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世界に誇る!「和食」に秘められた日本人の自然観とは?(前編)ー先生のための『和の国・日本国』講座㉔ー

こんにちは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回は、

「先生のための『和の国・日本国』講座」という主題のもと

「和食(日本食)」に焦点を当て、

日本の伝統的な食事から分かる日本人の自然観や、

和食の種類調理の起源

日本の「食」に関する課題などから、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



【今日の内容】
世界に誇る!「和食」に秘められた日本人の自然観とは?(前編)~先生のための『和の国・日本国』講座㉔〜
 
1)「和食」世界に誇る「〇〇遺産」!!
2)食事とは『命をいただく儀式』である。
3)「いただきます」「ごちそうさま」
4)日本人にとって食事とは何か?



1)「和食」は世界に誇る「〇〇遺産」!!



みなさんは、


いつも朝ご飯にどんなものを食べていますか?


例えば、


「ご飯とみそ汁」


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「パン」


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「シリアル」


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「フルーツ」


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もしかしたら、

「プロテイン」という方もいるかもしれませんね。


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現在の日本では、

「食文化」が多様になり、

和食、洋食、中華などなど世界中のあらゆるものを

食べることができます。


そんなあらゆる「食文化」の中でも、

世界の中でとりわけ


「この伝統的な食文化だけは大切に守っていこう!」


と言われている「食文化」がありますが

知っていますか?


全部で5つあります。


これは、ユネスコが管轄している


「世界無形文化遺産」
【出典:文化遺産データベース
 https://bunka.nii.ac.jp/db/heritages/detail/274122】


と呼ばれていて、


「食文化」の保護に関しては、


「食の無形文化遺産」


として呼ばれています。


①「フランス料理」


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「フランス料理」は、

結婚や誕生日など人生のなかで大切な日を祝うための「社会的慣習」

が評価され登録されました。

フルコースの順番や食事のマナーといった知識や慣習もその例です。


②「地中海料理」


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「地中海料理」は、

地中海式の農業によって栽培〜収穫されたオリーブオイルや肉・魚、

フルーツ・野菜などをバランスよく摂取することが特徴です。

食品の生産、加工、消費に関わる技術や知識が総合的に評価されています。


③「メキシコ料理」


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「メキシコ料理」は、

約7000年前から口承で伝えられている伝統が色濃く残っています。

トウモロコシや唐辛子、豆を基本とした、祭礼や儀礼と結びついた多彩な料

理を代々受け継いできました。


④「トルコ料理(ケシケキ)」


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世界三大料理にともいわれている「トルコ料理」

そんなトルコ料理のなかでもこの『ケシケキ』という食べ物が

食の無形文化遺産に登録されています。

結婚式や雨乞いの儀式などで振る舞われる宗教的な料理で、

日本でいうおかゆのようなイメージ。

歌を歌いながら音楽に合わせて小麦を脱穀しすりつぶす独特な調理法が

評価されました。



お待たせいたしました。

もう「これでしょ!!」という方も

いらっしゃると思います。

そして、最後が


⑤「和食(日本食)」


なんです!!


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「和食」2013年に無形文化遺産に登録されました。


①多彩で新鮮な食材を生かしていること。
②日本ならではの四季折々の移ろいを表現していること。
③海外でブームとなっている健康志向の食文化を有していること。


などが理由として考えられています。


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季節の移り変わりを感じさせるだけでなく、

見た目も繊細で美しいとの評判を得ています。


このように、

世界に誇る私たちの伝統的な「食文化」である「和食」

について


今回は、


「日本にとって食事とは何か?」


という視点で考えていきたいと思います。




2)食事とは『命をいただく儀式』である。



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「ブタがいた教室」


という映画を知っていますか?


