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サタデーガール(仮)

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ショートショート×視線認識
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彼女の理由

 大学は夏休みに入り、唯一の友達も帰省してしまった。

 だからといってやることがないわけではない。最近はまっているのは、あいつが教えてくれたスポーツ体験だ。なんといっても爽快感がたまらない。

 ゴーグル型デバイスをつけ、スポーツプレイ中の選手の視線映像を投影する。これだけでスポーツをした気になれるというものだ。

 とはいってもサッカーや野球を投影体験しても、僕には面白くはない。なぜかというと

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クラウンズポケット

「久しぶり。もう、デートに手ぶらでくるなんて相変わらずだね。変わったところといえばその頭くらいか。やっと玉ねぎ買ってくれたんだね」

「デートなんて財布だけあればどうにでもなるじゃん。でも玉ねぎってダサくない? これ王冠型帽子でしょ。商品名だってクラウンズアイだったよね」

「そうは言ってもどう見てもこのかたちは玉ねぎだから、仕方ないんじゃない。流行に遅れて買ったくせにあだ名に文句をつけない。それ

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見上げてごらん

 高層商業ビルの屋上、そこには飛び降り自殺をしようとしている男がいた。

「飛び降り自殺なんてやめなさい。親御さんも悲しむぞ」

「よかった。来てくれたんですね」

「よかった、というのはどういう意味だ。飛び降りるのがこわくなったのか。だったらはやくこっちへ戻ってきなさい」

「ちがいます。そもそも僕は自殺したくてこんなところにいるわけじゃないんですよ。とはいっても邪魔をされるくらいだったら飛び降

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私の瞳

 私はアイドルに向いていないらしい。

 先日発売されたアイドルのライブ映像がこういう仕様だったとは。たしかにあのイベントのチケットには変な文言があった。

「今回のイベントは映像化される予定があります。お客様のうち、映像化されて困る方はマスク・帽子などでお顔をお隠しになるようお願い申し上げます」

 客の姿が映り込んでしまうことなんて当たり前だ。いまどきどんなイベントの注意書きにも書かれていない

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キャッツ・アイ

 あいつらだけは、許せない。

 私はコスプレイヤーだ。イベントごとに各地を回り、コスプレ広場で写真を撮られている。

 露出の高い服装であることは認めるが、だからって胸元や股間ばっかり撮影してくるあいつらのことは許せない。

 そういうやつらに限って撮影前のあいさつもなく、いきなり撮ってくる。こちらが注意をしようとするとそれを察知してすぐ逃げてしまう。

 友達に聞いたところ、ああいうやつらは写

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君の視線

 とうとうあの子がアイ・テレビを買った。

 アイ・テレビはスクリーンに透明な特殊センサーがコーティングされている。グラスデバイスをつけて視聴すると、テレビ画面のどの部分を見ているかが「アイ・ポイント」として記録される。これによって一画面に多く映っている芸能人の中で、どの人が一番見られているのかが分かるようになった。テレビ局は視聴率だけではなく、出演者の誰が一番多くの視線を集めているかが分かるよう

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おしゃれな姿

 おしゃれの評価は簡単になった。その服装の時に人から見られた回数を数えればいいのだ。

 昔はモデルの人がすすめているものがおしゃれとされていたり、もっとひどいとアパレルメーカーが流行を操作しようとしていたらしい。

 それがかわいかったり、カッコよかったりすることは否定しないけど。でもおしゃれっていうのはその人に似合っているかどうかでしょ。

 ちんちくりんな体型の私にビシッと決まったスーツルッ

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