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【584】自己紹介でアピールする長所が思い浮かばないとき

みうらじゅんさんの『「ない仕事」の作り方』という本を読みました。読みやすく、クスッと笑えて、一気に読了。

本書の内容とは全く関係ないですが、最近ボク自身のマイブームのプロフィールづくりについて、本書から着想を得たことを書きます。(内容には触れますが、書評とは異なりますので、あしからず)

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みうらじゅんさんと聞くと、長髪サングラスのおっちゃんで、「ゆるキャラ」と名付けた人くらいの認識でしたが、ガラッと見方が変わりました。

みうらじゅんさん、超カッコええ人でした。

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ただ、依然として何しているのか分からない人ではあって…

公表されている肩書きは「イラストレーターなど」らしいです。「など」って笑

ご自身のお仕事をこの本で定義されていたので引用すると、

『私の仕事をざっくり説明すると、ジャンルとして成立していないものや大きな分類はあるけれどまだ区分けされていないものに目をつけて、一捻りして新しい名前をつけて、いろいろ仕掛けて、世の中に届けることです。』とのこと。

「ゆるキャラ」だけでなく、「マイブーム」「親孝行プレイ」といった言葉も みうらじゅんさんの造語だそうです。

そういった造語は、勝手に流行ったわけではなく、みうらじゅんさんが【積極的に】世の中に広めてきたそうです。

存在しない流行を作って、仕事にする。その方法論が書かれているの本なので、『「ない仕事」の作り方』です。

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この本のなかで気になったのは「洗脳」という言葉です。

「ゆるキャラ」をはじめ、さまざまなものを流行らせるために、みうらじゅんさんは、まず、そのモノを好きになるそうです。

自然と好きになるものもあるけど、自然と好きになれないものもある。でも、好きになれないものでも流行らせるのが仕事だと思われているそうで、だから、「私はコレが好きだ」と自分自身を「洗脳」すると書かれていました。そこまでする必要があるのかは分かりませんが、一種の使命感でそうされるそうです(笑)

自分を洗脳するために、例えば、全国各地の「ゆるキャラ」のグッズを買い集めたり、全国の物産展やイベントに足を運んで「ゆるキャラ」の写真を撮り集めたり、徹底的に「収集」する。『好きだから買うのではなく、買って圧倒的な量が集まってきたから好きになる』そうです。正直、ボクには理解できません。

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けど、この自分を洗脳するという方法。自己紹介づくりにも似てないかと思いました。

顔よし、頭よし、スポーツ万能、東大出身、大企業に勤めていて、エリート街道まっしぐらなど、圧倒的なハイスペックな人なら、自己紹介も簡単に作れるのでしょうが、

問題は、自分に自信がなくアピールすべき長所なんてないよという人。ボク自身、新卒で就活していたときは、全く思いつきませんでした。「マメである」など、抽象的な長所を思いついたとしても、それを証明する実績やスキルがありません。部活からは逃げてきたし、何かに入賞したこともない。

そういうときは、コレが長所だ!と自分で自分を洗脳するのが良さそうです。

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自分はコレが長所だと決める。そして、そう振る舞う。そうだと証明する実績を集める。そこからはじめないと。今ないものは、ないのです。

『好きだから買うのではなく、買って圧倒的な量が集まってきたから好きになる』という、みうらじゅんさんの構文をもじるなら、

「できるから長所なのではなく、長所だと決めて圧倒的にそう振る舞うからできるようになる」のかもしれません。(ちょっと違うか…)

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実際には、何年も生きてきて長所が1つもないなんてことはないだろうけれど、

ここ数日ボクがプロフィールについて書いてきたことは【自己紹介やプロフィールは「相手ありき」である】ということです。

「相手によってアピールすべき内容が違う」という意味ですが、もしこれを是とするなら、

「面接の場で」アピールすべき長所がないという状況はありえます。そういうときは、いや、そういうときのために、自分で自分の長所を「作っていく」のが良さそうです。

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そして、みうらじゅんさんいわく『大きなブームへの転換期となるのは、 「誤解」され始めたとき』なのだそうです。「ゆるキャラが流行っているらしい。」「日本の着ぐるみ文化に光を当てた」とか、多くの人に誤解され始めるとブームになっていくと。

この「誤解」という言葉も興味深くて、この本の文脈とは少し異なるけれど、自己紹介においても、この誤解が必要なのではないか。

自分自身を洗脳して、自分自身が誤解をする。

自己紹介やプロフィールに盛り込むべき長所がないのではなく、自分でここが長所だと洗脳して、そう振る舞う。そう振る舞い続ければ、自分で誤解する。誤解してしまえば、もうこっちのもの(?)です。あたかも、もとから長所であったような気がしてくるから不思議です。

実績は簡単には作れない人もいるかもしれませんが、
「いつも笑顔」とか、「親身になって聞く」とか、そういう姿勢の長所は、だれでも簡単につくれるはずです。いつも笑顔でいると決めて、いつも笑顔でいればいいだけなので。

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注意が必要なのは、全く自分に当てはまらない性質を長所として洗脳はできないということ。パーティーなど大勢いる場でアピールするのが苦手なのに、「外交的」になろうとしても苦しくなりそうです。結局、決めの問題なので、ある程度は矯正できるかもしれませんが、無理に長所として思い込もうとするとかえって辛くなるかもしれません。

これもみうらじゅんさんにヒントを得て『圧倒的な量が集』めるのがよいのではないか。つまり、「長所っぽいもの」を集めるところからはじめてみるということです。

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自分で他の人より少しだけ得意だと思うところを書きまくる。どのくらい得意かを点数化するとして、1点でも平均より上そうなら、「得意だ」として書き出す。

また他の人に一度でも褒められたこともいいかもしれません。自分はそんなことないと思っていても、「火の無い所に煙は立たぬ」です。そういう素質がないと、褒められることはないはずです。だから、一回でも他の人から長所だと言ってもらえたことは書き出す。

「長所っぽいもの」を『圧倒的な量が集』めまくったら、自分を洗脳してでも伸ばしたいと思える長所も見つかりそうです。

『「ない仕事」の作り方』あらため『「ない長所」の作り方』


■■今日の教訓(ポイント)■■

長所がないなら、作ればいい。

①「長所っぽいもの」をあつめる。

②そのなかから、1つかいくつかを「長所である」と決めて、そう振る舞う。つまり、「長所である」と自分を洗脳する。

③そう振る舞いつづけて、まずは自分で誤解する。

■■以上■■

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