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おうちスクーリングのはじめ方

このたび、わたなべさやこのnoteにおいて新しいマガジンの展開をはじめることにいたしました。

「おうちスクーリング(ホームスクーリング)のはじめ方」です。


1.おうちスクーリングとは?

おうちスクーリングの説明に入る前に、まずはホームスクーリングという言葉について考えてみたいと思います。

※あくまでも個人的見解ではありますが、ホームスクーリング≒おうちスクーリングという関係にあると私はとらえています。海外でいうところのホームスクーリングと、日本で私達が実施可能な在宅学習スタイルにはほんの少し違いがあるためです。

みなさんは、ホームスクーリングという言葉を聞いたことがありますか?

ホームスクーリング(ホームエデュケーション)とは、主に義務教育課程にある子どもが、学校ではなく家庭を主たる拠点とし、学習活動を行なう教育方法です。

アメリカ合衆国、カナダ、イギリス、フランス等の国々においては義務教育の代わりとしてホームスクーリングという学びのスタイルが認められています。

ですので、グローバルな視点でホームスクーリング(home schooling)という言葉を用いると、一般的には”義務教育の代わりとして家庭でおこなわれる教育活動”というニュアンスを帯びます。

一方日本では、学校教育法において就学義務が規定されており,義務教育を家庭で行うことは認められていません。

このような理由から、”日本において義務教育課程にある子どもが家庭を拠点として学習に取組む活動”を、海外のホームスクーリングと区別するかたちで私はおうちスクーリングと呼んでいます。

【まとめ】おうちスクーリングとは、義務教育を家庭で行うことが認められていない日本において、義務教育課程にある子どもが家庭を拠点として学習に取組むスタイル。



2.日本でおうちスクーリングを行うメリットはないんじゃないの?

日本では家庭で義務教育を行うことが認められていないのだから、わざわざおうちスクーリングを採用するメリットはないんじゃないの?そう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いいえ、日本の子ども達にとっても、おうちスクーリングを採用するメリットはあります。

下記に該当するお子さんやご家庭は、ぜひおうちスクーリングを検討されてみてください。

✔登校していないけれど、家ですららやスタディーサプリをやっている

✔進研ゼミやZ会を続けている

✔学校の教科書やワークを用いて家で勉強している

✔先生やお友達が持ってきてくれるプリントを自分で頑張っている

✔ご家庭として、学校の先生と連携・協力していく意思がある

✔教育委員会、教育センター、または民間の支援団体(フリースクール等)など相談につながっている機関がある。


先にも述べた通り、日本では、学校教育法において就学義務が規定されており,義務教育を家庭で行うこと(=義務教育の代わりとしてホームスクーリングを行うこと)は認められていません。

しかし、義務教育を前提としつつ、自宅において学習に取組んだ場合、校長先生のご判断で指導要録上出席扱いにしてもらうことは可能です。

この根拠は令和元年10月25日文科省通知「不登校児童生徒への支援の在り方」の末尾に掲載されている、【別記2】不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについてに明記されています。


3.文部科学省が認める”ホームスクーリングらしき”学習のカタチ

上記の通知を精読すると、文部科学省が「このような要件を満たしてホームスクーリングらしき学習スタイル(=おうちスクーリング)を行なった場合、校長判断で指導要録上出席扱いになります」ということが書いてあります。

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