースはどれくらい必要?」のご質問への答えを書きました。

下記に、スクール内のイメージ画像を貼ります。

よろしければご参考になさってください。

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