【383日目】必観!壮絶なクジラ狩りのドキュメンタリー映画

映画「くじらびと」を見てきました。インドネシア経験者のボクとしては、なんとしても見ておきたかった映画でした。

「くじらびと」は、クジラを狩って生計を立てている、インドネシアの小さな村に関するドキュメンタリー映画です。監督は30年通い続けて、この映画を作り上げたそうです。

劇中のインドネシアの美しい自然とは裏腹に、モリ1本で命をかけてクジラに挑む村人たちの様子は圧巻でした。

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映画なので感動するポイントは人それぞれだと思います。命の大切さや監督の執念、自然の美しさなどに感動する人もいるそうですが、ボクはお金について考えさせられました。

作品の舞台となるインドネシアの村は1500人程度の小さな村。年間10頭のクジラがとれれば、村全体が食べていけるそうです。物々交換の社会です。近隣の村とクジラ肉を交換して食べているのだとか。登場人物の漁師の1人は、出稼ぎのために村を出るも、お金に追われる生活に嫌気がさして村に戻ってきたそうです。「この村ではお金がなくても生きていける」と言っていました。

一方で、ボクはまさに彼の言う「お金に追われる生活」をしています。もうすぐ娘は幼稚園に入ります。入園料16万円!その他にも、いろいろ買わないといけないそうです。それでも、近隣の幼稚園に比べると安いほう。頭がクラクラしてきます(笑)

例えば、この16万円という金額。これは、この村の人にとってはどのくらいの金額なのか。インドネシアの首都ジャカルタの大学新卒者が月収5万円程度らしいので、16万円もあれば、5ヶ月は生活できそうです。首都から遠く離れたクジラ狩りの村なら、1家族が半年以上、がんばれば1年近く生活できるんじゃなかろうか。

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お金についてボクがいろいろと考えたことはさておき、

自分では全く想像もできないようなことに思いをいたすことが重要だと学びました。映画や本、ときにニュースなどから、自分の生活では、万が一にも起こり得ないことを想定してみると、いろんな気づきがあります。

現代の日本に住んでいるとお金が全てのように思えてきますが、お金がなくても幸せに暮らせる世界がある。当然そこにもいろんな悩みがありますが、もっと「人間」って感じの悩みです。カネについての悩みなんて、ちっぽけに思えてきます。なんというか、うまく表現できませんが、「人としての幅」が広がるような気がします。

そうでなくて、もっと身近な考え方をするのもありそうです。映画や本やニュースに出てくる悲惨な出来事が、もし自分に襲いかかったとしたら?回避するためには何をしておいたらいいか?考えておいて損はなさそうです。

■■今日の教訓(ポイント)■■

目の前の不安事もいいけれど、

たまには、自分の想定が及ばないことにも目を向けて、
自分ごととして考えてみる時間を持ってもよさそう。

そのためには映画や本やニュースは、
フィクション・ノンフィクションに関わらず有用である。

■■以上■■

ちなみに、この映画はインドネシア関係の大先輩に紹介いただきました。インドネシアにゆかりのある方は、必観!インドネシアにゆかりがなくても、オススメです。

そして、見たならパンフレットも購入されることを、強く、オススメします。
映画内では表現しきれない、いろんな背景や裏話が細かに書かれています。

撮影監督もそうおっしゃっているので、購入してみたら、本当に良かったです。作品の深い理解に必須です。

https://lastwhaler.com/

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