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海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト2021発表会レポート

先日、最新の3D技術を活用した海洋生物の研究を通じて、物事を深く追求できる人材を育成する「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト2021」の第一期生成果発表会が行われました。
ワコムはこちらのプロジェクトに3Dソフトウェアの操作のために使うペンタブレットの提供を通じてサポートをしてまいりました。

登壇したのは中学生研究生の9名。各々が海の生物から研究テーマを選定。研究対象となる海洋生物の仕組みや特徴を調査するとともに、CTスキャンを行って自分で3Dモデリング化し、プリントアウトするというところまでを行う一大プロジェクトです。

第一期研究生の皆さんと主任講師吉本大輝さん(後方右)、中村玄さん(後方左)

プロジェクトが開始する際、「3D化するためにはまずはその生物を深く知ることがとても大事」ということを、プロデューサーで3D主任講師の吉本大輝さんは語っていました。それらを具現化するような膨大な調査結果をわかりやすく、そしてたまにコミカルに紹介する研究生のレポートは驚きと発見にあふれた内容で、とても濃い時間となりました。

苦労したこと、うまくいかなかったこと、そこから次に何が課題になるのか、というプレゼンテーションは言葉で表せないほどの感動を届けてくれました。

ミンククジラの海域別の作品

そして、実際に研究した結果を形にした3D出力した品は、弊社代表井出信孝のコメントにもあった通りまさしく「作品」でした。普段、立体的に見ることのできない生物の体内の構造を忠実に表現したり、特別な組織の3D化を試みたり、海域によって違う種類をわかりやすく表現したりなどなど、驚くばかりの作品が展示されていました。
プレゼンテーションの際、各研究生はそれらを実際に手に持って発表を行ってくださったのですが、その自信のある姿にもとても感銘を受けました。

ウニの内臓を再現した3D出力作品とジンベイザメの髭の作品

このプロジェクトに参加するまでパソコンさえ操作したことがなかった研究生たちが、8か月の経験を得て、「ZBrush」という3Dソフトウェアを使いこなし、パワーポイントでレポートをまとめ、中には論文を作成しているという驚きの成長を目の当たりさせていただきました。

ヒトデの内部構造を現したものと海域によって異なるシャチの姿、クラゲの3D出力作品

吉本さんがおっしゃるように、「中学生のうちから3D技術に触れることで将来的に様々な分野で活躍する3D技術者、研究者を育成することができ、それらが海洋研究・海洋開発の発展にもつながる。」という未来を垣間見たような気がします。

協賛各社代表と研究生、講師の皆さん


詳細なレポートと実際のプレゼンテーションは海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト公式チャンネルにて公開中です。研究生のパワーあふれるプレゼンテーションの様子をぜひ動画にてご覧ください。

そして、第2期の募集がスタートしております。
詳細は公式サイトにてご確認ください。