これは、

大阪の小学校の授業を映画化したもので

飼育した豚を食べるかどうかの議論を通じて、

小学生たちが『命』へ真摯に向き合っていく物語です。


いつもはふつうに食べている「食べ物」


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いつもはふつうに売られている「食べ物」


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そんな「食べ物」にも
もともと『命』があった


しかし「生きる」ということは、

こういうことなのではないでしょうか。


人は動植物の命を毎日摂取し続けなければ

命をつないでいくことはできません。


だから

古くから日本人は、


『食事は「命を交換する儀式」』


と考えてきたのです。




3)「いただきます」と「ごちそうさま」



食事とは、『いただく儀式』であり、

神聖なものです。


食事はそれ自体が「神事」であり、

調理や稲作、酒造りなども神事そのものである

古来から日本人は考えてきました。


このように捉えてきた日本人は、


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「いただきます」


と言って食事をはじめます。


これは、もともと


『あなたの命をいただきます』


という意味で


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大自然の恵みに感謝をする言葉です。


また、

食後の


「ごちそうさま」


の言葉は、もともと


『ご馳走様』


の文字を眺めれば伝わってくるように


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自分のために走り回って食事を整えてくれた人の働きに

感謝する言葉です。


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たとえ自分が料理をしたとしても、

稲や野菜を育て、魚を獲り、塩を作り、酒を醸してくれた人がいて、

調理器具や食器を作った人、食材を運んだ人、ガスを通した人など、

大勢の人々のリレーがなければ、

「たった一食」の食事も成り立ちません。


私たちが何気なく口にしている一善のご飯も、

大自然の恵みのたまものであって、

途方もないほど多くの人々の手が掛けられて、

ようやく用意できるものである。


だからこそ、


『お米には神様が宿る』
『米を一粒でも食べ残すと目がつぶれる』


などと古来から言い伝えられてきたのです。




4)日本人にとって食事とは何か?



「いただきます」は
『大自然の恵みに感謝する言葉』


であり、


「ごちそうさま」は
『人々の働きに感謝する言葉』


ということになります。


日本人は太古の昔から、

食事をするたびに合わせて大自然の恵みに感謝してきました。


日本人にとって、


食事とは、
①自然の恵みに感謝すること。
②人々の働きに感謝すること。
③相手を尊重すること。


3つの「想い」が込められているのです。



ところで、


「いただきます」「ごちそうさま」という言葉は、
外国ではどのように翻訳されるか知っていますか?


『英語』では、

「いただきます」と同じ意味の言葉は

「Let’s eat. (食事を始めましょう)」

という意味しかありません。


『中国語』

「チイファンラ(さあ食べましょう)」

という意味しかありません。


『韓国語』

「チャルモッケスムニダ(よく食べます)」

という意味しかありません。


『フランス語』

「ボナペティ(良い食欲を)」

という意味しかありません。


これらでは、

「『大自然の恵み』や『命』に感謝する」ということは

伝わりませんよね。


そもそも、

西洋には『自然の恵み』に感謝するという発想はなく、

人は神に代わって自然を支配するものと観念されていて

このことは『聖書』にも書かれています。


西洋人の多くは、無言で食事をはじめ、

食後も無言のままであることがほとんどです。



日本人は、

『大自然』とともに生き、

『命』に感謝し、

『人々の働き』に感謝してきました。


この大切な『意味』や『想い』を忘れずに

これからも「命をいただく儀式」である食事を

大切にしていきたいですね。




これまで、
「日本はいい国だ!」というと
軍国主義者と言われたり、
危険思想だと思われたりしていました。


しかし、

2011年3月11日

東日本大震災を契機に外国から注目されてから、潮目が変わりました。


じつは、わたしたちが住んでいる『日本国』はすごい国なんです!!

まだまだ、
歴史の闇に埋もれてしまった「真実」が
たくさんあります。


「日本を知ることは、
       『自分のルーツ』を知ること」


わたしたちの生まれた国をもっと学びませんか?

そして、子どもたちに伝えませんか?

自分の生まれた国を誇りに感じることは、
きっと自己肯定感とか自己効力感につながるはず。



一緒に、『和の国・日本』を楽しく学びましょう!



最後まで、お読みいただきありがとうございました。









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