道南杉でまちおこしを仕掛ける（株式会社ハルキ・北海道 茅部郡森町）
【ShopBot導入拠点紹介 #3】
ShopBotがどんな場所に導入され、どう活用されているかをご紹介するマガジンの第3弾！今回は、北海道の森町にて多種多様なアクターとコラボレーションをしながら「杉」を起点にまちおこしを行う、株式会社ハルキさんをご紹介します。
道南杉・プレカット部材の「株式会社ハルキ」
会社があるのは、北海道の函館から北に車で1時間程度の場所に位置する森町。
製材所とプレカット工場をメインの事業としながら、道南杉という地域材を使った内外装材の加工販売を行っている会社です。
プレカットとは、在来工法（木造軸組構法）における木造住宅の柱や梁の継ぎ手、仕口を従来は手工具で加工していたものを機械で行なう技術です。
道南杉活用の新たな可能性を模索しながら、異業種や産学官の連携プロジェクト、子ども達に木を体験してもらう木育活動などプロジェクトを数多く手掛けています。
人のつながりと、オープンな共創を大事に
ShopBotの導入を決めたのは企画開発部長の鈴木さん。これから家具などのオリジナルの製品開発などを想定していたタイミングで、比較的安価なCNCルーターで、かつ他社との機材と違い簡単にデータを共有できる（多様なCADに対応可能・ポストプロセッサを公開しているため対応CAMが多い）といった特徴が、自分のスタイルとマッチすると感じ、導入を決めたとのこと。
講師であるVUILD、ハルキの鈴木さん・社外協力者のみなさまと
※2018年10月導入研修時に撮影
また多様なシーンで活用しやすいレーザー加工機も導入し、現在はShopBotと２つのデジタル工作機械を使って、製品のプロトタイピング・加工受託・木育ワークショップ用キット、ノベルティ加工などを行っています。
これらの多種多様な活動を、社内では担当者１人でこなしているという鈴木さん。実は企画から製作まで一括して社内で行っているわけではなく、社外に協力者/コラボレーターがおり、その人と共同して製作する目的で使用されています。そのため、工房は貸し出したりすることもあるんだとか。
森町の地域おこし協力隊とのコラボレーション
最近では、地域おこし協力隊のスタッフの方に機材を貸し出し、地域PRイベントで道南杉を活用したノベルティを作成したり、町の役場に道南杉を使った家具やカウンターを設置するプロジェクトのサポートを行っています。素材側と設備側両面でサポートできるのもハルキならではの強みです。
道南杉で「木質化」された町役場の一角
レーザーカッター で作成された幼稚園のサイン
この木工に精通した地域おこし協力隊のスタッフの方は、元々鈴木さんが別のプロジェクトで知り合った青年だったそうで、これもつながった縁で始まったコラボレーションでした。
半完成品が届く「コイヤプロジェクト」
こちらのプロジェクトも鈴木さんが携わるプロジェクトの１つ。こちらは先ほどと変わり地域間連携の全国規模のプロジェクトです。
元々スギをもっと活用しようと考えている人たちが集まった日本全国スギダラケ倶楽部のメンバーの有志で始めたプロジェクトで、地域の大切な資源を使って、地域で作り、地域で使い、地域で育んでいくことを目指し、デザイナーが設計図を作り、地域の工務店が地域材を使って部材を加工し、半完成品で届いたものを、組み立てと仕上げを購入者自身で行う商品を企画しています。（https://www.koiya.org/）
杉のキッチン
こちらの半完成品プロダクトのラインナップには、キッチンからベッド、おもちゃまで幅広く開発しています。（2020年5月現在は商品準備中）製品の開発段階では、ShopBotによる試作品の加工を行ったりと、鈴木さんは地域材の提供と製造の作り手を担っています。
スギ/北海道森町で面白いことをしたい人募集
企業・行政などを超えて、人と人のつながりを大事にしながら、常に新しいプロジェクトを開発していくハルキの鈴木さん。社内で内製化しようとせず、得意分野を担当して地域を盛り上げることをうまく実践されています。
直近では設計やデザインを学んでいる学生向けにインターンのプログラムを開発し、家具開発プロジェクトを立ち上げる予定だとか。
他にも団体・個人など何か一緒に面白いことを仕掛けたいという人は常に募集しているそうです。気になる方はぜひ一度訪問してみてはいかがでしょう？
家づくりの部材になっていく製材前の丸太
製材からプレカット、建材加工まで行う広大な敷地と工場
▼今回ご紹介した会社についてはこちら
株式会社ハルキ
〒049-2306 北海道茅部郡森町字姫川11番13号
http://mori-haruki.co.jp/
info[@]mori-haruki.co.jp
▼その他の導入拠点はこちらのマガジンから読むことができます。
▼ShopBot導入についてはこちら
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