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生まれてはじめて父の涙を見た日。

 ども、就活生を卒業した平子です。

 僕が希望する就職先を父を説得し続ける事、丸一か月...。

 ようやく本日、父に背中を押してもらえました...!!!しかもなんと誕生日に!

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 このご時世、未来予測はもはや無意味で、会社の勃興と倒産が相次ぐ時代。少しでも安心してスタートダッシュが切れるように中堅以上の会社に行くか、若いうちからスピード感をもってベンチャーに就職し、スキルを磨くか...。

 どちらも一理ある考えだと思いますが、僕は圧倒的に後者の意見でした。

 僕の世代は寿命100年、就労期間はおよそ80代まで約60年続きます。そんな人生なのに、整った環境下でのんびりと”横に倣え”で研修を受けている場合ではないと思うし、多様なスキルを身に付けてようやく全うできる100年だと考えています。よって、挑戦心や自立心、新たな舞台も恐れないフットワークを若いうちに身に付けたいと思い、ベンチャーを志望しました。

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 一方で父は、伝統があり歴史の深い超大手で働いています。

 父はもちろん僕が内定をいただいたスタートアップの会社には反対で、もう少しファーストキャリアに安定性を考慮した方が良いとアドバイスを受け続けていました。

 しかし地盤の整った環境を嫌いチャレンジングな場所を求めていた僕は、尊敬する父の言葉を聞かず、我が道を進むことを父に訴え続けました

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 そして本日、会社から父を説得するのに必要な情報をいただいて臨んだ「第n回 父説得会」。参加者は僕と父。

 会社の説明と自己分析内容、自分の将来像と覚悟を載せたプレゼンを用意して、父の前で緊張しながらプレゼンテーションをしました。

 父から質問を受けつつプレゼンを終え、父が感想を述べます。そしてようやく、入社を認めてもらうことができました

 父は期待の意を込めて手を差し伸べ...

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 父から入社を認めてもらい、手を指し伸ばされた時、それだけ心配してくれていたんだと思うと自然と涙があふれ、平静を装っていた顔が崩れ...。

 ふと父の顔に目を向けると、父も顔を崩し目に涙を浮かべていました。それを見て僕も歯止めが利かなくなり、サウジアラビアのキングファハドの噴水よろしく、わんわんと父の前で大泣き。

 そんな中、急に泣いている自分に恥ずかしくなり、家族の期待を背負って長男として頑張ることを誓って、その場を後にしましたとさ。

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 寡黙だが家族思いで、仕事もきっちりこなす父。
 反抗期をこじらせ、家族と話すことに恥ずかしさを覚えてしまう情けない息子。

 僕の人生において、間違いなく父と最もぶつかり合った時期だし、最も話し合った時期でした。

 昨晩はなぜかあまり寝付けず、今朝も早起きだったので、今日はよく眠れそうです。

 涙で失った体の水分を補給しつつ、床に就きます。


ーー終わりーー

何か秀でた能力があるわけでもなく、友達が多いわけでもない。1日誰とも話さない日もザラにある。引きこもり文系大学生の心に秘めた思いをツラツラと。