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DeFi_#2:「DeFi」の基礎知識

DeFiとはブロックチェーンの台帳を拡張した スマートコントラクト を用いてオンチェーン上で提供される非中央集権の金融サービスのことです。誰もが自由に使えることを目的として提供されており、ユーザーの本人確認をしないと利用できない既存金融(Centralized Finance)が提供するサービス(CeFiサービス)とは大きく異なります。この単元ではDeFiサービスとCeFiサービスの違いについて解説します。


DeFiとは?

近年、DeFiプロトコルが誕生し、それらのプロトコル群によりオープンでダイナミックな金融システムがブロックチェーン上で実装されています。

DeFiとは、ブロックチェーンの公開台帳を拡張したスマートコントラクトで構築された非中央集権の金融システムです。それらのスマートコントラクトはDeFiアプリケーションで発行したトランザクションを自動的に執行し、システムが分散化されていることで、単一障害点(single points of failure)を防いでいます。

既存金融システムと違い、誰でもが自由に金融サービスにアクセスでき、 ウォレット を作成して、自分で資産の管理ができます。また、ブロックチェーン上に構築されて自由にアクセスができることから、ユーザー自身が望む金融サービスを様々なプロトコルを組み合わせることで、自由に作ることが可能となっている点は特記すべきところでしょう。

このようにオンチェーンで提供され、自由に使えて、誰でも自由に組み合わせて新しいサービスを構築できることがDeFiの特質です。この特徴をマネーレゴ(お金のレゴブロック)と称されることもありますが、その特徴に関しては「DeFiの構成要素 - 原則とレイヤー構造」の単元で解説をします。

既存金融(CeFi)とDeFiの違い

DeFiを非中央集権の金融サービスとすると、既存金融は中央集権の金融サービス(Centralized Finance、中央集権金融)と呼びます。よって、DeFiの対比語としてCeFi(Centralized Finance)やTraditional financial system (TradFi、伝統的金融システム)という言葉がよく使われています。

CeFiにおける二つの重要な構成要素は、カストディアル(保管、預け入れ)とパーミッションド(Permissioned、許可制)です。

カストディアルとは、ユーザーは銀行や証券会社など中央集権機関を信用して資産を預け入れて、ユーザーの代わりに管理をしてもらうことを言います。またパーミッションドとは、ユーザーは金融機関に個人情報を提供し、本人確認などを経て金融機関から金融サービスを受けるための許可を得る必要があることを意味しています。

このような許可制にすることで、中央集権機関が金融システムのゲートキーパーの役割を担い、金融システムにアクセスできる主体をコントロールしています。許可制にすることは金融システムの安定化などの観点から必要なものですが、仲介者が増えるとそれだけコストが高くなり、透明性が失われることになります。

次回の第3回では、DeFiに関するイメージをつかめるように、 スマートコントラクト 群を用いたユニークな金融システムの事例として、まずは「レンディングプロトコル」について解説します。


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