たりないふたり
「だが、情熱はある」
面白すぎる。
若林と山里、二人の泥臭く這い上がっていく様子に勇気を貰える。
キャストもいい。
高橋海人君と森本慎太郎君の演技に脱帽。
Creepy Nuts役でかがやが出ているのもアツい。
ドラマの製作陣にも情熱がある素敵なドラマだ。
*
昨日彼が私の住む街まではるばる来てくれた。
そして初めてのお泊まり。
年甲斐もなくドキドキする…。
しかし、そこで受けたカミングアウト。
「俺、実は付き合うの初めてなんだ。」
一瞬フリーズ。
まじか。この年で初めてだと??!いくらなんでも責任が重すぎる…!!
別の意味で緊張感が高まる。
夜
『付き合うの初めて』というのも合点がいった。
耳掃除や毛の処理などできていない。清潔感に欠けている。
女性への触れ方が荒い。自分よがり。
緊張しているのか目が合わない。
幸いなのは素直なこと。
「初めてだから不器用なこといっぱいあるけど、大切にしたいと思うから嫌なことあったら教えて。」
真っ直ぐな目で伝えてくれた。
流石、頭がいいだけある。向上心が素晴らしい。スタンディングオベーション。
とりあえず、髭脱毛を勧め、行為は断り、寝かしつけた。
これは、長期戦を覚悟して育てねばならないな…。
そもそも相手を大切にするってなんだろう。
私見だが、「自分が何をするか」というよりも、「相手の事を知り、何をしないか」ということな気がする。
自分が上手くやろうと思っている内はうまくいかない。
恋愛は相手あってのことだから、まずは相手を知ることだ。
なんて語っておりますが、私、「愛する」という気持ちが分からない。
彼を育てることができるのだろうか。
また浮ついた心で彼の純粋な愛を裏切ってしまわないか。
無いとは言いきれない不誠実さが心底嫌だ。
自分のことが1番信用できない。
貴方が愛するに値しない女ですよ。
初めてが私でごめんね。
そっと彼の寝顔を撫でた。
私、いくら恋愛経験を積んでも「愛する」という気持ちが分からない女。
彼、この年で初めて「愛する」という気持ちを知った男。
そんな足りない二人。
行く末はどうなるのか。
それは神のみぞ知ること。
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